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第62回おうちでレガシー カバレージ Round2 Swimmy(忍者) VS Srinivasa Ramanujan(URデルバー)

MTGとは、数字が支配するゲームである。

ライフポイントやクリーチャーのパワータフネスといったゲームの情報はもとより、盤面の優劣といったあいまいな情報や、目当てのカードを引き込む確立まで、ありとあらゆるものが数字で説明ができる。

これはMTGの生みの親、Richard Garfield御大が数学の博士号を持っていることも関わっているのかもしれない。このような経緯がある以上、数学に強いものがMTGを制するといっても過言ではないだろう。

ならば、今この卓に座っている彼こそ、最強のプレイヤーではないだろうか。

今回おうちでレガシー2回戦のフィーチャーについたプレイヤーは「Srinivasa Ramanujan」氏。そう、あの「インドの魔術師」と名高い数学者が、なんとおうちでレガシーに参加してきたのである。

彼が持ち込んだデッキは「URデルバー」。デルバーと言えば、「デルバーは毎ターン3点ダメージを与えれば勝利できる」という「土屋の稲妻の公式」を生み出したことでも有名なデッキである。最近は《濁浪の執政》のおかげでボルト算もクソもないような気もするが最強の数学者の彼が使うにはうってつけのデッキである。

対するプレイヤーは「Swimmy」。使用デッキは「東洋の神秘」の異名を持つ「忍者」デッキ。《変わり身ののけ者》《羽ばたき飛行機械》を忍術のタネとし、アドバンテージを確保する《虎の影、百合子》《巧妙な潜入者》へつなぎ勝利するクロックパーミッションである。

インド対日本、最強のアジア覇者を決める一戦が、今行われようとしていた。

■Game 1

先手のRamanujanはまず《秘密を掘り下げる者》をプレイ。対するSwimmyは《思案》で手札を整えていく。

続くターンでSwimmyは《改良式鋳造所》を設置、更に次のターンで《殺し》で《秘密を掘り下げる者》を処理し、盤面の優位性を引き寄せる。

対するRamanujanは身動きが取れず、ひとまずは《ミシュラのガラクタ》でドロー操作を行う。Swimmyは更に《変わり身ののけ者》をプレイ。忍術に対して布石を立てつつ、更に今岡へ圧をかけていく。

が、ここで魔術師が動く。Ramanujanは一気に《ドラゴンの怒りの媒介者》《秘密を掘り下げる者》をプレイ。《秘密を掘り下げる者》は《意志の力》で打ち消されるも、《ドラゴンの怒りの媒介者》は着地する。

Swimmyは《改良式鋳造所》で《変わり身ののけ者》を4/4構築物トークンへ変換。一気にギアを上げていく。更にSwimmyは2発目の《殺し》。再び傾きかけた盤面を自身の方へ寄せていく。

一見するとSwimmyがかなり押しているように見えるのだが、実はこの状況、Ramanujanにとっては悪くない状況となっていた。度重なる《殺し》とこまごましたライフロスにより、Swimmyのライフは9点となっていたのだ。

ここでRamanujanの脳髄に電流が走る。9 = 3 x 3。そう、目の前の男は《稲妻》3発で昇天するのだ。

これに気が付いたRamanujanは、《邪悪な熱気》で構築物トークンを焼き殺すと、さっそくSwimmyに《稲妻》をプレイ。ライフを稲妻2発分へと削り込む。

更に墓地のインスタントソーサリーをすべて追放して《濁浪の執政》を6/6でプレイ。これは《些細な盗み》でバウンスされるがそれも織り込み済み。墓地のカードをすべてつぎ込み、3/3の状態で再度唱えなおす。

その状態でSwimmyへコンバット。物語領域から飛び出した《厚かましい借り手》は《邪悪な熱気》で受け流し、残りライフを稲妻1発分にまで詰めていく。

だが、Swimmyも負けてはいない。《改良式鋳造所》の2枚目を展開し、飛行機械トークンを毎ターン生成できる構えを取っていく。これで《濁浪の執政》をしのぎ切る作戦だ。

だが、その場しのぎの窮策が功を制することはない。Ramanujanの手には、しっかりとトークンをバウンスできる《厚かましい借り手》が握られていた。

Swimmy0ーRamanujan1

■Game 2

続くゲームはSwimmy先手。まず《変わり身ののけ者》をプレイ、更に《羽ばたき飛行機械》もプレイし、忍術の準備万端の姿勢を取っていく。

対するRamanujanは、《ミシュラのガラクタ》でライブラリートップを確認しつつ、Swimmyの《悪意の大梟》を《紅蓮破》で処理。

静かな立ち上がりかと思いきや、ここで一気にRamanujanがギアを上げていく。Ramanujanは《ドラゴンの怒りの媒介者》を立て続けに2体プレイ。対するSwimmyは忍術で《巧妙な潜入者》を盤面へ繰り出すが、これは《稲妻》で処理される。

更にRamanujanは昂揚を達成した《ドラゴンの怒りの媒介者》でSwimmyを叩きつつ、3体目の《ドラゴンの怒りの媒介者》をプレイ。

この時点でSwimmyのライフは12点。再びRamanujanに電流が走る。

12 = 3 x 3 + 3 = 3 x (盤面にいるクロック1体当たりの打点)+(稲妻) 

この式に気がづいたRamanujanの手に迷いはない。唯一飛行クロックを阻害する《羽ばたき飛行機械》を《溶融》で処理。そのまま《ドラゴンの怒りの媒介者》3体で殴りつけて残りライフ3点。

その後、Ramanujanの手札から飛び出したカードは《稲妻》。きれいに過不足なくライフを削り切り、Ramanujanがマッチ勝利を収めた。

Swimmy0ーRamanujan2

■デッキリスト

■対戦動画

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