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マッサンの統率者構築記 ⑥リスの将軍、サワギバ

1.はじめに

1994年、タイトーから「カイザーナックル」がリリースされる。格ゲー全盛期に作られた有象無象の格ゲーの一つ、そう思われる方もいらっしゃるかもしれない。レトロゲーや格ゲーに興味のない読者の方は聞いたこともないタイトルではないだろうか

だがこのゲーム、とんでもない魔物が棲んでいることで有名なのである。このゲームに詳しくない人も、このとんでもないバケモンのことは聞いたことがあるのではないだろうか。参考までに、何が棲みついているのか紹介するため、勝手ながら動画をご用意した。何が何だか分からない人はコチラを見ていただきたい。

「ジェネラル」と銘打たれたこの緑色のラスボス、当時の格ゲーシーンにおいて、そして今現在のゲームにおけるラスボスと比較しても遜色がないほど、とんでもない性能を持っているのだ。ざっと例を挙げるとこんな感じだろうか。

・ワープしながら攻撃をかわし、距離を詰めて反撃してくる
・ジャンプして叩きに行こうとすれば、分身が飛んできて落とされる
・画面端でしゃがみキックをベシベシあてられると、こちらの身動きが取れなくなる
・上記の行動がすべてランダムなので、気分次第で延々と無敵行動をとり続けてコチラをハメてくる

書いててめまいがしてきた。これだけでも十分アレなのに、コイツに負けると「I'm a perfect solder!」と煽られる。勝ったら勝ったで「ジェネラルは所詮先兵に過ぎない」と負け惜しみじみたことを言われる始末。ムチャクチャである。カイザーナックルを知らないMTG民におかれましては、忠誠度を上げるたびに煽ってくるテフェリーとかオーコみたいなもんであると言えば大体正しいのだろう。

さて、話題をMTGに戻そう。つい先日、「モダンホライゾン2」が発売され、統率者戦でも色々使えそうな伝説のクリーチャー、そう、いわゆる「ジェネラル(統率者)」候補がウジャウジャと供給された。そんな中、ひときわ異彩を放つ「将軍」が、このモダンホライゾン2で収録されたのである。

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《リスの将軍、サワギバ》

「あっコイツ、絶対これがMTGのジェネラルって言うに決まってる…」という声が聞こえてきそうだが、おっしゃるとおりである。このサワギバ、リスたちを束ねている将軍様なのだが、プレリリースで頒布された小冊子を見たところ、極めて邪悪なリスらしいのである。緑色で邪悪な「将軍」、間違いない、こいつがMTGにおけるジェネラルである。

というわけで、本日はこのMTG版ジェネラルと共に、モダンホライゾン2で激変したであろう統率者環境を練り歩くとしよう。

2.こいつで何ができるのか

さて、デッキを組む前に、とにかく性能を確認すべきだろう。果たしてサワギバ君は、ジェネラルと肩を並べることが出来るのだろうか?!

《リスの将軍、サワギバ》
2G
伝説のクリーチャー ― - リス・戦士
3 / 3
森渡り(防御プレイヤーが森をコントロールしているかぎり、このクリーチャーはブロックされない。)
あなたのコントロール下で1つ以上のトークンが生成されるなら、代わりに、それらのトークンに加えてそれらのトークンの数に等しい数の緑の1/1のリス・クリーチャー・トークンが生成される。
B, リスX体を生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+X/-Xの修整を受ける。

3マナ3/3森渡り。コレほんとにジェネラルなのお?なんか普通のスペックだよお?

…早まってはいかん。ジェネラルだって素のHPは普通そのもの、彼をジェネラル足らしめているのは、ワープだとか分身だとかと言った彼の持つ「能力」である。ちゃんとサワギバの能力も確認しよう。

サワギバの能力はいたって簡単。リスの生成である。具体的には「何かトークンを生成する際、オマケで1/1のリスがついてくる」という能力である。

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このリス生成能力だが、何のトークンが出てきても能力が誘発するというのがミソである。食物を生成する、手がかりを作る、苗木が生えてくる、ありとあらゆる事象がリス生成につながるようになる。気分次第で分身を撃ちまくるジェネラルに通づるものを感じる。

そしてもう一つ、生成されたリスを生贄に捧げることで、クリーチャーの除去ができるようになる。ちゃんと言うと、「対象のクリーチャーを+X/-X修正(Xは生贄に捧げた分のリスの数)」となる。

同胞であるリスをぶん投げて相手の脅威に対応でき、限定的ではあるが、自軍の増強も可能。これ格ゲーのジェネラルというより、北の国のジェネラルの手法じゃないんすかね。題材を間違えたかな?

