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第96回おうちでレガシー カバレージ Round1 Nonka(Nic Fit) VS なかみ(呪いストンピィ)

レガシーにおけるストンピィといえば赤単プリズンである。なるほど確かにそうかもしれない。《虚空の杯》《血染めの月》という相手の行動を制限するカードと、各種プレイヤーを攻め立てるカードが両立しているという意味では、一番完成度が高いデッキである。それはメタゲームが証明しているところだろう。

しかし一方で、「相手を縛りながら早期に勝つ」というプランを赤単プリズンしか取れないのかというと、そういう訳でもない。「なかみ」が持ち込んだ「呪いストンピィ」は、上で挙げたような特徴を持つデッキである。

このデッキの鉤となるのは《不幸の呪い》。これを何とかして高速で叩きつけ、あとは毎ターン相手の行動を制限する呪いエンチャントをサーチし展開していくのが、主な戦略である。

このデッキに対するは「Nonka」の「Nic Fit」。《老練の探険者》を活用することで土地を一気に伸ばし、そこから中~大型のパーマネントを展開していく、いわばレガシーにおけるミッドレンジ~ランプデッキである。

赤単プリズンの妨害が体感ではなかなか効きにくいNic Fit相手に、呪いストンピィはどう立ち回るのか。見ていこう。

■Game 1

なかみはゲーム開始時、《虚空の力線》を展開。これにより《老練の探険者》の誘発を防ぎ、Nonkaの展開を遅らせていく。

なかみは《虚空の杯》を展開しつつ、更に《石なる知識》と《ウルザの物語》を展開。Nonkaの行動をしっかり制限しつつ、一気に構築物トークンでゲームを決めようとする。

が、Nonkaは《破滅的な行為》を展開。そのままX=1で起動し、なかみのパーマネントを。対応してなかみは《石なる知識》を起動するが、これに呼応する形でNonkaは《オークの弓使い》を展開。なかみのライフを削っていく。

一転して窮地に立たされるなかみだが、ここで彼は《罠の橋》をプレイ。クリーチャーが主体のNonkaの攻め手を防ぎ、時間を稼ごうとする。しかしNonkaも対応するように《混沌の洞窟の冒険者》をプレイしイニシアチブを確保していく。

そしてその上で《耐え抜くもの、母聖樹》の魂力能力を起動。なかみの《罠の橋》を吹き飛ばし、《混沌の洞窟の冒険者》でコンバット。いよいよなかみをギリギリのところまで追い込んでいく。

基本的に初動の動きを大切にしているストンピィデッキにおいて、普通ならプランBまで壊滅した場合、盛り返すのが難しい。しかし、この盤面でなかみは不敵に微笑む。そう、この盤面で一気に勝敗をひっくり返すことが出来るプランCを、彼は既に用意していたのである。

なかみはターンを貰うと、《虚空の杯》をX=1で展開。その上でなかみが取り出したカードは《Helm of Obedience》。即座に起動し、自分の盤面にある《虚空の力線》と併せ、Nonkaのライブラリーを吹き飛ばす。

シーソーゲームのような攻防を、まずはなかみが制していく。

Nonka0ーなかみ1

■Game 2

先手をもらったNonkaはまず《陰謀団式療法》でなかみの手札を確認していく。手札は《不幸の呪い》《暗黒の儀式》《石なる知識》《罠の橋》《沼》2枚。そのままターンをなかみに渡すと、なかみは《沼》→《石なる知識》を展開してく。

対するNonkaは《老練の探検者》をプレイ。そのまま《陰謀団式療法》のフラッシュバックコストに充て、なかみの《暗黒の儀式》を抜き去りつつ、土地を増やしていく。

が、この《老練の探険者》、敵味方関係なく基本土地を2枚増やすので、なかみもこの恩恵にあずかることとなる。なかみはしめたとばかりに《沼》を2枚追加。そしてターンを貰うと更に《沼》をセット。4マナ払い、《鏡に願いを》をプレイ。《石なる知識》を協約コストに、勝負を決めうるカードをサーチしようとする。

が、ここでNonkaが展開したカードを前に、なかみは頭を抱えることとなる。

Nonkaの手札から飛び出してきたのは《敵対工作員》。相手のサーチに呼応し、相手のライブラリーからカードを強奪可能なクリーチャーである。対応できないなかみを尻目に、ねっとりとライブラリーを見回すNonka。そして彼はこう宣言する。

「《黙示録、シェオルドレッド》を追放願います。」

なかみは天を仰ぐ。この《黙示録、シェオルドレッド》は、Nic Fitのようなカードパワーの応酬を想定し、彼がサイドボードから入れてきたカードである。それを逆に使われるわけだから、その絶望感は言葉では言い表せないだろう。

果たしてNonkaの盤面に展開される《黙示録、シェオルドレッド》。なかみは《罠の橋》で防御に回るが、《黙示録、シェオルドレッド》によるライフルーズは止まらない。更に《混沌の洞窟の冒険者》を展開され、更に《破滅的な行為》まで飛び出てくるに至り、なかみは盤面を畳んだ。

Nonka1ーなかみ1

■Game 3

最終ゲーム。なかみはにっこり笑うと、《沼》から《暗黒の儀式》を2枚プレイ。マナプールに5マナを叩き込むと、それを全て使い、《不幸の呪い》をNonkaにエンチャントしていく。

まず《不幸の呪い》から飛び出してくるのは《圧倒的輝き》。これによりNonkaのクリーチャーは全て1/1のバニラクリーチャーとなり、更に《破滅的な行為》も機能しなくなってしまう。

続けて飛び出てくる呪いは《死の支配の呪い》。相手のクリーチャーに-1/-1修正を与えることで、クリーチャーの展開を許さない状況を作り出す。

そしてこの状況で最後に飛び出てきた呪いは《残酷な現実》。クリーチャーかプレインズウォーカーを生贄に捧げない限り、毎ターン5点のライフロスを強要する呪いだが、この状況では毎ターン5点のライフロスを発生させる呪いと言ってもいいだろう。

これらを続けざまに展開されたNonkaは何もできず、なすがままなかみの呪いに屈することとなった。

Nonka1ーなかみ2

■デッキリスト

■対戦動画


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