第108回おうちでレガシー カバレージ Round3 エスパー石鍛冶(アサカワタキ) VS シェリ(ボロスイニシアチブ)
今、ストンピィがアツい。ここ数年で3マナ域の強力なパーマネントが増えたこともあり、これらを上手に扱えるストンピィデッキがレガシーでも幅を利かせるようになってきている。
そして、それぞれのデッキにも特徴があるのが面白い所と言える。「シェリ」の持ち込んだ「ボロスイニシアチブ」は、イニシアチブを持った《練達の地下探検家》などを採用。一度着地させてしまえば、文字通りイニシアチブを得ることが出来るデッキであり、こと中速~低速デッキ相手には強力なデッキである。
このデッキに相対するは「アサカワタキ」の「エスパー石鍛冶」。ボロスイニシアチブを苦手とするデッキではあるが、《石鍛冶の神秘家》から生物兵器をサーチすることもできるので、相手の動きにも対応可能であるデッキである。
今が旬と言えるストンピィ。その回り方を見ていこう。
■Round 1
シェリはまず《裏切り者の都》→《水連の花びら》と展開し、《エメリアのアルコン》を盤面に送り込む。基本的に多色土地を多用するアサカワにとっては非常に厳しい展開で1ゲーム目が幕を開ける。
続くターン、シェリは《平地》《水連の花びら》を展開し、《軍団のまとめ役、ウィノータ》を展開しようとする。が、ここでアサカワは《意志の力》をプレイ。シェリの第二波から身を護る。
こうなると逆に厳しいのがシェリ。リソースを全て使い切っての行動がさばかれたわけであり、ここから次の行動につなげようにも、追加のリソースを引くまで我慢する必要があるのだ。
そして、その隙をアサカワが見逃すはずがない。アサカワは《石鍛冶の神秘家》を展開すると、そのまま《カルドラの完成体》をサーチ。続くターンで《石鍛冶の神秘家》から展開すると、シェリのライフを削りだす。
進退窮まったシェリはここで投了。レガシーの今を占うマッチアップ、まずはエスパー石鍛冶がゲームを取っていく。
アサカワ1ーシェリ0
■Round 2
続くゲーム、シェリは《平地》を展開。続くターンで《魂の洞窟》→《水連の花びら》→《猿人の指導霊》とリソースを一気に使い、《練達の地下探検家》を展開していく。
イニシアチブを得ていくシェリ。まずはアサカワは《剣を鍬に》で《練達の地下探検家》を対処する。その上で《石鍛冶の神秘家》を展開。《カルドラの完成体》をサーチし、先と同様にゲームを終わらせようとする。
が、シェリはここで《ゴブリンの熟練扇動者》をプレイ。戦線を切らすことなく、イニシアチブを取り返す準備をしていく。
イニシアチブの対処の難しさがここに集約されている。イニシアチブを対処するためには、相手のクリーチャーを継続的に除去しつつ、かつ自分はクロックを用意し、相手の持つイニシアチブを取り返す必要が出てくる。
書けば簡単だが、これをこなすのは非常に難しい。特にエスパー石鍛冶は1対1交換を前提としたうえで成り立つデッキであり、恒常的にクロックを用意されるとリソースが切れるデッキでもあるため、この難しさに拍車がかかっている。
果たして、アサカワは《語り部の杖》を展開するも、シェリのイニシアチブを奪還するまでに至らない。そうこうしている間に《宮殿の看守》も飛び出てきて、《カルドラの完成体》の細菌トークンが処理される。
決定打を失ったアサカワに対し、シェリは《地下街》を完走。ライブラリーから呪禁を付与した《孤独》を展開したところでゲーム終了。イニシアチブの強みを見せつけ、シェリがゲームを取り返していく。
アサカワ1ーシェリ1
■Round 3
最終ゲーム。シェリは《虚空の杯》をX=1で展開する。アサカワはこれを《意志の力》で打ち消していくが、更にシェリは2枚目の《虚空の杯》を展開。アサカワの除去を封じていく。
その上で、シェリは《舷側砲の砲撃手》を展開。アサカワに圧力をかけつつ、更に《練達の地下探検家》を展開。イニシアチブも獲得し、圧力を更に高めていく。
これに対し有効打が取れなかったか、アサカワは投了。勝者シェリ。イニシアチブの爆発力と粘り強さをキッチリと証明し、このマッチを取っていった。
アサカワ1ーシェリ2