見出し画像

第44回おうちでレガシー カバレージ Round1  けんだま(エスパー石鍛冶) VS 柳統也(緑単ペインター)

今回のおうちでレガシー、フィーチャー卓に上がってきた「けんだま」と「柳統也」は、互いに面白いデッキを持ち込んでいた。

けんだまが持ち込んだデッキは「エスパー石鍛冶」。《石鍛冶の神秘家》を軸としたミッドレンジ~コントロールデッキであり、《剣を鍬に》《虹色の終焉》などを採用していることから、盤面に対する圧力が極めて高いことで有名である。

従来は青白で組まれるデッキだが、けんだまはさらに黒を足し、《思考囲い》といったハンデスを採用。よりコンボにも強く出られるようになっており、事実上、なんでも対応できるデッキである。

対する柳が持ち込んだデッキは「ペインター」。《絵描きの召使い》《丸砥石》のコンボにより、一気に相手のライブラリーを削り切り勝利するコンボデッキだ。

昨今はアーティファクトサポートが多い赤を使った「赤単ペインター」が幅を利かせているが、柳は自身オリジナルとなる「緑単ペインター」を持ち込んだ。緑を相方とすることで土地にアクセスしやすくし、《暗黒の深部》コンボも盛り込まれている。こちらも事実上、どんな攻めでもできるデッキである。

中国の故事に、「最強の防御を持つ盾と最強の攻めを持つ矛を戦わせたらどうなるか?」という問いかけがある。古代中国では答えが出なかった難題に、今夜答えが出されるのかもしれない。

■Game 1

先手は柳。柳は様々なコンボの起点となる《エルフの開墾者》を展開するが、これはけんだまが《虹色の終焉》で処理してゴー。

続いて柳は《真髄の針》を展開。すでに顔バレしているであろうけんだまに対し《石鍛冶の神秘家》を指定してけん制していく。けんだまはこれを確認しながらもあえて《石鍛冶の神秘家》を展開。《カルドラの完成体》をサーチしていく。

けんだまの動きを止めている間に柳が動く。柳は《演劇の舞台》を盤面に送り込むと、《古きものの活性》をプレイ。《暗黒の深部》を手札に加えていく。

だが、ターンをもらったけんだまも動く。《渦まく知識》で手札を整え、《虹色の終焉》を撃ち《真髄の針》を処理。ターンが帰ってきた柳は《暗黒の深部》をセットするにとどまる。

次のターン、《石鍛冶の神秘家》から《カルドラの完成体》が勢いよく射出される。柳は対応して《演劇の舞台》を起動し、マリッド・レイジを盤面に送り込むが、これに対してけんだまは《剣を鍬に》で対応。一気にゲームの主導権を握る。

マリッド・レイジが処理されて動きが鈍った柳に対し、けんだまは一気に《悪意の大梟》《カラカス》を展開し、盤面を固める。さらに《覆いを割く者、ナーセット》も展開し、‐2能力で《意志の力》を手に加えて盤石の態勢を築いていく。

しかし、柳にはまだ二の矢が控えていた。柳がセットした土地は《ウルザの物語》。何かを察したけんだまは《カルドラの完成体》でライフを削っていくが、マリッド・レイジを追放した20点ライフを詰め切るのは難しく、《ウルザの物語》が第3章まで到達してしまう。サーチされたカードは《丸砥石》、さらに《絵描きの召使い》も展開し、次のターンにコンボを決めるという態勢までもっていく。

が、けんだまも粘る。けんだまは《オルゾフの簒奪者、ケイヤ》を招聘。《丸砥石》を追放してコンボを阻害していく。だが、柳はここでさらに2枚目の《ウルザの物語》を展開。けんだまは急いで《渦まく知識》を唱えて対応を探すが、何事もなく第3章へ突入。予備の《丸砥石》をサーチ。

さらに柳は《セジーリのステップ》を展開。《絵描きの召使い》にプロテクションを付与しようとする。けんだまは対応して《剣を鍬に》を撃ち込むが、ここに対応して柳は《丸砥石》を起動。見事けんだまのライブラリーを削り去った。

けんだま0ー柳1

■Game 2

けんだま先手でゲームスタート。先ほどと同様に《真髄の針》を絡めてけんだまの動きを封じていく柳に対して、けんだまが展開したカードは《戦争の報い、禍汰奇》。柳の一方の軸であるアーティファクトを徹底的に封じ込みにかかる。

一気に柳の動きを鈍化させた後、さらにけんだまは《時を解す者、テフェリー》を展開。盤面を掌握したけんだまは、生殺しと言わんばかりにコツコツと《戦争の報い、禍汰奇》で殴りつける。

じわじわとライフを削る《戦争の報い、禍汰奇》。ライフがいよいよ危険水準まで追い込まれた柳は、《暗黒の深部》を対象に《演劇の舞台》を起動。マリッド・レイジを呼び出す。通れば勝ち、《剣を鍬に》で処理されてもライフが20点は回復する。そういう意図での起動だったのだろう。

だが、その期待を裏切るかのように、けんだまは《流刑への道》をプレイ。ライフを回復させることなく盤面から危険物を排除し、《戦争の報い、禍汰奇》が完走した。

けんだま1ー柳1

■Game 3

最終戦は柳が先手でスタート。《古きものの活性》で《絵描きの召使い》をサーチした柳は、《ウルザの物語》を展開。一気にコンボで勝ちに行く姿勢を見せる。対するけんだまは《石鍛冶の神秘家》を展開し、《カルドラの完成体》をサーチして攻めの姿勢を見せていく。

柳が《ウルザの物語》でサーチしてきたカードは…以外にも《真髄の針》。《石鍛冶の神秘家》を封印した上で《大いなる創造者、カーン》を招聘し、《丸砥石》をサーチしてコンボの布石を立てていく。

が、けんだまはこの盤面に対して《ハーキルの召還術》をプレイ。一度アーティファクトを全てバウンスして状況をリセットしていく。そのうえで、《石鍛冶の神秘家》から《カルドラの完成体》を射出。《大いなる創造者、カーン》を排除していく。

しかし柳も粘りを見せる。セットした土地は《暗黒の深部》。盤面にはすでに《演劇の舞台》が。そのうえで柳は《絵描きの召使い》を展開していく。

いきなり2方向からのコンボを突き付けられたけんだま。ひとまず《虹色の終焉》で《絵描きの召使い》を処理するが、ここに対応し、柳は《演劇の舞台》を起動。20/20飛行破壊不能が盤面に送り込まれる。けんだまはこれに対する対応手段は持ち合わせていなかった。

勝ったのは柳。レガシーの最強の矛が最強の盾を制する形となった。

けんだま1ー柳2

■デッキリスト

■対戦動画

よかったらサポートして頂けると幸いです。MTGアリーナの活動などに充てたいと思います。