はじめてちゃんと宝塚を見た回

宝塚歌劇団 雪組 宝塚大劇場公演 『CITY HUNTER』『Fire Fever!』千秋楽のLIVE配信を見ました。
もともとシティーハンターが好きなのでこの舞台が発表されたときからどんな風になるのかすごく楽しみにしてて見に行こうと思っていたんですけど、こういう御時世で現地まで見に行こうと思えば見に行けるけどどうしようと悩んでいたらタイミングが合わずに悲しい気持ちになっていたところをこの公演がライブ配信されるのを見つけてすごく嬉しかったですね。
舞台やお芝居はやっぱり生で触れるのが1番刺激になるとはずっと思っているんですけど、それでも映像や配信でも良いものの良さはちゃんと伝わると思っているので、今回は配信の方で観劇しました。

いや・・・めちゃくちゃ良かったんですよね。
今ってどうしても粛々と生きているので刺激の少ない毎日を過ごしているんですけど、こうやって舞台に触れる楽しさを久しぶりに実感させられましたね・・・
こういう情勢になってからもインターネットでの配信で朗読劇や舞台を見る機会は何度もあったんですけど、あまり大きくない会場で出演者も少数でやられているものばかり見ていたのもあって、こうやって大きな会場でたくさんの出演者さんが出られている作品って新国立劇場で見たフォルスタッフが最後とかなので本当に3年ぶりくらいに見たんじゃないのかな。
そもそもこういう情勢になる前に見に行ってた舞台とか舞台も大きな会場で行われるものよりも小劇場で行われているもののほうが多かったので、久しぶりに人がたくさんいる大きな舞台だからこその迫力を感じましたね。

宝塚に関しての知識ってほとんどなくて、大学時代に演劇鑑賞にハマってた時に取ってた授業でチョロっと触れられた内容やダイジェスト的な映像であったり、宝塚好きな友達が話してるのを聞いてたのくらいだから、配信チケットを買った日から今日までどんなものが見られるのか本当にワクワクしてて実は今日そんなに寝れなかったんですよね。
今回の舞台はシティーハンターだから見るぞ!っていうきっかけが大きかったんですけど、シティーハンターよりもFire Fever!見てる時のほうがなんでかわからないんですけど、すごく興奮しちゃいました、いや、シティーハンターもめちゃくちゃ良かったんだけどね。

シティーハンターとFire Fever!も良かったんですけど、2つの演目が終わったあとの雪組組長さんや今回の舞台で退団される方々や彩風咲奈さんの挨拶も素晴らしくて、最初は全部コミコミで3時間って聞いてたのにめちゃくちゃ長いありがたいお話コーナーがはじまったやんけ!これいつまでやるんだろう?って気持ちも少しあったんだけど、最後まで愛に溢れたお気持ちとお話されてる方々の魅力が今日はじめてちゃんと宝塚の世界に触れたばかりの人間にすら伝わってきて心に来るものがありましたし、シティーハンターではスケベ老人の教授役を演じられていた橘幸さんが堂々とお話されている姿を見ていて、こういう風に自分とは全く違う別の人物の人生を過ごすことができるのがお芝居の面白さだよなと感じることが出来てよかったですし、この要素って自分とってのお芝居が好きと感じるようになったきっかけの要素でもあるので嬉しかったですね。
2つの演目では男から見てもかっこよくて惚れ惚れしていた彩風咲奈さんが、最後の挨拶では見ていて思わず笑ってしまうような可愛さが溢れ出ていて、かっこいいのに可愛いなんて最強か???ってなっちゃいましたね・・・素敵過ぎる。
シティーハンターでシーンが変わる時に何度か彩風咲奈さんの顔がアップになってから暗転というか次のカットに入るところがあったんですけど、そこでの微細な表情の変化から冴羽獠を感じられて個人的にはグッと来ました。
あと、今回の舞台で前知識だったり、見る前に人の感想とかほとんど仕入れないようにしてたんだけど、お友達から「ミック役の朝美絢さんがおすすめ」って言われてたので気にして見てたらめちゃくちゃかっこいいですね、顔が良い、いやみんな顔が良いんだけど、おすすめしてくれたのとは別のお友達が「朝美絢さんの御尊顔拝んで癒さよう」って観劇前にツイートしてた意味がよくわかりました、顔が良い人を拝むのは健康に良い。

