七年越しの邂逅 24/04/07
決戦の地、アキハバラ
降り立つは東京のオタク・カルチャーの中心地である秋葉原。
私は今日ある人物と対峙する事となる。
そう、旧知の仲であるK氏だ。
—時は遡る事7年間。
私は当時大流行していた「けものフレンズ」というアニメにどっぷりとのめり込んだフアンであった。ネットでの盛り上がりも含めて、私を夢中にさせるには十分すぎる物であった。
そして私のインターネットによるコミュニケーションの始まりでもある。
素晴らしい作品に触発されて、居ても立ってもいられなくなった私は、その感情を共有する先を探した。
そしてとあるグループに漂着する事になる。
そのメンバーの一人と、今日遂に対峙するのだ。
インターネットとは刻一刻と変わりゆく世界。知り合っては離れてを繰り返すものだが、その中には「過去の戦友」と呼ぶような中へと緩やかに変容していく人物が現れるものだ。最早知り合った頃の理由とは関係無く、ただ互いの近況をそれとなく覗き合う、幼少期の友人の様な仲の者が。
私にとって、インターネットで知り合った知人とリアルで会うハードルは限りなく低いものだが、何故か交流が深くともタイミングが合わない等の諸々の理由で、付き合いは長いけど会った事が無いフォロワーという者が一定数存在している。
いつの時か志を共にし、その後和やかに今までの時を過ごしてきた、そんな人間と7年越しの対面を果たすというのだ。
なんたる事か私は当日大寝坊をかまし、結果としてK氏を駅前で長時間待たせるという愚行を起こしてしまう。もう穴があったら入りたい、指の一本でも持って行ってくれと言う心境だ。
幸先は最悪であったが、周回遅れで駅前に辿り付き、遂にK氏と対面した。
その時の何とも言えない感動は、大層筆舌しに尽くし難いものだ。
あまりにも古く、まるで隣人の様であった筈の人間に実態が与えられた様な、何とも不思議な感覚であった。
ひとしきり旧交を温めた我々は、その後秋葉原を大いに楽しんだ。
遠い日の小さな人生の目標を達成した、そんな日であった。
Intelligence
秋葉原を練り歩いている最中、私の体は喉の渇きを訴えた。
ふと自販機に目をやると、そこには毒々しいパッケージの、それでいてあまりにもこの地に即している清涼飲料水が鎮座していた。
迷わず手を伸ばし購入し、喉に流し込む。
酸味とも言えないような個性的な香りと甘味が口の中に広がる。
そう、これはドクターペッパーだ。
有名なゲーム、アニメであるSTEINS;GATEの影響で秋葉原に来ると無性にこれを飲みたくなる人も多いのではないだろうか。
かく言う私も勿論その一人である。
炭酸の刺激が全身に染みわたり、渇いた体に知性を与えてくれる。
実にインテリジェンスであろう。
余談だが、ドクターペッパーはアメリカで最も古い炭酸飲料と言われている。少なくともあのコカ・コーラよりも長い歴史があるというのだから驚きだろう。
総括
知人と秋葉原で遊ぶのは楽しい。それが長い友人なら猶更。
末永く人間関係を続けていきたいものである。
何卒、よしなに。