スイッチは赤川次郎と高橋留美子

こんばんは。斗(マス)です。

ドロドロと溶けそうな暑さで、月並みな表現を使えば、茹だるような暑さ。

汗を拭いながらふと、自分が茹で上がるほど熱中したものを考えてみた。

飽き性で、新しいコンテンツへのハードルが比較的低いので、今までハマったものは数知れず。

小説、漫画、アニメ、バラエティ、料理、ピアノ、木琴、書き物、洋服、アクセサリー、カフェ巡り、定食屋さん巡り、百ます計算、

書き続ければキリがない。途中で飽きたであろう思い出せないものも大量にある。こんなもんじゃない。百ます計算がよく思い出せたものだ。

ただ、この中でも1番長い趣味は、小説だ。書く方ではなくて、読むほう。

今考えると、絵本やら漫画やら小説やらが当たり前にある家だった。

絵本はなにか定期便を使っていたし、漫画は父親が俗に言うオタクだ。

そんな中、私が小説に本格的にハマったのは小学校3年生、まだ最高気温30度が当たり前でない夏だった。

母方の実家に帰省した時、怖いくらい真っ暗な離れに、赤川次郎さんの小説が100冊近くびっちりと詰まった段ボールがあった。

それを見つけた経緯は覚えていない。

学校の図書館で小説を読むようになって母に聞いたのか、たまたま見つけたのか、母が読みたくて取り出してきたのか、それは分からない。

けれど、その重たい段ボールを車で40分ほど離れた我が家に運び、1番上の小説を開いた瞬間から、私の本格的な小説好きが始まったような気がする。

今考えれば、小学校3年生に赤川次郎さんを読ませる母親はどうなのか、とも思う。

赤川次郎さんは初心者にも読みやすいミステリーを書かれているが、当時の私と同年代の女の子が性暴力にあったりだとか、不倫が原因の殺人事件だとか、ドロドロの愛憎劇だとか、そんな内容の小説をひたすら読み進めてた小学生時代、なにか精神的な影響をあたえたのかは分からない。

そう考えていくと、両親に、自分が読みたい本に鍵をかけられたことはなかった気がする。

高橋留美子さんの漫画を全作持っている父親の本棚を漁り、私が人生で1番初めに読んだ漫画は『人魚の森』だった。

今考えると、これもとんでもない【1冊目】だったのではないか、と思う。

平成生まれの私が「ちゃお」「りぼん」「なかよし」に出会う前に、高橋留美子さんの『人魚の森』を読んでいた、と、なぜだか気恥ずかしくて言えない。世界観がなんだか大人すぎるのだ。

ただ、そんな当時小学生の、漫画初めましての私ですら面白いと思えた高橋留美子さんはとんでもない漫画家さんだ。

そんな私も、1年後にはお小遣いをせこせこと貯めながら「ちゃお」「りぼん」「なかよし」「花とゆめ」「LaLa」「ねこパンチ」を毎月買うような小学生になっていく。今考えるとよく破産しなかったな。

友達と外に遊びに行ってプリクラにお金をかけるよりも、ちゃおを1冊買いたい子どもだったのだ。

とりあえず、私の本への執着ともいえるきっかけを書いてみた。

好きなものを放出するのは思いのほか楽しかったので、また書いてみようと思う。

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