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歩き遍路の話22 香川県に入り、一旦区切って地元に戻る
前回の投稿からかなり間があいてしまいました。ごめんなさい。
前回は、愛媛の札所が終わり、次から香川の札所、というところ。徳島県三好市にある、お遍路さんに人気の宿「民宿岡田」に泊まった話をしました。
〈前回の話〉
その頃、足がめちゃくちゃ痛くて、歩き進められるか不安を抱えていた。どうしよう、あと何日歩けるか。だけどもうすぐ一旦遍路を区切って地元に帰るタイミング。いつまで歩こうか。
(10月は私の地元(高知県室戸市)では一年に一番大きな祭りがあるシーズンなので、祭りのために一度遍路を区切って帰るつもりでいた。)
民宿岡田のある徳島県三好市は山の中。高知県室戸市まで帰るには、交通がかなり不便。かなりお金と時間がかかってしまう。でも足が痛い。
と悩んでいたところ、その日の夕食時、民宿のおとうさんが、宿泊している歩き遍路みんなが翌日歩く、遍路札所の中で一番標高が高い66番札所・雲辺寺までの道のりの説明をしてくれた。
その説明を聞いて、「足めちゃくちゃ痛いけど、意外といけるかも」と思えた。なので、雲辺寺を打って香川県観音寺市まで出れば、高知駅行きの高速バスがある。それで帰ろう!と決めた。もし途中で本当に足がヤバイとなったら、そのときは無理せず公共交通機関に頼ろう。
そうと決まれば、多少の不安はあるが、決めてしまった分、気持ちは楽だ。
10月1日
民宿岡田を朝出発。泊り客の遍路みんなと宿のおとうさんと一緒に記念写真を撮った。歩き遍路をした中で、こんなことは初めて。やはりとてもいい宿。
雲辺寺までの道は、前半はおとうさんの説明してくれた通り、かなり急な山道だった。脚がすぐにプルプルして、はぁはぁと呼吸が荒くなる。かなり細かく休みながら登った。
けれど心配していた前日からの足の痛みは、そこまで気にならなかった。これまでは一人で歩くことが多かったけれど、この日は宿泊遍路みんなで一斉に宿を出発したので、道中もみんな一緒。歩くペースや山登りのペースに多少の差は出るが、前後に人がいると分かっている安心感が大きかった。
前半の急な山道を終えると、そのあとは比較的なだらかだった(気がする)。
無事雲辺寺に着いた。ひと安心。まずはベンチに座って休んで、呼吸を整えてから参拝。(雲辺寺の写真は撮っていない)
そのあと、寺のさらに上にある、標高1000mの展望台までみんなで登った。せっかくここまで来たのだから登ってみよう、と。
![](https://assets.st-note.com/img/1653181878034-3fNqnNbouS.jpg?width=1200)
展望台からは、徳島県の剣山方面、香川方面、愛媛方面、高知方面などが見える見晴らし(だった気がする)。上の写真は、剣山方面(だった気がする)。
![](https://assets.st-note.com/img/1653182179079-2cDzAYlMYR.jpg?width=1200)
その後、雲辺寺のすぐ近くにある67番・大興寺を打ち、香川県観音寺市に下山。それがだいたい昼くらい。
その日泊まる予定の「藤川旅館」に先に寄って大きな荷物を置かせてもらい、身軽な体で次の札所を目指す。
68番・神恵院(じんねいん)とそれと同じ敷地内にある69番・観音寺(かんおんじ)を打った。
朝からここまで、着かず離れずで大体一緒に歩いてきた外国人遍路夫婦にSee youと挨拶をしてお別れ。彼らは少し先の別の宿に泊まる。私は、今晩も同じ宿に泊まる年の近い女性遍路さんと共に、このあと少しだけ観光。
すぐ近くにある琴弾公園へ。
![](https://assets.st-note.com/img/1653182663467-CNwa2glwAS.jpg?width=1200)
琴弾公園の展望台からは、東西122m、南北90m、周囲345mの巨大な「寛永通宝」の銭形砂絵を見ることができる。
そのあと少しゆっくり歩きながら、先程荷物を預けた今日の宿「藤川旅館」に戻った。
![](https://assets.st-note.com/img/1653182854399-km7bH6nDKP.jpg?width=1200)
藤川旅館の夕食は、猪鍋も出てきたが、私の地元でもそれは食べられるので特段感動はせず(普通に美味しかった)、それよりもこの「マテ貝」に感動した!
美味しすぎた!!ここまで頑張ってよかった!!と思った。とても良い宿で、美味しいごはんで、最高の遍路区切りの締めくくり。無事歩けてよかった。
この日歩いた距離と札所など。
約37キロ。民宿岡田~雲辺寺~大興寺~神恵院~観音寺~琴弾公園~藤川旅館。
明日は高速バスに乗って高知駅まで帰り、高知駅から電車(高知県民は「汽車」と呼ぶ)で奈半利駅まで。室戸までは電車がないので、そこからバスだが、今回はバスではなく親に迎えに来てもらうことに。
最初に遍路を出発したときから、10月の祭りのときには一度帰る!と決めていて、そのときからずっと少しだけ心配だった。どのタイミングで帰ることになるのだろうか。何しろ最初はまだ自分の歩くペースがわからなかった。
もし足摺岬とか愛媛県宇和島とかから帰ることになったら、交通がかなりめんどくさいしお金もかかる。昨夜の徳島県三好市もそうだ。
でも結果的に、とてもいい位置での区切りとなった。交通的にも気持ち的にも、ものすごくちょうどいい。
というわけで、一旦地元の祭りを満喫しに帰って、次回は香川県観音寺市から再スタートします。(その前に地元の祭りに関して1つ投稿するかも)
今回も読んでいただいてありがとうございました。
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