プログラミング言語「なでしこ3」の開発に携わっている理由

この記事は茨大 Advent Calendar 2019 22日目の記事です。

茨大OBの鈴木です。
茨大にいた頃から日本語プログラミング言語「なでしこ3」 (以下なでしこ3) の開発に携わっていますが、携わっている理由についてまとめたことがなかったので、この機会にまとめてみたいと思います。

日本語プログラミング言語「なでしこ」との出会い

プログラミングをやってみようと思い立ったのは中学生の頃でした。C言語やアセンブリ、VBといった様々なプログラミング言語に手を出してみましたが、英語への苦手意識があったこともあり、ことごとく挫折していました。
そんな中で日本語プログラミング言語「なでしこ」 (以下なでしこ) に出会いました。日本語で記述でき、開発者であるクジラ飛行机氏による入門者向けの連載が充実していたため、ズブズブとプログラミングにはまっていきました。

日本語プログラミング言語「なでしこ3」の開発に携わるようになったきっかけ

高校までは主になでしこを使ってプログラムを組んでいましたが、茨大に進学し、本格的に情報工学を学ぶようになると、使う機会はかなり減ってしまいました。
しかし、卒論がひと段落したタイミングで偶然なでしこ3の開発が始まったという記事を見つけたため (日本語プログラミング言語「なでしこ」JS版の開発スタート、ベータ版が公開 | マイナビニュース)、暇つぶしに触ってみることにしました。すると、改善点が見つかったためPRを送ってみました。そこからまた改善点を見つけたのでPRを送り……を繰り返していくうちに、メインの開発者であるクジラ飛行机氏に次いでコミット数が多くなっていました。

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(https://github.com/kujirahand/nadesiko3/graphs/contributors)

なぜプログラミング言語「なでしこ3」の開発に携わっているのか

成り行きで開発に携わるようになった形ではありますが、それが続いたのは以下のような理由があったからです。

ライトにプログラミングを楽しむ人を増やしたい

自分自身がなでしこでプログラミングを始めたこともあり、日本語の母語話者にとって日本語プログラミング言語は最初のプログラミング言語として最適なプログラミング言語の一つではないかと考えています。また、ライトにプログラミングを楽しむ人が増えても良いのではないかとも考えているため、最初のプログラミング言語として最適なプログラミング言語の一つであるなでしこ3の開発に携わることで、それを少しでも後押しできたらと考えています。

方向性を理解しやすい
高校までなでしこでプログラムを組んでいたため、なでしこ3の方向性がイメージしやすいというのも続いている理由の一つではないかと考えています。方向性がわからなくなっても、とりあえずなでしこではどうだったかを思い返せば良い、というのはやはりやりやすいです。

反響がある
なでしこ3のユーザーさんの中にはなでしこ3についてのブログを書いている方もいますが、そこで自分が実装した機能についての反響があると、 (それがたとえ多少ネガティブなものであったとしても) 自分の実装した機能を使ってくれた人がいたのだと実感でき、励みになります。

プログラミング言語のパーサーがどういうものかわかる

言語処理系については大学の講義で少し学んだことはありますが、実際のパーサーの処理を追ったことはなでしこ3の開発に携わるまでありませんでした。しかし、なでしこ3の開発ではパーサーの処理を追ったり、手を加えたりすることもあるため、パーサーがどういったものかがわかり、良い経験になっています。

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