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2023年6月│3000円ワインまとめ

2023年も、折り返しをすぎました。

今年はワイン業界へ転職したこともあり、激動の1年を過ごしている!…ように見えてるかもしれませんが、だいたいいつもこんな感じで生きてるので、いつもと変わらないっちゃ変わりません。基本的に落ち着きがない。

こないだうちの醸造家が、わたしの書いたワイナリー公式note記事に「#新人っていつまで?」というタグをつけて公開してくれてました。ありがたくもワイナリー勤務も3か月を超えたところ、なんですが、3か月って新人脱出どころか、まだまだ試用期間くらいなんですよ…!

って醸造家に言ったら、「えっ…まだ3か月なの……?」ってきょとん顔されました。そんなイノセントな表情されても正真正銘のまだ3か月です!(ド新人)

でかくて態度が図々しいのですぐにその場に馴染んじゃうのが、よくも悪くもますたやの人生。基本的に頭が高い。人間1周目なので、いろいろ許してほしいです…2周目からは、もうちょっと謙虚に生きていきたい。


ドメーヌ ツィント フンブレヒト ツィント(2018)[¥3600]

品種:シャルドネ65%/オーセロワ35%

アルザスの「黄色いエチケット」生産者のひとつ、ドメーヌ・ツィント・フンブレヒトのシャルドネ主体を飲みました。ドメーヌ・ツィント・フンブレヒト…覚えたら言いたくなる名前です😇(小学生)

アルザスでシャルドネ主体ってだけで珍しいのですが、さらにこちらはアルザス「らしく」なくシャルドネ「らしく」ない雰囲気。ふくよかなレモン系果実の香りと、綺麗で柔らかい酸。硬派でミネラルなくちあたりと、最後にすーっと伸びる苦味…温度があがってくると、蜜のような雰囲気が出てくるのは5年のちょい熟がゆえ?レモンの風味とあいまって、クリームチーズな口当たりになっていきました。

一見、ごくごく飲める「柑橘塩系🍋」なんですが、それだけじゃない厚みはさすがのツィントフンブレヒト…!と言いたくなります。
わたしのなかでは、アルザス黄色エチケットのトリンバックが酸味の王子としたら、ヒューゲルは残糖の騎士。そしてツィントフンブレヒトは、そのあいだにたたずむ奥ゆかしくエレガントな姫君です。

アルザス国物語、たぶんバズるから誰か1本書きません?(ニッチ)

ルイジャド ブルイィ 2020 [¥3500]

土日勤務のことが多いのでハナキンができる日は貴重✨今夜はなんかイイやつ飲むぞー!と思ったのもつかの間、夫とようやく乾杯できたのは23:00頃でした。さすがにこんな時間からイイやつ飲むのは疲れちゃう…ということで、選んだのはルイ・ジャドのブルイィ。安心安定のジャドです。

いわゆる濃い系ガメイで、果実味とタンニンがドシッとくる。シンプルなんだけど案外重みがあって、正直後半はちょっと飲み疲れるくらいの濃さ…笑

最近自然派のガメイを飲んで、ガメイって美味しいな〜とその魅力を再発見してたのですが、これはもう自然派のニュアンスなんてまったくない、ただただわかりやすくて美味いガメイでした😂

そうそう、こういうの飲みたい夜、あるんだよね~!

ヴィリエラ シュナン・ブラン バレルファーメンテッド[¥3500]

2023年6月11日は、国際シュナン・ブラン・デイ🥂
南アフリカといえばの水天宮アフリカーさんにて頂いたシュナン・ブランを、その日の夜に飲むことにしました。
「こ、これは…一刻もはやくワインを冷やさねば…?!」と、おじいさんは成城石井にご飯を買いに、おばあさんは自宅にワインを冷やしに帰ります。

ヴィリエラといえば、南ア沼への入り口として名高い、「ジャスミン」が有名🌱1000円台でしっかり美味しいジャスミンの上位ランクということで、心なしか家までの道のりも足取りが軽かった気がします。ご機嫌!

