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第110回おうちでレガシー カバレージ Round2 なかみ(バント豆の木) VS スン(グリクシスデルバー)

「いかにして相手の行動を制御するか?」
「いかにしてアドバンテージをひっくり返すか?」
「いかにして相手の対応できない勝ち筋を叩きつけるか?」

コントロールに必要な柱を3本並べると、このようになるだろう。今日「なかみ」が持ち込んだ「バント豆の木」は、このコントロールの必要用件をすべて満たしているデッキといえる。

相手の行動は《意志の力》《否定の力》《剣を鍬に》《力線の束縛》といった各種カードでさばきつつ、こちらは《豆の木をのぼれ》によりアドバンテージを確保。最終的に《濁浪の執政》《聖カトリーヌの凱旋》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》で対処する。レガシーならではの強力な、骨太のコントロールといえる。

この骨太のコントロールに挑むは「スン」。彼の「グリクシスデルバー」はコントロールとは対極的な立ち位置にあり、《秘密を掘り下げる者》《ドラゴンの怒りの媒介者》などで効率的にライフを削っていく、代表的なクロックパーミッションである。

果たしてなかみはこの猛攻をしのぎ、勝利をその手につかむことができるのか。その一部始終を見ていこう。

■Round 1

開幕スンは《秘密を掘り下げる者》を展開。続くターンで《目くらまし》を公開して《昆虫の逸脱者》へ変身させると、さっそくなかみのライフを削りに行く。

順調な動きを見せるスンだが、当然なかみは織り込み済み。《思案》で手札を整えつつ、続くターンで《目くらまし》をケアしたうえで《剣を鍬に》をプレイ。《昆虫の逸脱者》を処理していく。

初動をくじかれたスンは《力戦の探知機》を展開。アドバンテージをなんとか確保しようとするが、なかみは《豆の木をのぼれ》を展開。スンは《意志の力》で打ち消しにかかるが、なかみも《意志の力》で追いかけ無事着地。

互いにアドバンテージ源を設置するなかみとスン。しかしスンの表情の方が少し険しい。《力戦の探知機》は色を問わないアドバンテージ源ではあるのだが、これにより得られるカードはインスタント・ソーサリーに限定されてしまう。

対するなかみの《豆の木をのぼれ》は、5マナ以上のカードを唱えることで追加のドローがついてくるというエンチャント。なかみのデッキは《力戦の束縛》《意志の力》《濁浪の執政》といった、実質低コストで運用できるカードが多数採用されており、それらにすべてドローがついてくる。

ゲームを続けた場合にアドバンテージ差がついてしまうのは明らか。スンはそう判断し、覚悟を決め攻勢に打って出る。スンは《ドラゴンの怒りの媒介者》を展開し、なかみのライフを削りにかかる。

なかみの《剣を鍬に》は《目くらまし》で処理し、飛び出てきた《封じ込める僧侶》は《稲妻》でわきによける。何とかこのまま《ドラゴンの怒りの媒介者》を走らせて勝利する。スンの覚悟が見て取れる。

が、その覚悟をへし折るかのようになかみが動く。なかみはおもむろに《渦まく知識》をプレイ。そして続くターン。先ほど上に積んだ《聖カトリーヌの凱旋》を奇跡コストで盤面に展開していく。

5/5絆魂がいてはライフレースで勝負にならない。スンは苦悶の表情を浮かべながらも、《溶鉄の崩壊》で《聖カトリーヌの凱旋》を処理。さらに追加の《秘密を掘り下げる者》を展開して攻め手を確保していく。

しかし、その努力を嘲笑うかのように、なかみは《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を展開。ライフを確保しつつ、更に《濁浪の執政》を叩きつける。

これが決定打となり、流れが一気になかみに傾く。《ドラゴンの怒りの媒介者》は《濁浪の執政》に激突。残った《秘密を掘り下げる者》も《剣を鍬に》で処理される。さらに追加の《濁浪の執政》も展開されるにあたり、対処手段を引き込めなかったスンは続行不可能と判断。盤面を畳むこととなった。

なかみ1ースン0

■Round 2

2ゲーム目、スンが《渦まく知識》で手札を整えている間になかみは《花の絨毯》を設置。渋い顔をするスンを尻目になかみは《花の絨毯》からマナを捻出し、《渦まく知識》で手札を整える。

対するスンは《相殺》を展開。これによりある程度はなかみの動きを制限したいスンだが、続くターン、なかみは《力線の束縛》をプレイ。《相殺》で対処したいスンだが、よりによって《力線の束縛》のマナコストは6。全く対処できない除去を前に、スンは奥歯をかみしめる。

何とかここにきて《秘密を掘り下げる者》を展開したスン。しかし、時すでに遅し。なかみは《豆の木をのぼれ》を展開。飛び出すスンの《オークの弓使い》は《剣を鍬に》で対処しつつ、更に追加の《豆の木をのぼれ》も貼り付けていく。

そして飛び出る《濁浪の執政》。ドロー2がついてくる2マナ6/6飛行を前にスンは顔を覆う。なんとか追いつこうと展開する《力戦の探知機》も《意志の力》で打ち消され、なかみのドローに変換される。

スンのライフを削りにかかる《濁浪の執政》。追加で飛び出る《聖カトリーヌの凱旋》。あふれるなかみの手札。スンは気が遠くなりながらも、手持ちのクリーチャーをブロックに差し出し、何とか勝機を見出さんと耐え忍ぶ。

なかみはスンを終わらせるため、更に追加で《聖カトリーヌの凱旋》を展開。一気にスンへ向かって走らせる。スンはわずかに残った意識を保ちつつ、《些細な盗み》を《濁浪の執政》へ打ち込む。

が、このスン渾身の抵抗に対し、なかみは無慈悲にも《呪文嵌め》をプレイ。

スンの目の前は真っ暗になった。

なかみ2ースン0

■Round 3

■デッキリスト

■対戦動画


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