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今こそ、人間力を高めるとき 危機の時代の人格力!新渡戸稲造の『修養』に学ぶ。

僕は、1月の終わりからとてもワクワクする仕事に取り掛かっていまして、楽しいうちに気がつけば4月に入っていて、不安も恐れもなく、幸福感最強!と感じてます。

世界はパンデミックの不安に揺れていますが、自分ができることは、必要以外あまり出歩かない、出かけるときはマスクをして、手をよく消毒して、手で顔を触らない。
帰宅してからは、手洗いうがいをすることです。

そして、あとは美味しいものを食べて、よく眠り、自分を高める勉強をすることです。

ということで、今日は、本の紹介です。

渡部昇一先生の『修養』についてです。

修養と言っても最近ではあまり使わない言葉です。

修養の意味を新渡戸稲造さんは次のように説明しています。

「修」とは、欲望や散漫な心を抑え、自分に勝つこと。
「養」は、心を豊かにしていくこと。

ということです。

つまり「人間力」を高めるということです。

まさに今必要な考え方ですね。

この本では、各章、一流の人物、新渡戸稲造、スマイルズ、カレル、野間清春、そして、著者の渡部昇一先生から、修養を学ぶようになっています。

第1講 新渡戸稲造の「修養」に学ぶ より抜粋です。

「修養」は、やってもやらなくても、普通はあまりわからない。いいごちそうを食べさせた羊と、普通の餌を与えた羊とでは、見た目に代わりはない。ところがいざ肉にしてみる、毛を刈ってみると、その差は歴然としてくる。いいごちそうを食べた羊の肉は美味しい、毛の質もいい。人間も同じ。その人の価値は、ちょっと見ではわからない。いざという時を見なければわからない。

とあります。

今回の新型コロナウィルスでの各国のリーダー達の対応でも、「修養」を修めている人とそうでない人がよく分かったのではないでしょうか。

まっさきに国民を守ろうと行動が取れるリーダーと、国のメンツや自分の立場を守らんとするために対応が遅れたリーダーと、リトマス試験紙のように現れたのではないでしょうか。

普段は立派に見える人でも、ここぞというときにこの「修養」を身に着けてきた人とそうでない人とがよくわかってきます。

一国のリーダーになるくらいの人はみな、頭もいいことだと思います。
判断力も決断力も、先見性も一般の人よりは能力が高いと思います。

でも、危機に直面したときにリーダーとして一番大切なことは、困っている人を思いやる気持ちではないでしょうか。

それにしても、危機的状況のなかで、我々日本人は素晴らしいです。

それは、他者を思いやる気持ちを持っているからです。

多くの人がマスクを着用して外出しています。
お店などにおいてあるアルコール消毒もよくしています。

日本人は、自分の身を自分で守る防衛能力が高いのだと思いますが、その精神のなかには、他者に迷惑をかけないという精神が入っているように思います。

僕自身も、ウィルスから自分の身を自分で守っていますけど、そこにはやっぱり家族を守りたいという気持ちが強く働きます。

手洗いうがいも、習慣として身についています。
小さいときから、風邪を引くと自分が辛いだけではなく周りにも迷惑を掛けるから、自分のことは自分で管理しなさいと教えられてきたからかもしれません。

日本人は、先代から「修養」を受けつでいるからかもしれませんね。

今年はこれからまだ、経済危機をはじめ様々な試練がやって来ることと思います。

こういうときこそ、テレビやネットから情報を取り入れすぎて不安に陥ることなく、精神を高める本を読み、考えを深め、心を研ぎ澄ましていくべきですね。渡部昇一著「修養」のすすめを読み、あらためて、僕も自戒しました。

「修養」のすすめ 渡部昇一著

目次

第一講 新渡戸稲造の「修養」に学ぶ

明治・大正の大ベストセラー
札幌農学校でキリスト教に入信 ー
苦しんで工夫したことは、後々、必ずプラスになる
わかりやすい実例で教訓を紹介
国際連盟・初代事務次長に就任した国際派
「修養」は、いざという時に役に立つ
意見を異にする団体との対決六か月
「恐れ」の克服が私の修養テーマ
「続けること」が何より大切
家康の教訓は順境を生きる子孫のための教え
「貯蓄は文明である」―さまざまな「貯金」の勧め
「黙想」で人生を開く

第二講 スマイルズ の「自助論」に学ぶ

「天は自ら助くる者を助く」
自助論と自助努力
忘れられた存在
幸運を呼ぶ本
スマイルズの訳者 中村敬宇
明治人をつくった中村と福澤諭吉
忘れられたスマイルズ
遅れていた子供時代
ダーウィンの「種の起源」と同年発刊された「セルフ・ヘルプ」
社会主義の弊害
「セルフ・ヘルプ」の対極にある社会主義
何故ソ連は崩壊したのか
一国の繁栄はセル フ・ヘルプな人の数に比例
セル フ・ヘルプ大国・アメリカ
セルフ・ヘルプの薦め

第三講 アレキス・カ レ ル「人間 この未知なるもの」

人生観を揺さぶる衝撃的な本
カレルが体験した「ルルドの奇跡」
フランス追放、アメリカでノーベル賞受賞
世界のベストセラー本
人間とは何ぞやを解明
常識を覆す多くの指摘
適応能力は鍛えなければおとろえる
過保護は人類を滅亡させる
肉体を超えた見えない精神は存在する
猿と人類を分けるもの
通常進化を超える超進化が人類の脳を誕生させた
不滅の霊魂の存在
進化論が当てはまらない人間の脳
霊魂は存在する

第四講 野間清治に学ぶ「己を修める生き方」

「修養」と産業革命
渋沢栄一の功績
親の教養は無関係
野間清治の生い立ち
温かい家庭環境
師範学校から東大へ
沖縄中学の教師になる I
結婚、そして東大職員へ」
初の弁論雑誌を創刊
『講談倶楽部』誕生
日本で生まれた「心学」
『修養全集』を発刊
講談社のモットー「面白くなくてはならない」
社会主義が奪う「自助」の精神
雄弁おとろえれば国がおとろえる
「修養」を広めた野間清治の大きな功績

第五講 私の自己修養法

読書が解消する地域差、貧富差
私を成長させた講談社の本
理想とした高校時代の恩師の学究生活
授業料免除のためにオール100点を目指す
災い転じて福となす
もっといい幸せが来るために今の不幸がある
カトリックがわかれば、すべてがわかる
一流の専門家の教え方が子供をその気にさせる |
子供の人生を豊かにする財産の使い方
夜中から始めた世間を知る勉強
父親に預けた貯金がゼロに
親の面倒もみれないようでは、一丁前とはいえない
政治に目覚めた「六十年安保」
成果の大きい本多流蓄財術を実践
留学生支援で国際的英語学者の輩出を目指す(私のささやかな慈善事業)


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