最近テレビ番組でKis-My-Ft2のメンバーが以前はグループ内での扱いの格差があった話をしてたんだけど、今回の舞台を見ていて、いやまあ舞台だから当たり前なんだけど、やっぱり同じように舞台を作り上げている人たちの中でも扱いの差が結構あるんだろうなというのを少し感じてしまった、最近見てたお芝居って2人か3人のものが多かったからしょうがないね。
メインで立つ人のファンをしているんならあまり気にはならないんだけど、そうでない人のファンって大変そうとも感じてしまった。
でも個人的にすごく感動したというか印象に残ったところがあって、メインで立たれてる方の後ろに映り込んでる人たちのお芝居やパフォーマンスもすごく素敵だったんですよね。配信だったから自分で見るところを決められないので「この人なんかいいな~」と感じてもその人をずっと見ることは出来なかったんだけど、サブで立たれてる方からも魅力を感じることが出来たのってなんかいいですよね。美味しいお寿司屋さんに行ってお寿司が美味しいのは当たり前なんだけど、お味噌汁とかお漬物まで美味しかった時みたいな感じ。

結構これまでの人生でいろいろな舞台だったり映画だったりコンサートだったりを見てきたんですけど、これまで触れる機会のなかった宝塚歌劇団という歴史だったりブランドだったりがある文化の一端に触れることが出来て今年過ごしてきた時間の中での特に刺激あふれる時間が過ごせたので、情勢的に落ち着いたらちゃんと現地で見に行きたいなって思いました。

ここからはフランクな感じで書きます。

・ミュージカル『CITY HUNTER』-盗まれたXYZ-
作品ファンとしてここまでちゃんとシティーハンターの世界を表現してくれたの本当に嬉しかったです。
2019年にやった映画の劇場版シティーハンター 〈新宿プライベート・アイズ〉って、シティーハンターを求めていったお客さんがちゃんとシティーハンターを感じて帰れた作品なんだけど、今回のミュージカルもそんな感じでシティーハンターを見たくて行ったお客さんがちゃんとシティーハンターを感じて帰れる作品。
ただこの両者の大きな違いがあるとしたら、この劇場版は2019年を舞台にした作品であるのに対して、今回のミュージカルは原作と同じく80年代を舞台にした作品として描かれてることかなと。
劇場版ではスケベなことをしようとしている冴羽獠に対して今の時代にそれをやるのはダメだろ!ってことで香に怒られてるのが印象的だったんだけど、ミュージカルではスケベなことをしようとしていること自体に怒られてるのが原作に近くてよかったですね。
冴羽獠のスケベ表現ってこのキャラクターにおいての重要な要素の一つであって、スケベでめんどくさがりで飲んだくれで好き勝手生きているように見えて、でもちゃんと決めるところはしっかり決めるっていうギャップが冴羽獠のかっこよさの肝なんだけど、宝塚ではどう変わるんだろう?って気になってたらちゃんとそのままやってくれててこれこれこれこれ!!!ってなっちゃった。
あと時代による違いの表現として、劇場版だったら新宿駅のルミネが出てたんだけど、それに対してミュージカルではルミネの前身であるMY CITY(2006年までの名前)を元にしたYOUR CITYがちょこちょこ出てきていて、細かい表現なのに偉い~~~って感動してた。
衣装からも80年代をすごく感じれたのも良かったんだけど、個人的に1番やるやん!ってなったのがタバコかな。
2019年の劇場版って80年代の作品であるシティーハンターをちゃんと現代に合わせた表現でやってるから、現代ではどちらかといえば忌避される存在になったタバコを吸うシーンを出してなかったと思うんだけど、ミュージカルで喫茶店キャッツアイのシーンでちゃんと冴羽さんがタバコを吸ってて、象徴的なシーンではないものの、これなんだよな~これって非喫煙者ながら感動してしまったし、タバコを吸うかっこいい男性はやっぱりかっこいいんですよね。
ちなみに1番好きな冴羽獠の喫煙シーンはシティーハンター グッド・バイ・マイ・スイート・ハートのオープニング映像の喫煙シーンです。

