バイトの話

上京して30年。
いろんなバイト、したっけなぁ。

食品加工工場のバイトは、日本語が通じなくて怒られて1日で辞めた。
カード会社のコールセンターのバイトは、説明会でパワハラ発言があって怖くなり、説明会の途中で退席した。
お墓を売るバイトは、ひとつも売ることができず、3ヶ月で辞めた。
宅配業者の仕分けバイトは、罵倒しか聞こえてこなくて、恐怖に慄いて辞めた。
居酒屋のバイトは音楽の仕事が忙しくなってクビになった。
気ぐるみのバイトは楽しかったけど、体力の限界を感じで辞めた。
キャバクラバイトは、枕営業させられそうになって辞めた。
唯一、正社員で働いたボーカルスクールは、立ち上げから関わり、教材作成もしたが、パワハラ風味に体調を崩し辞めた。
パワハラ系にめっぽう弱い。


続いたバイトって、最初と最後だけかもしれない。

19歳の歳に、所属事務所の社長がやっていたカフェでバイト。
「デビューまで、ここでバイトしなさい」と、生活に困らないように配慮していただいた。

そして、ほんの数年前までやっていた、ロケ弁当のキッチンバイト。
元々音楽をやっていた社長たったので、融通がきいた。

どちらも、音楽の仕事に理解があったのも、長続きの理由かな。

バイトしてた頃は、歌う仕事、ボイトレの仕事と並行していたので、睡眠時間5時間ぐらいで1日中働いていた。
今思えばその頃飼っていた犬達には、寂しい思いをさせたかもしれない。
まぁ、それもあって多頭飼いだったんだけども。

その犬達の介護が始まるのを期に、思い切ってバイトを辞めた。
犬達を無事に看取った後も、結局現在に至るまで、なんとか音楽の仕事だけで生活させていただいている。

が、そろそろまたバイトをしなければいけないかなぁと考えているが、好きなことだけやって暮らしている間に、すっかり恐怖心と不安感が増してしまった気がする。

朝から深夜まで働き通しの頃は、抗不安薬を飲みながら、なんとか体調不良を誤魔化しながら頑張っていたが、一度時間に余裕が出来てしまうと一気に緊張の糸が切れるようで、頑張れなくなってしまった。

好きな事は出来るが、苦手なことは避けられるなら避けたい(笑)
年齢的な体力の低下もあるが、立ち止まった事で誤魔化していた心の闇が溢れ出した。

どちらが正解なのだろう?

いや、正解などないのかもしれない。

必要なら嫌な仕事でも働かなかればならない。

いや、嫌な仕事など存在しないのかもしれない。

私の不安は人間に対する恐怖心なのだ。

人間関係が良好なら、どんな場所でもきっと続けられる。

人間関係が不良なら、体調を崩す。

当たり前のこと。

でも、体調を崩しながらも働かなければならない事もあるし、そうやって頑張っている人たちはたくさんいるだろう。

私は我慢が足りないのかな?




20代の頃、アーティストとしてメジャーデビューしたが売れずに、事務所との契約も切れた。

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