3.こいつでどうやって勝つのか

さて、サワギバの能力をまとめると以下のようになる。

・トークン生成に加えてリスを生成可能
・リスをぶん投げてクリーチャーの除去(や強化)が可能

リスを生成する能力とぶん投げる能力から導き出される方針、それはこんな感じになるのではないだろうか。

「リスを生成する手段(あるいはリスそのもの)を用意し、クリーチャーにぶん投げて盤面を制圧しながら勝つ」

上記の方針に至った理由だが、とにかく、手元にリスがいないとサワギバの能力そのものが使えないというのがまず一つ挙げられる。

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そしてもう1点、何よりも、同セット「モダンホライゾン2」からあふれる「おいそこのお前、部族リスをやるのだ!」という圧があまりに強いということが理由に挙げられる。

MTGが生まれて幾星霜。当初は開発にさえ「申し訳ないが世界観に合わないのでNG」と言われ続けたこの小動物が、ついにここまで市民権を得るようになったともいえるだろう。ひたすらにリスを推していた、マローおじさんの苦難と喜びが、このセットから垣間見えそうだ。分かった、乗ってやろう。今回はマローが大好きで止まないリスをふんだんに使ってやろうじゃないか。

以上のことを踏まえたうえで、今回の方針をもう少し書き下してみよう。今回のデッキに必要な要素は、以下のようになるだろう。

・「モダンホライゾン2」でフォーカスされたリスをたくさん使う
・上記以外でもリスを生成する手段を用意する
・ジェネラル要素を入れる(重要)

ムチャクチャじゃねえかよオイ。最後どうするんだよ。

4.どうやってデッキを組むのか

弱った。とりあえずは分かりやすい所から済ませていこう。

①あんなリス こんなリス

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さて、マローの強いロビー活動により一定の市民権を得たリスちゃんだが、実はまだまだ個体数は少ない方である。我々にとって馴染みのあるリスが《秘密を知るもの、トスキ》くらいしかいないという時点でお察しだろう。

その現状を憂いてか、モダンホライゾン2で大幅に新規リスが投入された。それぞれどういうリスがいるか見ていってみよう。

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《リスの君主》
1G
クリーチャー ― - リス・貴族
2 / 2
これ以外であなたがコントロールしているすべてのリスは+1/+1の修整を受ける。

読んで字のごとく「リス」「ロード(君主)」。こんだけわかりやすい能力を持ったクリーチャーもなかなかいないだろう。サワギバの能力でウジャウジャリスが増えていくので、面で押すタイプの戦法とうまくかみ合っている。たかが+1/+1、されど+1/+1なのである。

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《貪欲なるリス》
(B/G)
クリーチャー ― - リス
1 / 1
あなたがアーティファクト1つかクリーチャー1体を生け贄に捧げるたび、貪欲なるリスの上に+1/+1カウンター1個を置く。
1BG, アーティファクト1つかクリーチャー1体を生け贄に捧げる:あなたは1点のライフを得てカード1枚を引く。

これまた可愛らしいリスちゃんである。能力もなかなか面白く、他のアーティファクトかクリーチャーを生贄に捧げるたびに+1/+1カウンターがこいつの上に乗って行くので、サワギバで他のリスを吹っ飛ばした恩恵を得やすいリスである。その分サワギバで投げ飛ばしにくいともいうのだが。

また、自身も3マナ払ってアーティファクトかクリーチャーを生贄に捧げ、回復しながらドローできるという能力を有している。実に器用なリスちゃんだ。

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《リスの群れ》
1GG
クリーチャー ― - リス
2 / 2
リスの群れは、これ以外で戦場にあるリス1体につき+1/+1の修整を受ける。

コチラは厳密には「オデッセイ」のカードなのだが、この度モダンホライゾン2に再録が決まったカードである。つまりモダンで使えるようになったともいえるのだが、元から統率者のカードプールはレガシー準拠なので、統率者的にはあんまり関係なかったりする。

で、肝心の能力だがいたって単純、リスが増えればデカくなる。10匹いれば12/12。100匹いれば102/102。相手にリスの重みでのしかかって行くことも可能だろう。トランプルが無いところだけ惜しいともいえるのだが、そこはそれ、些細な問題だろう。

