マガジンのカバー画像

哲学のエッセイ

9
運営しているクリエイター

記事一覧

『法の哲学』の「理性国家」と環境問題

 現在、グローバルな環境に及ぶ人間の活動が地球システムに及ぼす影響が、自然の諸力に匹敵す…

朱子学・陽明学と明治維新

 このnoteでは、朱子学と陽明学が日本の明治維新において果たした役割・意義について考察する…

「労働の競争」と「表現の承認」

少し前にクラウドファンディングでお金を集めるのがなぜ正当化されるかについて考えていた。も…

朱子学

南宋の朱熹(1130〜1200年)が儒教 Confucianismを再構築したものが朱子学 Neo-Confucianismであ…

インセルと自己責任論、そして格差原理

インセル(英語: incel)は、"involuntary celibate"(「不本意の禁欲主義者」、「非自発的独…

自由を捨てる日

現代社会は、いま歴史上の大きな曲がり角にさしかかっている。現代資本主義は、まず地球を消費…

二律背反 Antinomie

二律背反とは正命題と反命題のどちらともが証明できる矛盾・パラドックスである。 カントの哲学では特別な意味がある。 証明不可能なことの証明になる。 正命題と反命題のどちらもの証明を試みたことがあるだろうか。 実は今そういうゲームをしている。 カントの言う極限の問いほどの問いは扱っていないが、とにかくディベートで両張りの準備を25題分している。 最初は「ディベートなんて」という意見をよく聞いていて、自分もそう感じてしまうときがあった。 アンチノミーの記述に出会うまでは「相

徳への道と富への道

富裕な人びと、有力な人びとに感嘆し、ほとんど崇拝し、そして、貧乏でいやしい状態にある人び…

永遠平和

国際法において一国家は、自然的自由の状態において、したがってまた永続する戦争状態において…