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アオマスの小説

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どんな一面にも些細な物語が存在する。それを上手に掬って、鮮明に描いていく。文士を目指す蒼日向真澄によって紡がれる短編集です。
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2024年6月の記事一覧

牧野エミの配信〜その後 『ふうふう』

 翌日の夕方に家に帰って来ると、母さんが台所でお雑煮を作っていました。 「お雑煮ってなん…

蒼乃真澄
7日前
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彼氏との会話 『ふうふう』

 僕はゲイです。自覚したのはかなり前(小学生だったはず)で、母さんに明かしたのも中学生の…

蒼乃真澄
8日前
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母との会話 『ふうふう』

「って話だよ。あんた、本当に覚えていないの?」  僕が買ってきたジムビームハイボールを飲…

蒼乃真澄
9日前
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あるハプニング 『ふうふう』

 これは僕が五歳の頃に経験した、ある『ハプニング』です。しかし、記憶が曖昧な部分は一部補…

蒼乃真澄
10日前
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『ふくざつだなあ』 3 (小説)

『夜分遅くに申し訳ございません。一ヶ月ほど前に一度お話しさせていただいた武田です。この度…

蒼乃真澄
2週間前
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『ふくざつだなあ』 2 (小説)

 土曜日午前十時、天候は晴れ。そんな渋谷は混み合っていて、ハチ公前も外国人観光客でいっぱ…

蒼乃真澄
2週間前
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『ふくざつだなあ』 1 (小説)

 『会いたいです』  最近、こんなのばっかり。どうせ私が女だからって、同じ趣味を通して繋がりたい、簡単に繋がれるんじゃね、とか思っちゃってるわけでしょう? 一言言わせてもらうけど、そんなわけないだろう馬鹿野郎。  私はアイドルグループである『龍神ガールズ』が好きなだけであって、龍神ガールズのファンは嫌い。シンプルにうるさいし、『龍神ガールズ』のことをまるで自分たちの私物みたいに扱うし。そんなだからドルオタが馬鹿にされるって、わかっていないところも嫌い。後、龍神ガールズを利