②リスを増やす手段

以上、モダンホライゾン2で収録されたリスはたったの3種類である。一応他にもリスはいるのだろうが、全部かき集めてもたぶん10種類は上回らないだろう。こんなんでリスデッキなぞ組めるものかと反論の声が飛んできそうだが、そこは問題ない。

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なぜならこのリス、クリーチャーそのものとして運用するよりも、トークンとして運用されることが圧倒的に多いためである。

また、トークンを生成するという手法そのものが、うまい事サワギバとかみ合っており、単純計算で倍のリスが生成されることになる。是非ともデッキのギミックとして組み込んでおきたい。

というわけで、リストークンを生成する手段を探していこう。有名なのだとこの辺だろうか。

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《錯乱した隠遁者》
3GG
クリーチャー ― - エルフ
1 / 1
エコー 3GG(あなたのアップキープの開始時に、これが直前のあなたのアップキープの開始時よりも後にあなたのコントロール下になっていた場合、そのエコー・コストを支払わないかぎりそれを生け贄に捧げる。)
錯乱した隠遁者が戦場に出たとき、緑の1/1のリス・クリーチャー・トークンを4体生成する。
リス・クリーチャーは+1/+1の修整を受ける。

場に出たときにリスを4体生成。で、すべてのリスを+1/+1修正。まさに今回のリスデッキのために生まれてきたような存在ではないだろうか?

維持するためにはエコーを支払う必要があるにせよ、こいつが死んでもリスは4体出ているわけであるから、正直維持しなくても問題はない。何ならさっきの《貪欲なるリス》で食べてもいいわけである。

似たようなカードだと、コチラはどうだろうか。

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《深き森の隠遁者》
3GG
クリーチャー ― - エルフ・ドルイド
1 / 1
消失3(このクリーチャーは、時間カウンターが3個置かれた状態で戦場に出る。あなたのアップキープの開始時に、これの上から時間カウンター1個を取り除く。最後の1個を取り除いたとき、これを生け贄に捧げる。)
深き森の隠遁者が戦場に出たとき、緑の1/1のリス・クリーチャー・トークンを4体生成する。
あなたがコントロールしているリスは+1/+1の修整を受ける。

似てるも何もほぼ同じじゃねえか!という声が聞こえてきそうだが、それもそのはず、初代モダンホライゾンにおける《錯乱した隠遁者》のリメイクカードである。本家と異なるのは2点、「消散がついているので、基本的に勝手に死ぬ」という点と、「自軍のリスのみに+1/+1恩恵を与える」という点である。

まあ、ほぼ本家と同じフィーリングで使えるのではないだろうか。統率者戦においては「似たような能力を持ったカード」は重宝される。こっちも採用してOKだろう。

他にも、リスを生み出すにはこんな手段がある。

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《囀り吐き》
2G
アーティファクト
あなたのアップキープの開始時に、あなたはトークン1つを生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、囀り吐きの上にドングリ・カウンター1個を置く。
あなたがコントロールしているすべてのリスは、囀り吐きの上に置かれているドングリ・カウンター1個につき+1/+1の修整を受ける。
G, Tap:緑の1/1のリス・クリーチャー・トークン1体を生成する。

緑1マナタップでリスを生み出してくれるアーティファクトである。上の手段は一過性のものだが、継続してリスを出し続けてくれる点でこの置物は優れている。ぜひ使ってやろう。

また、アップキープにトークンを生贄に捧げると、どんぐりカウンターがこの上にたまっていく。で、たまったどんぐりのぶんだけリスが強化されるというわけだ。生成と強化双方が可能なグッドデザインである。

余談だが、生贄に捧げるトークンは、別にこれで生成されたリスでもOKだ。ソイレントグリーン的なアレを感じるがそれはええんだろうか。

③ジェネラル要素

さて、本題である。ズバリ、「サワギバはジェネラルになれるのか」という話なのだが、今のところそんな気配はない。というかそれ以前に「ジェネラル要素って何だよ」という話である。そこから整理しよう。

上で挙げたジェネラルの要素、すなわち分身による迎撃だとか、小足によるロックだとか、こういうものを見つめているととあるワードが浮かんでこないだろうか。

「ハメ」

もう少しわかりやすく言うと、「相手に何もさせず、自分のやりたいようにやる」という思想が、ジェネラルをジェネラル足らしめているのである。この言葉を聞いて、ピンときた統率者プレイヤーの方は多いのではないだろうか?皆様が日頃からやってるアレのことである。

