第3回おうちでモダン カバレージ Round2 そらまめ(ウーズコンボ) VS Nathan Lipetz(呪禁オーラ)
「ウーズコンボ」。その名の通り、墓地のクリーチャーの起動型能力を有する《壊死のウーズ》を使ったコンボデッキである。盤面に触れられないデッキを相手する場合、安定して早期にコンボへ持ち込むことができるデッキである。打ち消しなどの妨害手段は有していないが、些細な問題だろう。
「呪禁オーラ」。相手の呪文の対象にならない呪禁能力を持ったクリーチャーにオーラを貼り付け強化。打ち消しや妨害手段が無ければ、ものの3ターン前後で相手を粉砕することができるデッキである。相手の盤面に触れづらいという欠点があるが、些細な問題だろう。
これら2個のデッキが相対したとき、一体何を思うだろうか。色々あるだろうが、仮に筆者がこの立場だったら、どちらのデッキを握っていてもこう考えるに違いない。
「どうやって相手をすればいいんだ。」と。
フィーチャー卓に座った「そらまめ」と「Nathan Lipetz(ネイサン)」も、同じことを考えていたに違いない。なんせお互いがお互いの行動に干渉する手段を一切持ち合わせておらず、その上、お互いに干渉手段がないと、早期にゲームを終わらせ得るポテンシャルを秘めているデッキなのである。
出来れば当たりたくなかったであろうマッチアップ。しかし、こうなってしまった以上、互いに考えることはひとつである。
「相手に勝たれる前に、さっさとこっちが勝とう。」
おそらくおうち史上例を見ない、ノーガードでの殴り合いが幕を開けた。
■Game 1
ネイサンが《不可視の忍び寄り》に《圧倒的洞察》《ハイエナの陰影》を貼り付けて準備をしている中。そらまめは《献身のドルイド》と《療治の侍臣》を並べてマナを大量供給していく。
そしてありったけのマナを《歩行バリスタ》へ注ぎ込み試合終了。この間3ターン。時間にして2分である。
そらまめ1ーネイサン0
■Game 2
続いてはネイサンが先手。1ターン目に《林間隠れの斥候》を展開していくと、その上に《圧倒的洞察》を貼り付けていく。
対するそらまめは《縫い師への供給者》で墓地を肥やしつつ、《圧倒的洞察》を《虹色の終焉》で処理する。
一方のネイサンも、《虹色の終焉》で《縫い師への供給者》を追放し、盤面を更地にする。
その上で《林間隠れの斥候》の上に《天上の鎧》《怨恨》を貼り付けコンバット。都合5/3先制攻撃トランプルがそらまめを襲う。
何とかしてコンボへつなげたいそらまめ。ここは《歓喜する喧嘩屋、タイヴァー》をプレイ。墓地にある《献身のドルイド》を盤面へ戻す。
だが、ネイサンは攻撃の手を緩めない。ターンを貰うと《夜明けの宝冠》を《林間隠れの斥候》へエンチャント。9/7先制攻撃警戒絆魂トランプルという規格外の生命体に襲われるそらまめ。
かろうじてライフは2点残るが、ここでそらまめは投了。コンボへつなぐだけの手札と時間は彼に残されていなかった。
そらまめ1ーネイサン1
■Game 3
3ゲーム目もバチバチと火花が飛び交う。《ぬめるボーグル》に《霊魂のマントル》を貼り付けて殴り掛かる中、《療治の侍臣》《献身のドルイド》を展開してコンボへひた走る。
すわ1ゲーム目と同じ展開かと思われるが、これにネイサンが《虹色の終焉》で待ったをかける。そらまめは対応して《献身のドルイド》に-1/-1カウンターを乗せて自壊させて墓地へと送る。
そらまめはターンを貰うと、《飢餓の潮流、グリスト》を展開。+1能力で虫トークンを増やす。墓地に落ちるのは《つまみ食い貯め》。
ネイサンも黙ってはいない。《天上の鎧》《夜明けの宝冠》をエンチャントし、8/8まで《ぬめるボーグル》を押し上げてコンバット。そらまめのライフを一気に削り取る。
すわゲームエンドか。しかし、そらまめはここから気合いを見せる。
《飢餓の潮流、グリスト》の能力で虫トークンを増やし、土地をセット。土地から4マナ、そして召集コストとして盤面のクリーチャーを3体タップし、X=3で《召喚の調べ》をプレイ。
ライブラリーからサーチするのは《壊死のウーズ》。そらまめはおもむろに墓地にある《献身のドルイド》と《つまみ食い貯め》を取り出し、ネイサンに説明する。
①《献身のドルイド》の起動型能力で《壊死のウーズ》に-1/-1カウンターを2個乗せる
②《つまみ食い貯め》の起動型能力で-1/-1カウンター2個を取り除き、1マナ供給する。
あとはこの工程を繰り返すだけで無限に有色マナが出るというわけである。
そして無限マナの行きつく先は、1ゲーム目でも飛び出した《歩行バリスタ》。
ノーガードの殴り合いを制したのは、ウーズコンボを擁するそらまめだった。
そらまめ2ーネイサン1
■デッキリスト
■対戦動画
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