3巻で完結。。。。ちゃん。

3巻で完結だった。
先日調べたら3巻が出ていて驚いたが、昨日買ったら完結巻でまた驚いた。
テーマがテーマだけに紋切り型でいくつも切り口を見つけるのは楽じゃないのでこういうものかもしれない。分業体制を維持するのも大変だったのかもしれない。

3巻は「男女平等ちゃん3」と「AIちゃん1~3」が載っている。
男女平等ちゃん
男女平等というよりポリアモリーを描いている。複婚だ。
オープン・リレーションシップと言ったほうが近いかもしれない。

複数恋愛していて、繋がりたい項目で繋がり、合従連衡している。
非常についていきにくい話題なのは、何しろ多人数居て関わり方が親密な人が多いから調整が難しいからだけど、それ以前にカジュアルな関係が複数いる段階でとてもついていけない人が多いはず。かりにそういう関係があったとしても周囲に説明しないから気楽な関係なのに、しっかり説明する律儀さが理解できないし面倒くさすぎて目眩がすることと思う。
実際、どう考えても面倒だ。

だから恋人が何人も居るというより、映画を一緒に観る友達がいて、演劇を一緒に観る友達がいて、一緒に海に行く友達がいて、その時々で行けるメンバーが違うというのに似てる。
それなら出来るという人も居ると思う。
友達のようなカジュアルさを、恋人のような親密さが有る人でも繰り広げているというと、たぶん実態に近いと思う。

ここでは描かれてないが、プライマリーパートナーという最優先の人が居て、セカンダリーパートナーというプライマリーほどの親密さのない関係の人が居るという人達もいるけれど、紙数の関係で書かなかったのでしょう。
主人公の困惑と、最終判断が大事なので細やかな説明はしてないが具体的な事例で補っている。
とにかく。主人公が理解できるパートナーシップではなかった。
複数パートナーがいる人と付き合うということを、
聞きました、理解しました、やりましょう!とは出来ないものなので
関係解消でおわる。
伝え方がもう少し穏便で滑らかなら、もう少しは確率が上げられたはず。


AIちゃん
主人公が持っていた問題を簡単に解決できるものだと判断されて、逆に主人公が傷つき離れていくことでこの話は収束していく。
早すぎたのだった。もし解決できたとしてもこんなに早く心は変化しないし前向きにも成れない。そういう速度や方向性の問題をもっと充分に話し合ってから勧めるべきだったという終わり方だった。

どちらの話も相手がかなりラジカルな話をするので、話についていきかねたという話になっている。
もっとゆっくり話を進めていたら、うまくいってしまっていたかもしれない。
でも上手くいかないという話で終わらせるほうが共感を呼ぶだろう。
読者はこんなラジカルな話を考えたこともないだろうから。

このマンガは実験的なエピソードをこしらえてあるのでこれでいい。
もし似たような出来事に出くわした時、物語のように終わるか。
突飛な展開で成就するかは未来次第。

理屈は有る。すごろくはもう出来ている。賽を投げて進むのはあなた次第。



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