どの人も見ててちゃんとキャラクターやっていてとても楽しかったんだけど、作品オタク目線で見ていて個人的に1番ビビッときたのは彩みちるさんが演じられていた野上冴子ですかね~
どの方も本当に素晴らしかったんですけど、その中でも見ていて特にキャラクターを1番落とし込めてたのはこの人だと思うんですよね、素晴らしい。
野上冴子は見ている側にドキッとさせなきゃいけないんですよ。
野上冴子のそういった見ていてドキッとするようなセクシーさと敏腕刑事としての優秀さ、また時にコミカルなところを演技ではもちろんのこと、細かい所作からも感じられていて感激しました。

冴羽獠を演じられた彩風咲奈さんもすごかったですね。
見ていてちゃんと冴羽獠に見えるんですよね~
原作があるお芝居ってビジュアル的なものはもちろんだけど、細かい所作からどれだけキャラクターを感じさせることができるかが本当の勝負所だと思っていて、彩風さんの冴羽獠は歩いているところ一つとっても冴羽獠だったんですよ。
見ていてこれほど嬉しいことはなかったですね。

正直無限に感想書けるんだけど、1番言いたかったことは書いたのでシティーハンターに関してはこんな感じかな。
ストーリーも面白かったし、音楽も良かったし、非の打ち所がない良いシティーハンターでした。

・ショー オルケスタ『Fire Fever!』
どちらかといえばこちらのほうがイメージしてた宝塚だったし、一度見てみたかったほうの宝塚でしたね。
なにを題材にどういうものをやっているのかは自分の偏差値が3なのでよくわかんなかったけど、めちゃくちゃ熱かったしかっこよかったし美しかったし、見ていて感情が昂りました。
ステージを見ていて「わからなかったけど面白かった!」って自分の中では結構高い評価で、わからないしつまらなかったり心に残らなかったりしたら、それは理解できなかった自分の負けだし、伝えることの出来なかった演者側のや台本を書いた側の負けだと思うんですよね。
これはあくまで印象での話だけど、今の時代ってなにか見たものに対して考察が出来なければ見た意味がないって感じの意見を持っている方たちがいるように思えちゃうんですよ。
でもなにも知識がないのに見て全部わかったらヤバない?
わからなかったけど面白かったっていう状況ってすごい楽しい時だと思うんですよ、だってそれに対しての理解が出来るようになったら更に面白くなれるわけだし。
特に今って自分で見たいものを選べる時代だから、見たいものを見たついでになんかわかんないけどすげーものが見れて楽しかったです。
でもまたこういうのを見る機会があればもう少し勉強してから見たいなって思っちゃった。

あとシティーハンターでお芝居されていたときとは違う、同じ役者さんのショーならではの姿を見れたのも良かったですね~
この顔の人さっきはあの役を演じられていたけど、歌って踊るときにはこんな感じなんだ~っていう面白さがあって、同じ人の別の顔を見れるのはやっぱりお芝居の魅力だな~って腕組みしちゃった。


・最後に
4時間本当に素敵な時間が過ごせたから見てよかった。
10月1日から11月14日まで東京で同じ演目の公演が行われるのでもしお時間があれば見に行って欲しいですし、自分も時間の調整ができてチケット取れたら見に行きたいですね~
また千秋楽の配信してくれるんならそれ買って見たいな、本当に面白かった。
雪組の組長さんがこういう状況下でも見てくれた人が楽しい気持ちになってくれたら幸いです的なお話をされていたんだけど、こんな素敵なものを見ることが出来たので頑張って生きるぞモードになっちゃった。
え、また見たいんだけど・・・うおおおおおおおって感じで今床を転げ回ってます。(実際には回る椅子でくるくる回ってそれを解消してる)
よかったな~本当に良かった
そんな感じかな~


まるっ

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