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第62回おうちでレガシー カバレージ Round1 Kevin Hsu(リアニメイト) VS Sator(《創造の歌》ストーム)

人がデッキを組む時の原動力となるものは、一体なんだろうか。メタゲームへの挑戦?自己表現?様々なものが考えられるだろうが、最も根源の原動力となるのは、間違いなく「このカードを使いたい」という思いだろう。

今回おうちでレガシーに参加した「Sator」は、その思いでデッキを作り上げたプレイヤーである。

彼がほれ込んだカード、それは《創造の歌》である。呪文を唱えるたびにカードを2枚引くことができるため、マナコストの低い呪文を唱えてカードを補充することができる。

これを活用し、手札とストームを稼いで勝利する、いわゆる「《創造の歌》ストーム」というデッキが、今回Satorが持ち込んだデッキである。

対するは「Kevin Hsu」。使用するデッキは「リアニメイト」。《納墓》《入念な研究》などで墓地にクリーチャーを埋め、それを《再活性》《死体発掘》で盤面に戻す、高速コンボデッキである。Kevinはこのデッキを使い続け、昨年Eternal WeekendでTop16に残るだけの結果を残した猛者である。

コンボデッキによるぶつかり合い。キルターンはリアニメイトの方が早いため、下馬評ではKevin有利にゲームが進みそうだが、果たして。

■Game 1

先手を取り《繁殖池》《睡蓮の花びら》を展開してターンを渡したSatorを怪しく思ったか、Kevinはまず《暴露》で様子を見る。公開された手札は《創造の歌》2枚に《永劫のこだま》《ライオンの瞳のダイアモンド》《土地譲渡》。

見慣れぬ手札だが、ここはひとまず《ライオンの瞳のダイアモンド》を捨て、《永劫のこだま》のフラッシュバックをとがめていく。

その上でKevinは《入念な研究》をプレイ。2枚引き、墓地に埋めたカードは《グリセルブランド》と《納墓》。

そして《睡蓮の花びら》から《再活性》をプレイし、《グリセルブランド》を釣り上げ、手札を再補充していく。

およそパーフェクトな動きに対し、Satorは《土地譲渡》で土地を補充すると、2マナ払い、《上天の呪文爆弾》をプレイ。そのまま起動し、《グリセルブランド》を手札へ戻す。

だが、Kevinの勢いは止まらない。《グリセルブランド》の起動型能力でしっかり手札を補充すると、返す刀で《入念な研究》をプレイ。墓地に埋めたカードは《グリセルブランド》と《残虐の執政官》。

そして、そのまま唱えたカードは《死体発掘》。墓地の《残虐の執政官》を釣り上げ、Satorの手札を削っていく。

一度大型クリーチャーが定着すると、それを処理できないのが、ストームデッキの弱点だ。

この後数ターン、《永劫のこだま》や《夏の帳》などを駆使してSatorは延命を図るが、《残虐の執政官》のサイズとライフロスを前に、ただ圧殺されるだけだった。

Kevin1ーSator0

■Game 2

リアニメイトの本番は2ゲーム目以降。サイドボードから墓地対策が積まれてからである。

もちろん、Satorもサイドボードからしっかりと墓地対策を用意している。先手を貰ったSatorは、まず《ウルザの物語》をセットして《トーモッドの墓所》をプレイ。Kevinの墓地ににらみを利かせていく。

これに対しKevinは《暴露》をプレイし慎重に立ち回る。Satorの手札は《意志の力》2枚と《電位式リレー》《土地譲渡》《夏の帳》。そのうち、プランBであろう《実物提示教育》の妨げとなりえる《意志の力》を捨てさせる。

だが、SatorはそのプランBにも待ったをかける。Satorはターンを貰うと《ウルザの物語》第3章が解決。サーチされたアーティファクトは《上天の呪文爆弾》。これでプランBで出てくるであろう生物に対しても圧をかけていく。

徹底的にKevinの動きを封じ、ここからはSatorの攻める番だ。Satorはもう一枚《ウルザの物語》をセット。構築物トークンを生成し、《金属モックス》などのマナファクトも展開していくことでサイズアップし、一気にKevinのライフを削り取った。

Kevin1ーSator1

■Game 3

最終ゲーム。まずはKevinが《暴露》をプレイするが、これは《意志の力》によって阻害される。手札を見れない状況で一気に攻めるのは困難と判断したか、ここは《入念な研究》で手札を整えるにとどまる。

対するSatorは《睡蓮の花びら》、《金属モックス》を《夏の帳》を刻印してプレイ。更に、手札を公開して《土地譲渡》をプレイし、《Tropical Island》を持ってくる。

公開された手札は、《覆いを割く者、ナーセット》と《永劫のこだま》。相手を憤死させるレガシーならではの2枚セットだが、このターンに双方唱えるのは難しそうだ。

ひとまずSatorは土地を絡めて3マナ供給し《覆いを割く者、ナーセット》をプレイ。そして、-2能力を起動。ライブラリーのトップ4枚を見て、その中から非クリーチャー呪文を手札に加えるのだが…。

ライブラリーの上4枚を見たSatorの顔が大きくほころぶ。いぶかしむKevinに対し、Satorはそのカードを公開する。公開されたカードを前にし、Kevinは苦笑いをするしかなかった。

公開されたカード、それは《ライオンの瞳のダイアモンド》。まさに、今一番Satorが必要としているカードを、彼女はもたらしたのである。

即座にプレイして起動。手札の《永劫のこだま》を墓地に送り、青3マナでフラッシュバック。Kevinの手札を1枚にし、自身は手札を7枚に再補充する。

そして続くターン。Satorは《睡蓮の花びら》と《ウルザの物語》を並べ、4マナ支払い、自身のデッキの核となる《創造の歌》を貼り付ける。

ここからは、もうSatorの独壇場である。0マナで唱えることができる《土地譲渡》《オパールのモックス》《睡蓮の花びら》等々を唱えてドローを連打。

ある程度手札が詰まったところで《ライオンの瞳のダイアモンド》から《永劫のこだま》をプレイし、再度手札をリフレッシュ。

この工程を行うことで、十分なストームを稼ぎ出したSatorは、トドメに《思考停止》をプレイ。Kevinのライブラリーを吹き飛ばし試合終了。

下馬評を覆し、見事Satorが勝利を勝ち取った。

Kevin1ーSator2

■デッキリスト

■対戦動画

(※Game 1で大きくノイズが入っています。ご了承ください。)

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