工学部の大学生が職業訓練指導員免許を取得する方法
工学部の大学生が職業訓練指導員免許を取得する方法について、自分の経験を踏まえてまとめていきたいと思います。
前提
* 4年制大学の工学部に在籍している
* 所属している学部・学科に高等学校教諭一種免許状 (工業) を取得できる教職課程がある
職業訓練指導員とは
以下の施設で訓練指導に当たる職員を職業訓練指導員といいます。
* 公共職業能力開発施設
国や都道府県が職業訓練を行うために設置した施設
* 認定職業訓練施設
事業主等が職業訓練を行うために設置した施設
* 刑事施設
刑務所, 少年刑務所, 拘置所
※法務技官 (作業専門官) として勤務
職業訓練指導員免許とは
職業訓練指導員として職務を行うためには、訓練指導を行う職種の職業訓練指導員免許が必要となります。
この免許は都道府県によって交付されますが、交付された都道府県以外でも有効です (運転免許証と同じイメージです)。
ただ、職業訓練指導員免許を取得するだけで職業訓練指導員として採用されるわけではなく、別途採用試験にも合格しないといけないため、注意が必要です。
取得方法
職業訓練指導員免許を取得する方法はいくつかありますが、ここでは工学部の学生が使えそうな取得方法を取り上げたいと思います。
以下の条件を満たした上で、都道府県へ申請を行うことで、職業訓練指導員免許を取得するというものです。
* 以下のいずれかの教科の高等学校教諭普通免許状を持っている
工業, 工業実習, 農業, 農業実習, 水産, 水産実習, 商業, 商業実習, 家庭, 家庭実習, 看護, 看護実習, 情報, 情報実習, 福祉, 福祉実習
* 大学等において、職業能力開発促進法施行規則 別表第11で定める『実技試験の科目』と『学科試験の科目』をそれぞれ80%以上履修し、卒業している
すなわち、学部卒業時に取得できる教員免許をベースに職業訓練指導員免許を取得する方法となります。
この記事では、『高等学校教諭一種免許状 (工業) 』をベースに取得する方法を紹介したいと思います。
具体的な取得方法
1. 高等学校教諭一種免許状 (工業) 取得に必要な単位を修得する
2. 高等学校教諭一種免許状 (工業) の申請を行う
大学による教員免許の一括申請を使って、高等学校教諭一種免許状 (工業) の申請を行います。
3. 職業訓練指導員免許取得に必要な書類を取り寄せる
都道府県庁の職業訓練指導員免許を管轄する部署に問い合わせ、必要書類を送ってもらいます。
4. 大学に特別履修証明書を記載してもらう
『大学等において、職業能力開発促進法施行規則 別表第11で定める『実技試験の科目』と『学科試験の科目』をそれぞれ80%以上履修した』ことを証明するための書類 (自分が申請を行った都道府県では『特別履修証明書』という名称でした) を大学に依頼して書いてもらいます。
5. 高等学校教諭一種免許状 (工業) を受け取る
大学から高等学校教諭一種免許状 (工業) を受け取ります。
6. 卒業証明書を発行してもらう
大学から卒業証明書を発行してもらいます。
7. 必要書類を都道府県に提出
8. 職業訓練指導員免許を受け取る
参考文献
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