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第88回おうちでレガシー カバレージ Round1 柳統也(無色ペインター) VS はむすたぁー(ドレッジ)

無防備な相手に対して痛烈な一撃をお見舞いする。MTGに置いては極めて有効な戦術の一つである。今回「はむすたぁー」が持ち込んだ「ドレッジ」も、そんなデッキの代表格と言えるだろう。

《異世界の凝視》《入念な研究》で発掘持ちのクリーチャーを墓地へ叩き込み、しかる後に発掘により高速でライブラリーを墓地へ叩き込む。そして、墓地に落ちた《イチョリッド》《甦る死滅都市、ホガーク》などで一気に勝負を決めるデッキである。

単純な《意志の力》などでは妨害されづらく、基本的にメインボードはほぼほぼどのデッキに対しても有利に立ち回りができる。サイドボード後も相手に対策を意識させた立ち回りを強いることが出来るため、与えるプレッシャーはかなりのものである。

そんなドレッジを相手取るのは、「柳統也」の「無色ペインター」。基本的に《丸砥石》+《絵描きの召使い》のパッケージを中心としたデッキであり、基本的にドレッジを止めうる構造はしていない。加えて、ドレッジにとっては《陰謀団式療法》などでコンボの干渉ができるため、下馬評的にはドレッジが有利と言っていいだろう。

意気揚々とゲーム開始を宣言するはむすたぁー。それもそのはずだろう。目の前の相手にとって有利なデッキを用意できているはずなのだから。しかし、ゲーム開始直後、その顔は一転、引きつったものへと変わる。

一体何が起こったのか。その顛末を見ていこう。

■Game 1

「手札の《虚空の力線》を盤面に出した状態でゲームを開始します。」

静かに響き渡る柳の一声にはむすたぁーは耳を疑う。そう、「このゲームの間、お前の墓地に落ちたカードを全て追放する」という、ドレッジの構造上死刑宣告に等しいことを言われたに等しいためである。

本来、このような対策カードはサイドボード後に投入されるのが常である。そこを逆手に取るのがドレッジやリアニメイト等、墓地を活用するデッキなのだが、メインボードから対策を入れられている場合、当然その戦略は瓦解するのである。

何故こんなことが起きてしまったのか。柳もはむすたぁーに対する嫌がらせでメインボードから《虚空の力線》を採用したのではない。

現環境トップメタであるディミーアテンポやティムールデルバーなど、墓地をアドバンテージ源として用いるデッキに対して強くふるまうために、メインボードから墓地対策を採用。それがたまたまはむすたぁーに対しクリーンヒットしただけの話である。

更に、柳はこの《虚空の力線》を単なる対策でなく、きちんと勝ち筋につなげるためのプランも用意している。

はむすたぁーが凍り付いている傍らで、柳は土地を伸ばし、《Helm of Obedience》をプレイ。そのままX=1で起動。はむすたぁーのライブラリーを全て追放領域に吹き飛ばす。

ドレッジ有利に思われた1本目、まさかの展開で柳が白星をもぎ取っていく。

柳1ーはむすたぁー0

■Game 2

「手札の《虚空の力線》を盤面に出した状態でゲームを開始します。」

再び静かに響き渡る柳の一声にはむすたぁーは頭を抱える。サイドボード後なのでこちらも《虚空の力線》に対する対策はキチンと用意してゲームに臨んでいる。が、肝心の対策カードも、手札に来なければ意味のない死に札である。

はむすたぁーは下唇を噛みしめながら、《ゴルガリの凶漢》《臭い草のインプ》を展開。何とか少しでもライフを削っていこうとする。

が、当然柳のゲームスピードに間に合うはずもない。柳は涼しい顔で1ゲーム目同様《Helm of Obedience》をプレイ。はむすたぁーが崩れ落ちたところで試合終了。下馬評と異なり柳がストレート勝利を勝ち取る形となった。

柳2ーはむすたぁー0

■Game 3

■デッキリスト

■対戦動画


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