「統率者を絡めた無限コンボ」

そう、常に手札に常駐しているような扱いを受ける統率者を軸にしてコンボを決め、相手の手も足も出ない間にゲームを終わらせるという、統率者の風物詩である。これぞまさに、統率者戦におけるハメだといっても過言ではないだろう。

となると問題はひとつ。「サワギバを絡めた無限コンボは可能なのか?」という話だが、結論から言おう。できる。それもかなりお手軽にだ。

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《無慈悲な略奪者》
3B
クリーチャー ― - 人間・海賊
1 / 4
あなたがコントロールしている他のクリーチャーが1体死亡するたび、「Tap, このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ無色の宝物・アーティファクト・トークンを1つ生成する。

クリーチャーが死ぬ度、宝物トークンを出してくれる海賊である。これだけ見るとなんのこっちゃねえ普通のクリーチャーなのだが、サワギバが絡むととんでもないことになる。サワギバの能力を今一度見てみよう。トークンが生成されると、リストークンが出るって書いてないだろうか?

つまり、こういうことである。

1.クリーチャーが死亡する
2.宝物とリスが出てくる
3.リスを何らかの手段で死亡させる
4.宝物とリスが出てくる
5.以下繰り返し

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つまり、隣にコストのかからない生贄手段を用意するだけで無限宝物トークン生成からの無限マナが成立する。そうでなくても、サワギバ自身がリスを生贄に捧げる能力を持つので、無限にリスを投げ飛ばし、盤面を更地にすることだって可能である。

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更に言ってしまえば、リスを無限に投げ飛ばすことと、「クリーチャーが死亡した際に相手のライフを削る」という能力を持つ《血の芸術家》や《ズーラポートの殺し屋》なんかと組み合わせてやれば、あっという間に相手のライフを削り切ることも可能だ。タフネス120分もクリーチャーがいなくてもOK、延々と同一対象の上にスタックを重ねられるので、きれいに削り切ることが可能である。まあ要は、《無慈悲な略奪者》と《血の芸術家》があれば人が死ぬと理解しておけばいいだろう。

他には、こういうハメも存在する。

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《小走り樫》
2G
クリーチャー ― - ツリーフォーク
1 / 2
進化(クリーチャー1体があなたのコントロール下で戦場に出るたび、そのクリーチャーのパワーかタフネスがこのクリーチャーよりも大きい場合、このクリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置く。)
小走り樫の上に1個以上の+1/+1カウンターが置かれるたび、あなたは緑の1/1のリス・クリーチャー・トークン1体を生成してもよい。

モダンホライゾン2収録の新カードだが、コイツの上に+1/+1カウンターが乗っかると、リスを生成する樫の木である。更に進化がついているので、コイツよりパワーの大きいクリーチャーを出せばカウンターを乗せられる。成長とトークン生成が一緒になった、いい感じのクリーチャーである。

…実はこの木、単体では何のことはない面白クリスマスツリーなのだが、バグ技がある。

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《旗印》
5
アーティファクト
各クリーチャーは、場に出ているそれと共通のクリーチャー・タイプを持つ他のクリーチャー1体につき+1/+1の修整を受ける。

この《旗印》、ざっくり言えば同種族クリーチャーがいればいるほどそのクリーチャーのパワーを上げるアーティファクトなのだが、これとリス2体がいる状態で《小走り樫》の能力が誘発すると、とんでもないことになるのである。どういうことかというと…

1.《小走り樫》の進化が誘発、2/3になってリスが生成される
2.リスが3匹になるので、出てきたリスのサイズは3/3になる
3.《小走り樫》よりもリスのサイズが大きいので、《小走り樫》の進化が誘発
4.《小走り樫》が3/4になってリスが生成される
5.リスが4匹になるので、出てきたリスのサイズは4/4になる
6.《小走り樫》よりもリスのサイズが大きいので、《小走り樫》の進化が誘発
7、あれ?これひょっとして…?

