買い物帰り、信号待ちにて。

「ねえ。おかあさんはおとうさんのことどう思ってるの?」

「おー踏み込んできたね。何とも思ってないって感じかな」

「ええええ。じゃあおとうさんに好きな人ができてもいいの?」

「いいんじゃないかなあ」

「じゃあおかあさんは好きな人いるの?」

「いないし、お母さんはきみと仕事と暮らすことでいっぱいで好きな人は当分いらないなあ」

「そっかあ」

信号が変わって走り出した息子が渡った先でこちらを振り返り、おかあさん遅いから待ってるアピールのダンスをしている。さっきのシリアスはどこにいったのか。

何とも思わないってどういう気持ちか、多分今説明してもわかんないよね。でもコイツ男の子だから、大人になって説明してもわかんないかもしれないなあ。