見出し画像

第4回おうちでモダン カバレージ Round2 今岡(カウンターモンキー) VS はむせん(親和)

MTGは環境のゲームである。これは全フォーマットを通じて共通の事だろう。ローテーションや新セットの加入、禁止改定により、様々なデッキがメタゲームに現れる。

「今岡」の使う「カウンターモンキー」は、そんな環境の恩恵を一身に受けるデッキである。

「モダンホライゾン2」から《敏捷なこそ泥、ラガバン》《ドラゴンの怒りの媒介者》《濁浪の執政》《対抗呪文》《邪悪な熱気》とありとあらゆる強力なカードを獲得して成立した、いわばモダンに置ける王道デッキの一つであるといっていいだろう。

一方で環境に愛されず、苦難の道を歩んだデッキも存在する。「はむせん」の使う「親和」も、そのようなデッキの一つである。

かつてはモダンを代表する高速アグロだったが、デッキの中核をなす《オパールのモックス》が禁止されて以降、なかなか環境についていくことができず、一時歴史の表舞台から姿を消すことになってしまったデッキである。

が、何の因果か、「モダンホライゾン2」で《イラクサ嚢胞》《ウルザの物語》《思考の監視者》といった相性のいいカードを大量獲得、再びモダンにその名を轟かせんと、力を蓄えてきているデッキである。

新進気鋭の王道デッキ、そしてかつての王道デッキ。一体どちらが上なのか。おうちという闘技場で、深夜に真っ赤な火花が散る。

■Game 1

先んじて動くのは今岡。《帳簿裂き》を展開して《ミシュラのガラクタ》を唱え、謀議によりサイズアップを図っていく。

対するはむせんは《銀色険の橋》をセット。更に《ウルザの物語》を展開しつつ、《爆裂+破綻》をプレイ。破壊されない《銀色険の橋》の強みを活かしつつ、今岡の土地をいじめていく。

はむせんの土地破壊に一瞬戸惑うも、今岡は《帳簿裂き》でコンバット。2枚目の《爆裂+破綻》は《呪文貫き》で処理しつつ、このクロックを維持していく。

はむせんもこれに応じる形で《ウルザの物語》からトークンを生成。更に第三章で《バネ葉の太鼓》をサーチ。次の展開につなげていきたいところだが、今岡は冷静にトークンを《稲妻》で処理。はむせんは《金属ガエル》を展開するにとどめてターンを返す。

今岡は攻め手を緩めない。《表現の反復》《ミシュラのガラクタ》をキャストしてアドバンテージを回復し、更に《帳簿裂き》の謀議によりサイズをアップ。より一層はむせんへ圧をかけていく。

ライフが一方的に削られるはむせん。更に今岡は満を持して《濁浪の執政》を7/7の状態で展開。一気に勝負を決めようとする。

これに応じる形で、はむせんは《ウルザの物語》からトークンを生成しつつ《上天の呪文爆弾》をサーチ。《濁浪の執政》へストップをかけていく。

そしてその上で《思考の監視者》をキャスト。1枚目は今岡の《対抗呪文》に咎められるが、2枚目は無事着地。マナが枯渇するものの、アドバンテージと盤面を盛り返していく。

だが、ここで今岡が取り出したカードはまさかの《激しい叱責》。はむせんのトークンを消し飛ばし、一気に《濁浪の執政》と《帳簿裂き》で攻め立てる。

ここまで追い詰められてははむせんもなすすべがない。ギリギリの状態で展開できた2体目の《思考の監視者》は、《邪悪な熱気》により処理されてしまう。

はむせんはただただ今岡のクロックが空を飛ぶ様を、指をくわえて眺めるしかなかった。

今岡1ーはむせん0

■Game 2

今岡が《ミシュラのガラクタ》でドローを高めている中、はむせんは《銀色険の橋》《霧霊堂の橋》《バネ葉の太鼓》と並べていく。

更にはむせんは《宝物庫》もセットし、親和でマナコストを十分下げた状態で《物読み》をプレイ。展開した分のアドバンテージを回復していく。

今岡は《ミシュラのガラクタ》と《考慮》でしっかり昂揚を達成し、《ドラゴンの怒りの媒介者》を展開。更に、はむせんが展開する《思考の監視者》も《緻密》で対処、ライブラリートップへ戻していく。