そう、この組み合わせが成立すると、盤面に大量の巨大リスが無限に生成され、かつ《小走り樫》自身もとんでもないサイズに膨れ上がるのだ。後は速攻をつけてぶん殴るもよし、相手に圧をかけるもよし、色々できるだろう。リスの用意がちとネックだが、サワギバがいれば問題ない。ちょろっとトークンを出せば上の工程が勝手に始まってしまう。延々と画面端で分身を撃ち込む快感が得られること待ったなしである。

更には、こういうのも考えられるだろう。

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《密航者、スライムフット》
1BG
伝説のクリーチャー ― - ファンガス
2 / 3
あなたがコントロールしている苗木が1体死亡するたび、密航者、スライムフットは各対戦相手にそれぞれ1点のダメージを与え、あなたは1点のライフを得る。
4:緑の1/1の苗木・クリーチャー・トークンを1体生成する。

他の苗木が死ぬと1点ドレイン、そして4マナ払って苗木を生成できるキノコである。これだけでも十分強力なのだが…

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《アシュノッドの供犠台》
3
アーティファクト
クリーチャー1体を生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに◇◇を加える。

これとサワギバをさっきのキノコと組み合わせると、問答無用で人が死ぬ。

1.4マナ払って苗木生成。オマケでリスがついてくる。
2.出てきた苗木とリスを《アシュノッドの供儀台》に放り込んで4マナ生成。苗木が死んだのでみんなから1点ドレイン。
3.出てきた4マナを払って苗木を生成。オマケでリスがついてくる。
4.出てきた苗木とリスを《アシュノッドの供儀台》に放り込んで4マナ生成。苗木が死んだのでみんなから1点ドレイン。
5.ベシッ ベシッ ベシッ…

これぞまさにMTGにおける小足ハメである。我々は令和にして、MTGでジェネラルを復活させてしまったのかもしれない。

5.サンプルデッキ

というわけでこちら、ジェネラル要素をふんだんに盛り込んだ自信作、「カイザーナックル」である。以下のMoxfieldのリンクからデッキリストを確認して頂きたい。

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トークンを生成すればオマケでリスが増えるという特徴があるので、メインの勝ち筋はトークンを大量に生成し、面で制圧する形式をとった。たくさん生成されるトークンで相手を飲み込んでいこう。

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面で並んだトークンをバックアップする方法として、《獣使いの昇天》などを採用、平たく言えば、みんなで殴ればそのうちアホみたいに生き物が巨大化するようになるエンチャントである。1/1のリスも、コイツがいればドドンと一発6/6である。

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極めつけは《孔蹄のビヒモス》。生き物が並んでいれば並んでいるほどアホみたいに全体強化を施し、オマケにトランプルまで付与できる猛獣である。こいつがいれば冗談抜きで全員消し飛ばすことも可能だろう。うまくリスを並べて使ってやろう。

6.終わりに

いかがだっただろうか。今回はモダンホライゾン2の新セットを使い、ユニークなリスデッキを作ってみた。ただの部族リスデッキかと思いきや、生贄ギミックやトークン生成などがうまく絡み合う、非常に面白いセットになったと思う。

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今回発売されたモダンホライゾン2は、個性に満ち溢れた統率者が多数存在する。中には、どうやって運用してやるかを真剣に考える必要があるカードも含まれている。これだけチャレンジングなセットはなかなか存在しないだろう。

ぜひ皆様も、新セットのカードを使って統率者を遊んでみてはいかがだろうか?モダンホライゾンという、まだ見ぬ地平線を、ぜひ皆様の目で確かめていただきたい。


さて、今回テーマにしたジェネラルだが、何も思い付きでテーマにしたわけではない。

皆様は来年3月に、こんなゲームが発売されるのをご存じだろうか?

「イーグレットミニ」

過去にタイトーがアーケード用にリリースした、あんなゲームやこんなゲームが多数収録されて発売される。まあ言ってしまえば、SEGAのアストロシティミニや、CAPCOMのホームアーケードのようなものである。お家で気楽にアーケードゲームが遊べるようになった。まこといい時代である。

…で、このイーグレットミニの収録内容だが、なんと、長らく家庭用移植に恵まれなかった「カイザーナックル」が収録されるのである。

更にこのイーグレットミニ、標準機能としてステートセーブを備えている。ゲーム内で何かやらかしても、その場面から戻して遊べるというお得機能である。

つまりである。このイーグレットミニ発売と共に、我々は令和の世の中において

「そもそも家で遊ぶのが難しくて」

「遊んだとしてもたどり着くのが難しくて」

「たどり着いたらたどり着いたでボコボコにされる」

という三重苦を抱えたジェネラルと、気楽にお家で遊べるようになるのである。

格ゲー界にその名を残す凶悪な先兵、ジェネラル。ぜひ皆様も以下のリンクからイーグレットミニをお買い求めになり、おうちでジェネラルと友達になってみてはいかがだろうか。値段も見てみたが、モダンホライゾン2の箱と同じくらいの値段と非常にお得である。


よかったらサポートして頂けると幸いです。MTGアリーナの活動などに充てたいと思います。