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第48回おうちでレガシー カバレージ Round1 がんきゅー(アルーレン) VS Setoline(アルーレン)

「ミラーマッチは腕が出る。」MTGではよく言われることである。どれだけ自分のデッキの長所と短所を知り尽くしているか、それが問われることになるため、それも頷ける。

中でも個人的に一番難しいミラーマッチは、《魔の魅惑》を軸にしたコンボデッキ、「アルーレン」であろう。

この《魔の魅惑》、3マナ以下のクリーチャーに瞬速をつけてノーコストで展開できるようになるエンチャントなのだが、この能力、敵味方関係なく全プレイヤーが享受することができるのだ。

従って、《魔の魅惑》を展開したが最後、しれっと相手にコンボパーツを並べられて終了。ということがあり得るマッチアップなのだ。こうなると、いつコンボを仕掛けるのか、あるいはコンボ以外の勝ち筋を拾うのか、色々考えなくてはならないことが多くなる。

で、今回おうちでレガシーで、そんなクソ難しいマッチアップが発生してしまったのだ。プレイヤーは「がんきゅー」と「Setoline」。果たしてどちらが《魔の魅惑》に愛されたプレイヤーなのか、今宵、それが明らかになる。

■Game 1

互いにミラーマッチだとは分かっていないだろうが、序盤はじりじりとした展開が続く。Setolineは《思案》を撃ちながら手札を整え、隙を見て《氷牙のコアトル》を展開していく。更に《自然の怒りのタイタン、ウーロ》も展開してドローと土地展開を速めていく。

対するがんきゅーは《渦まく知識》を唱え。《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を唱えてアドバンテージを得ていく。

互いに手札が尽きない状態で試合が進んでいくが、盤面は《氷牙のコアトル》の分若干Setoline有利に進む。少しずつだがライフを削っていくSetolineに対し、がんきゅーは追加の《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を展開ししのいでいく。

減らない手札とライフ、無限とも思える試合展開が大きく動いたのはSetolineのターン。4マナ払い、墓地のカードを追放して《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を脱出コストでプレイ。

当然がんきゅーは《意志の力》を撃ち込む。その際追放されたカードを見て、Setolineが顔をしかめ、何故このマッチがフィーチャーされたのかを察することとなる。

追放された青いカードは《洞窟のハーピー》。そう、ほぼアルーレンでのみ使われる専用コンボパーツである。

何かを察したSetolineは《トレストの使者、レオヴォルド》を展開。相手のドローを封印していく。

が、がんきゅーはターンを貰うと、4マナ払い《魔の魅惑》をプレイ。そして手札から《アーチリッチ、アサーラック》をプレイ。

Setolineは盤面をたたんだ。ドローを封じても、既にコンボパーツが揃っている場合は無力なのだ。

がんきゅー1ーSetoline0

■Game 2

先手はSetoline。まず《緑の太陽の頂点》をX=0でキャスト、《ドライアドの東屋》で土地を増やしていく。

そして次のターン、Setolineは土地を置き、《トレストの使者、レオヴォルド》をプレイ。ミラーマッチだとわかった以上、相手の《洞窟のハーピー》を絡めた無限ドローをこれで封印していく。

がんきゅーは頭を抱える。無限ドローを封印された上に、基本的にアルーレンは「場に出たときにカードを引く」というクリーチャーで構成されているため、手札のクリーチャーがほぼ死に札と化してしまうためだ。

ひとまずがんきゅーはアド損を承知で《悪意の大梟》を並べていくが、Setolineは《氷牙のコアトル》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》で悠々とドローをしていく。

更にSetolineは《花の絨毯》を設置。マナの量もがんきゅーに対して差をつけていく。

いよいよのっぴきならない状況に陥ったがんきゅー。ひとまずは《突然の衰微》で《トレストの使者、レオヴォルド》を処理するが、対象に取られたのでSetolineはドロー。徹底的にアドバンテージで差をつけながら、がんきゅーに圧をかけていく。

がんきゅーの《再利用の賢者》も《意志の力》でさばきつつ、Setolineは《緑の太陽の頂点》をX=3でプレイ。サーチしたクリーチャー…もといプレインズウォーカーは《飢餓の潮流、グリスト》。手札のアドバンテージ差を付けた後は、盤面のアドバンテージ差もつけていくということだろう。

がんきゅーは《洞窟のハーピー》を出しつつ、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》をプレイ、すこしでもSetolineへ追い付こうとする。

が、それに対してSetolineは無慈悲にも《忍耐》をプレイ。

ありとあらゆるところでアドバンテージ差をつけられ、自分の勝ち手段をもがれたがんきゅーは、ここで投了を宣言。勝負は最終ゲームへ持ち越された。

がんきゅー1ーSetoline1

■Game 3

最終ゲームと言えど、序盤の展開は静かである。互いにドロースペルと《氷牙のコアトル》《自然の怒りのタイタン、ウーロ》を撃ちあい、少しでも手札を整えていく動きである。

が、ここでもSetolineは優位に立とうとする。がんきゅーの《忍耐》を《突然の衰微》で処理しつつ《花の絨毯》を展開。更に自分は《忍耐》を展開しつつ、がんきゅーの墓地を《自然の怒りのタイタン、ウーロ》もろとも消し飛ばす。

がんきゅーは後れを取り返そうとするが、ここで痛恨の土地詰まり。苦肉の策で《思案》を唱えるが、シャッフルしてドローするが土地が手札に来ない。苦しい顔でターンをSetolineへ渡す。

Setolineは《忍耐》《氷牙のコアトル》でコンバットしつつ、《トレストの使者、レオヴォルド》を展開。

2ゲーム目と同様、これでがんきゅーのあらゆる動きを封印したSetoline。「勝った!」という思いに満ち溢れていただろう。がんきゅーにターンが回るまでは。

がんきゅーのターン。ドローして引いてきた土地をセット。並んでいる土地は4枚。全てタップして盤面に送り込んだのは《魔の魅惑》。

Setolineの笑みが引きつる。ひとまず《意志の力》で打ち消そうとするが、これはがんきゅーも《意志の力》で対応。Setolineは《氷牙のコアトル》でドローし、対応を探しに行くが不発。《魔の魅惑》が着地してしまう。

…が、見ようによってはこの《魔の魅惑》、そこまで大したものではないのかもしれない。ドローは《トレストの密使、レオヴォルド》で封じているわけだし、帰ってきたターンで自分が恩恵にあずかることも出来るかもしれないのでは?

そういうSetolineの淡い希望を打ち砕くかのように、がんきゅーは手札を1枚公開する。公開されたカードは…《アーチリッチ、アサーラック》。追加のドローを必要としない勝ち手段を見せつけ、がんきゅーは問う。

「そちらの手札に勝ち手段がありますか?ないなら私の勝ちです。」

勝ったのはがんきゅー。最後の最後、ギリギリの状態で逆転劇で勝利をつかむこととなった。

がんきゅー2ーSetoline1

■デッキリスト

■対戦動画

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