はむせんは《影槍》を展開し、今岡の《ドラゴンの怒りの媒介者》を《感電破》で処理していく。

が、今岡は《濁浪の執政》を展開。一気にはむせんのライフを削りにかかる。

すわ1回戦と同様の流れか。しかし、この土壇場で、はむせんが流れを大きく変える。

はむせんは先ほどライブラリートップへ戻された《思考の監視者》を展開、さらに0マナで《金属ガエル》をキャスト。

そして、2マナ払い、フルタップで唱えたアーティファクトは《イラクサ嚢胞》。

今岡の顔が青くなる。この時点ではむせんの盤面にアーティファクトは8枚。このままでは《イラクサ嚢胞》と併せて9/9の細菌トークンが生成されてしまう。

更にはむせんの盤面には絆魂を与える《影槍》が。このままではライフレースが圧倒的にはむせん側有利になってしまう。

今岡はためらうことなく《呪文貫き》をプレイ。しかし、はむせんはこれを《金属の叱責》で処理。無事《イラクサ嚢胞》を着地させる。

今岡は最後のあがきで《仕組まれた爆薬》をX=0で設置し起動。細菌トークンを破壊するが、はむせんは《思考の監視者》に《イラクサ嚢胞》と《影槍》を装備。都合13/13飛行トランプル絆魂で今岡をぶんなぐる。

一気に形勢逆転。ここまで追い込まれた今岡に残された手段は《削剥》のみ。今岡は《表現の反復》で探しに行くが、これもはむせんが《金属の𠮟責》でかき消していく。万策尽きた今岡は盤面を畳んだ。

今岡1ーはむせん1

■Game 3

ここまで比較的ゆっくりとしたゲームが続いたが、3ゲーム目は一気にギアが上がる。今岡は先手を貰うと、《敏捷なこそ泥、ラガバン》を展開。大きな圧力をかけていく。

はむせんはこれに対し、《宝物庫》をセットした上で《羽ばたき飛行機械》を2枚展開。当座をしのごうとする。

が、これは今岡が《帳簿裂き》を展開した上で《激情》により焼き切られてしまう。

有効打が取れないはむせんを、執拗に《敏捷なこそ泥、ラガバン》が攻め立てる。追放されるはむせんのライブラリートップ。先ほどMVPに輝いた《イラクサ嚢胞》も今岡に盗まれ、宝物と併せてそれなりのサイズで展開される。

はむせんは《ウルザの物語》でトークンを生成し、《メムナイト》を展開。《敏捷なこそ泥、ラガバン》と《イラクサ嚢胞》の動きをふさいでいく。

だが、ここに今岡は《削剥》でトークンを破壊しようとする。はむせんはこれに応じる形で《金属の𠮟責》を撃ち込むが、今岡は《帳簿裂き》の謀議を解決し、ニコニコしながらこれを受け入れる。

何かがおかしいと思ったはむせんは、目線を盤面に落とす。そしてとんでもないことに気が付き、青ざめる。

そう、即席コストに盤面のクリーチャーを全て充ててしまったため、盤面ががら空きになってしまったのである。

守る壁がない状態になったはむせんを、今岡のクリーチャー(と自分の《イラクサ嚢胞》)が攻め立てる。はむせんのライブラリーからめくれた《金属ガエル》も、何故か盤面にたまっている宝物トークンと併せて0マナで展開される

ライフが大きく削れ、残り2点になったはむせんに対し、容赦なく今岡の《稲妻》が突き刺さりゲームセット。夜中の熱戦を制したのは、新たな王道デッキを握る今岡であった。

今岡2ーはむせん1

■デッキリスト

(※今岡はデッキリスト非公開です)

■対戦動画


よかったらサポートして頂けると幸いです。MTGアリーナの活動などに充てたいと思います。