RICOH AUTOHALF


この子は本当にお利口さん。私は所有したことがないけれど、フィルムなのに72枚も撮れちゃうんだよ。なんと、おリコーなカメラでしょう。

ヴァイオリンとギター製作で出た端材や趣味で集めた木材を使って、カメラを木工してみるシリーズの第二弾はRICOHオートハーフとなりました。


鳥山先生のキャラクターみたいな前面

実際に見たことはあっても手にしたことがないカメラだったので、Webの画像を見ながら製作することになったんですけど、まービックリするくらい沢山の種類と亜種がいるんですね。これはセルフつまみがないなど、一番楽そうな機種。モデル名はなので不明です。
欲を言えばオートハーフのアイデンティティとも言える前面の昭和的デザインを杢で表現できたら良かったんだけど、縞模様がぐわんぐわん出てるローズウッドやスネークウッドは持ってなかったんです、悔しい。鳥杢をメイプルを染色するとかもありですかね。妄想は膨らんでいきます。

前回のRolleiB35よりも寸法をなるべくしっかり測って縮尺を出来るだけ正確に作るようにしてみたけれど、これ、ヴァイオリンをヴィオラにするときと同じで、単純に縮小するとバランスが崩れてくるもんなんですね。発見だったなぁ〜。つまり、あるヴァイオリンの名器をそのままヴィオラサイズに拡大して製作すると、出来上がったヴィオラはヴィオラっぽいプロポーションじゃなくなっちゃうんですね。f字孔の感じとか、全体のバランスがちょっとチグハグ。なので、厳密に拡大コピーするんじゃなくて、少し手入れをして調和するように整えてあげるんですわ。このオートハーフもそんな感じだった。やー、やってみるもんだなーって感じました。とはいえ、接着した後に気付いたから、今回も何かバランス悪いけど。。。


ゼンマイ部はもっと作り込みたい
ハーフだから三脚穴が側面なのか!って作って気付く
ファインダー横ももう少し何とかしたい
下部の凹みの加工精度よ……泣

そしてやり方が少しづつ分かってくるのも楽しい部分。ローライ35のときは先出の通り、ある意味でデフォルメした感じであって、ずんぐりとした、それこそガンプラのSDシリーズみたいな仕上がりになっていたけど、オートハーフはそれなりに何とか見られる雰囲気にはなったかなと思う。

パーツに関しても、前回は木片をボディ部材にただ貼るだけだったのを、今回はボディに穴を開けるとか四角く凹ますなどして、よりパーツ部分の接着力が増すようにしてみたり。これ、細かい作業になるので、木工加工技術の向上にも一役かってくれてる気がする。

注目して欲しいのは、背面側のファインダー部分。土台の木は茶色系しているけど、ファインダー部分は白いんですわ。ちょろっとこだわってみたポイント。ま、自己満ですね。
この木工カメラ作りをどんどん経験していったら、終いには裏カバーがちゃんと開閉したり、つまみやダイヤルが稼働するようにもなっていきそう。そしたら本物よりも高いお値段になっちゃうだろうけど、販売してみようかなぁとも思う。買う人がいるかは別問題なんだけど。苦笑

オートハーフ使ってみたくなっちゃうなぁ〜。


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