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第111回おうちでレガシー カバレージ Round1 Poporon(グリクシスデルバー) VS Shu(ANT)
レガシーではなぜ、クロックパーミッションが成立するのか?《意志の力》《目くらまし》という高効率な打ち消しに支えられ、かつ低コストの優秀なクリーチャーに恵まれているという側面もあるのだが、一番大きな理由はこれだろう。
「多種多様なコンボデッキが跋扈する環境であるから。」
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長い歴史に裏打ちされたレガシーという環境では、それはもう多くのコンボデッキが存在する。今回おうちでレガシーに初参戦した「Shu」の扱う「ANT」も、そんなデッキの一角である。《暗黒の儀式》のようなマナを増やす呪文を駆使し、ストームを溜め込み《苦悶の触手》などにつなげて勝利するコンボデッキである。
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今回、そんなコンボデッキに挑むは「Poporon」。使用デッキは「グリクシスデルバー」。そう、コンボデッキに対抗するため成立した王道クロックパーミッションである。元々攻撃的なデッキであるグリクシスデルバーにPoporonは更に《鍾乳石の追跡者》も採用し、より攻撃的な構成を取る。
レガシーという環境を定義づけるコンボデッキ。そしてそれを獲物とするクロックパーミッション。この両雄の戦いの結末は。
■Round 1
クロックパーミッション、特にデルバーというデッキはクロックを展開することから始まる。1ターン目にクリーチャーを展開し、あとはゲーム展開を各種打ち消しでサポートするというのが理想的な流れである。
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しかし、Poporonは《思案》《渦まく知識》で手札を整え、Shuにターンを渡していく。元々知り合いだった2人、相手がコンボデッキとわかっているからこその、カウンターを集める動きだろうか。
しかし、それはShuの思うつぼである。元々ANTは早期に仕掛けるデッキではない。相手のデッキを見極めつつ、じっくりとドロースペルで手札を整え、最終的に一気に間合いを詰めて勝利するデッキである。
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しっかりと手札を整えたShuは、まず《思考囲い》でジャブを放つ。公開された手札は《目くらまし》2枚と《意志の力》《否定の力》《渦まく知識》《思案》《濁浪の執政》《不毛の大地》と各種打ち消しのオンパレード。Shuは少し悩み、《否定の力》を捨てさせる。
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手の内が明らかになったPoporonは《濁浪の執政》を展開。一気にゲームを終わらせにかかる。対してShuは《暗黒の儀式》をプレイ。危険を察知したPoporonは《目くらまし》2枚で対処に移る。
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しかし、これはShuの放つフェイント。続くターン、Shuは再度《暗黒の儀式》をプレイ。Poporonは当然《意志の力》で対処に移るが、ここに痛烈な《夏の帳》によるカウンターが突き刺さる。
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渾身のカウンターを喰らい、身動きが取れなくなるPoporon。体勢を大きく崩したそのすきに、Shuは《暗黒の儀式》《陰謀団の儀式》とマナ加速をつないでいく。そして手札にたまった各種呪文を唱え、致死量のストームを稼いだうえで《苦悶の触手》をプレイ。一本目はShuが取っていく。
Poporon0ーShu1
■Round 2
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続くゲーム、Poporonは《思案》で立ち上がりつつ、《ドラゴンの怒りの媒介者》を展開。ゆっくり立ち上がった1ゲーム目とは打って変わって圧力をかけていく。
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対するShuは《思考囲い》をプレイ。手札は《意志の力》《否定の力》《目くらまし》《思案》《不毛の大地》と打消しのオンパレード。先のゲームと同様、《否定の力》を捨てさせていく。
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そして相手の出方を伺うように、《冥府の教示者》で誘いをかける。Poporonは少し考えてこれをスルー。暴勇は達成していないが、これで手札にあった《ライオンの瞳のダイアモンド》をサーチし、本命の次の動き出しに体重を乗せていく。
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しかし、この誘いに対しPoporonが別の角度でアプローチをかける。続くShuのターンのドローステップ時、墓地に落ちた《冥府の教示者》に対し、Poporonは《外科的摘出》をプレイ。
Shuの顔が驚きに歪む。様々な勝ち筋を搭載しているANTだが、その中で《冥府の教示者》はその勝ち筋の中核をなすカードである。これを全て失うと、勝ち筋が大きく制限されてしまうのだ。
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残った勝ち筋を拾うべく、ドロー呪文を唱えていくShu。しかし、先のゲームと違い、今回は《ドラゴンの怒りの媒介者》がライフを詰めていく。結局勝ち筋を大きく潰されたShuは有効打を取ることが出来ず、2ゲーム目はPoporonがキッチリ詰め切る形となった。
Poporon1ーShu1
■Round 3
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最終ゲーム。Poporonはいきなり《ドラゴンの怒りの媒介者》→《ミシュラのガラクタ》を展開。墓地を効率的に貯めつつ、続くターンで2体目の《ドラゴンの怒りの媒介者》も展開し、更に《思案》をプレイ。諜報能力と併せて昂揚を達成し、一気にShuのライフを削りにかかる。
Shuの額を冷や汗がつたう。先に述べた通り、ANTは基本的に仕掛ける機会をうかがうデッキであり、猶予時間を与えられれば与えられるほど、より精度の高い攻めを実現することが出来る。
それは裏を返せば、いきなり間合いを詰めてくる相手は不得手という事。いや、正確にはそれでも十分相手取ることはできるのだが、その分高い精度での攻めが必要とされる。
そのためにはきちんとした手札が必要なのだが、目の前の2体のクロックはそれを許さない状況。ここでShuは十分な手立てが取れず投了。キッチリとPoporonがライフを詰め切って勝利となった。
■デッキリスト
■対戦動画
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