外観は「ゴールド」と言いたくなるくらい華やか。香りは、白桃とパッションフルーツのあいだくらい。ふくらみのある果実味が、舌の上に心地いい。酸味はゆったりしていて親しみやすく、なにより樽も「ちょうどいい」んです。香った瞬間よりもあとから追いかけてくる、上品さが魅力でした。

もちろん外観の期待を裏切らず、温度があがるほど華やかさが増していきます。それでも最後までバランスを崩さなかった、ヴィリエラ・バレル・ファーメンテッド。一見親しみやすいのにちゃんと上品という、「いいところで育ったお嬢さん」感ただようワインだったのでした🥂

ちなみにこちら、アフリカーさんだと3000円を切ってきます。いや〜、いつものことながらお買い得。大丈夫なのか、アフリカーさん…?!(心配)

シャトー・プルカリ ヴィオリカ 2021[¥3500]

世界を旅するワイン展で購入した、モルドバの「ヴィオリカ」をいただきました🥂

抜栓した瞬間からフローラルで華やかな香りがいっぱい!ライチのような甘い果物の香りと、塩っぽいミネラル感。心地いい酸味がちょうどよく、ごくごく飲めちゃうスポーツドリンク的美味さ。

インポーターのスタッフ同士で試飲したときも全員驚いた、というお話を思い出し「さもありなん…!」とうなずきました🌼こりゃ美味いわ、素直に美味い。

ヴィオリカ、これより安価なレンジもあって、これだけ香るならそれはそれで美味しいと思うのですが、そこはさすがの #3000円ワイン というか、華やかな香りに負けないバランスのよさで、最後まで美味い美味いと飲み切りました。

楽しい日曜の夜を、アロマ系でしめる。ありよりのあり👍

ドメーヌ・ルロック ドン・キショット[¥3200]

【サンソー会】のワインを仕入れに行った、鈴木酒販三ノ輪店さん( @suzukishuhan.retail )にていただいたこちらの1本。店主、最近「ちょっと珍しいワインやおもしろい地域の美味しいワイン探し」にハマってるらしい。「フロントンとか飲んだことある?」って聞かれて「ない!」って即答&即買いでした。

品種はネグレット60%とシラー40%というめったに聞かないバランス。グラスに注いだ瞬間から「たったいま、ブドウ、握りつぶして絞りました!」感のあるジューシーな香りが立ち上り、そこにスミレの花がパッパッと開くよう💐
味わいもそのままじゅわじゅわジューシーなんだけど、思わず「酸ーーーー!!」と声が出るほどの高い酸が印象的でした。

残り香にわずかに自然派のニュアンスがあるなと思ったら、それもそのはず、天然酵母/無濾過/無清澄のド・ナチュラル。あくまでクラシカルなバランスなんだけど、土着品種と自然派によってはっきりとした個性が際立つ、ユニークで美味しいワインでした。

インポーターは稲葉さん。稲葉ワイン、やっぱ美味いんだよな…すき。鈴木酒販さんにはこのほかにも気になるワインがたくさんありました。これはまた行かなきゃ…!

les CHAUMES oeil de perdrix[¥3200くらい]

試験勉強で聞いたことあるけど飲んだことない!シリーーーズ、第1弾!(※続きません)こちらはスイスのピノ・ノワールを使った「ウイユ・ドゥ・ペルドリ」です。い、言いたいやつ〜〜〜〜っ🐓

ヤマウズラの目、という意味のウイユドゥペルドリ。ヤマウズラって目の周りが赤っぽい色に染まってるので、たぶんそれ。エチケットのヤマウズラもカワイイ、ヌーシャテル州発祥のピノ・ノワールを使ったロゼワインです。

・・・ってとこまでは、試験的な知識。そんなこと言われたって飲んでみなきゃわかんないわいってことで、こちら世界を旅するワイン展にて購入してきました。なんでもあるな世界を旅するワイン展…!

色は美しいピンク色です。ロゼってほんと、色だけでパッと食卓が華やぐから好き。香りはアセロラやほんのりとしたチェリー感。くちあたりは柔らかく、ほんのり甘みさえ感じます。
ところが余韻はだいぶ硬質で、シックなまとまり。スイスって聞いてなんとなく山っぽいから酸味強いのかな?と思ってたら、全然予想と違っていい意味で「なるほどなー!」ってなりました🌙

ローヌロゼとも、南仏ロゼとも、イタリアロゼとも全然違う、「ウイユドゥペルドリ」にしかない絶妙なバランス。これだからワインっておもしろいんだよな〜〜!!まだまだ、飲んだことないワインを飲みたい。世界中のワインを飲んでみたい。

人生、足りるかな〜

というわけで、6月もなかなかいいペースで #3000円ワイン を飲みました。誰に頼まれたわけでもないですが、引き続きコツコツ飲み続けます。人生は長い、世界は広い…!

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■ ますたやとは:
関東在住の30代、3000円ワインの民(たみ)。ワイン好きが高じて、2023年3月から都内のワイナリーで働きはじめました。
2021年J.S.A.認定ワインエキスパート取得/2022年コムラードオブチーズ認定。夫もワインエキスパートを取得し、現在はWSETLevel3を英語で挑戦中。

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