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第107回おうちでレガシー カバレージ Round2 雄斗(ANT) VS シェリ(Nic Fit Valakut)

レガシーとは経験のゲームである。デッキごとに存在する得手不得手をしっかりと把握し、それを勝利につなげていくためには、どうしてもしっかりとした経験を積む必要があるのだ。

「Nic Fit Valakut」を用いる「シェリ」は、レガシーの経験豊富なプレイヤーと言って差し支えないだろう。《老練の探険家》を軸としたランプデッキを扱い、時に得意とするテンポデッキを、またある時は苦手とするコンボデッキを相手にし、勝利を収めている。

そんなシェリに今回相対するのはおうちでレガシー初参加の「雄斗」。彼はレガシーを代表するコンボデッキである「ANT」をプレイする。一度回り始めたが最後、打ち消し以外の妨害手段はなかなか効きづらいストームデッキであり、打ち消しを擁さないNic Fit Valakut側は基本的に不利と言える。

しかし、先にも述べた通り、レガシーは経験のゲーム。不利だとわかっているからこそ、それを勝利へ導くための方策も存在する。シェリはどのようにしてこのコンボデッキに対して立ち回ったのか。その経緯を見ていこう。

■Round 1

「ANTは先に動かれると負ける。」それをキッチリ把握しているシェリは、《思考囲い》で雄斗の手札を確認しにかかる。公開された手札は《ライオンの瞳のダイアモンド》《渦まく知識》《陰謀団の儀式》。迷うことなくシェリはコンボの起点となる《ライオンの瞳のダイアモンド》を捨てさせ、雄斗の展開を大きく遅らせにかかる。

雄斗の行動が遅くなったことを確認したシェリは《緑の太陽の頂点》で《ドライアドの東屋》をサーチしつつマナを伸ばし、続くターンで《一つの指輪》を展開。プロテクションで更に猶予を得つつ、ドローにより手札を補充していく。

なんとか雄斗は《渦まく知識》を活用しつつ、コンボ完遂のためのパーツを探しにかかるが、こうなるとシェリの勢いが止まらない。シェリは《死者の原野》を展開。《陰謀団式療法》で雄斗の手札を削りつつ、更に《老練の探険家》を展開し再度《陰謀団式療法》をプレイ。土地を伸ばしつつ、盤面にゾンビを生成していく。

盤面の優位性を確保したシェリは、更に《イリーシア木立のドライアド》を展開しつつ、《原始のタイタン》をプレイ。これにより《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》をサーチし、一気に雄斗のライフを焼き尽くしゲーム終了。1ゲーム目はシェリが取っていく。

雄斗0ーシェリ1

■Round 2

2ゲーム目、《思案》で手札を整えつつ、《水連の花びら》→《思考囲い》と入る雄斗を、シェリは《精神壊しの罠》で迎撃する。そのまま《ドライアドの東屋》を展開し、先ほどと同様にマウントを取る準備を始める。

が、ここでシェリが予想だにしていない事態が発生する。雄斗はターンを貰うと、《オークの弓使い》を展開。《ドライアドの東屋》を破壊し、シェリのゲームテンポを遅らせていく。

まさかのカードの登場に焦るシェリ。しかし、現状は1/1クリーチャーが2体並んでいるだけ。ここから先のゲーム同様、手札破壊でマウントを取っていければまだ目はある。そう信じてターンを貰うも、よりによってここで黒マナの供給源を引くことが出来ない。

そうこうしているうちに、2体目の《オークの弓使い》が盤面に着地する。たまらずシェリは《破滅的な行為》を展開。ひとまずトークンを吹き飛ばしていく。

しかし、着実に削られていくシェリのライフ。シェリは《忍耐》を展開し、片方の《オークの弓使い》を討ち取るが、これを逆手に取る形で雄斗は《水連の花びら》を展開しつつ《巣穴からの総出》をプレイ。

シェリは《一つの指輪》を展開し、回答を探しに行くが、有意義な回答は得られず、2ゲーム目は雄斗が取り返していく。

雄斗1ーシェリ1

■Round 3

最終ゲーム。シェリは《老練の探険家》を展開しつつ、続くターンで《ファイレクシアの塔》を展開。そのまま《老練の探険家》を生贄に捧げつつ、一気に土地を稼ぐと、まず《思考囲い》をプレイ。

手札は《暗黒の儀式》3枚と《ライオンの瞳のダイアモンド》と土地3枚。1ゲーム目同様《ライオンの瞳のダイアモンド》を捨てさせると、そのまま余ったマナで《一つの指輪》をプレイ。一気に圧力をかけていく。

そして次のターン。シェリは《緑の太陽の頂点》をX=2でプレイ。サーチしたクリーチャーは《ガドック・ティーグ》。4マナ以上の非クリーチャー呪文、すなわち勝ち手段である《苦悶の触手》《巣穴からの総出》を封印するクリーチャーを前に、雄斗は大きい息をつき、盤面を畳んだ。

勝者シェリ。ANT相手に的確にマウントを取り、見事勝利を勝ち取った。

■デッキリスト

■対戦動画


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