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詩集 いのちのぱん

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どこからか降ってくる言葉たちと編みました。 気に入っていただけたら嬉しいです。
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2021年8月の記事一覧

夏夜の火種

灯していた電灯をパチンと消して どれだけ暗闇になるのかと試してみたが 此処より外にも電気が蔓延していて 真っ暗闇にはならないのだが そのことに安堵している自分も居て 苛つく。 珠洲の珪藻土を切り出した七輪に 熾した火が炭を育てて熾火になり その炭が小さな呼吸を繰り返しながら 赤赤と燃えている。 人の心臓の奥の奥にも こんなふうに燃える思いがあったり なかったり。 陽と火の熱さの違いを比べながら ふつ、ふつ、ふつと 湧き上がるものの正体を探っている。 いっそ消えてしまえ