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ガバ部40ドル統率者通信 ⑦アナックスとサイミーディ

1.はじめに

40ドル統率者の「40ドル」、この由来は何だろうか?これは、以前筆者が書いたこちらの記事に由来が書いてある。

要は構築済み統率者デッキの値段が40ドル。それに合わせて組んでやろうというところがスタートラインである。

しかし、色々記事を書き、更に自分で組んでみて分かったのだが、実はこの40ドルというライン、極めて良く設定できている。これを割り込むとデッキのパワーがかなり落ち込むし、さりとて様々な強力なカードを入れようとすると、どうしてもこの40ドルというラインが引っかかってしまう。

どのカードが必須でどのカードをあきらめるのか、そしてどうやって40ドルのラインに収めるのか。そういうギリギリのラインを楽しむ構築と考えていた。

つい先日、このデッキと出会うまでは。

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アナックスとサイミーディ》(画像クリックで能力の詳細が出ます)

デッキリストは下のリンクから参照願いたい(MTGGoldfishのページへ飛びます)

このデッキ、なんと40ドルという我々が四苦八苦したラインを軽々と乗り越え、25ドルで組まれたデッキなのである。当然、うちの部員で25ドル構築をやったメンバーは存在しない。従って、筆者はおろかガバ部部員は誰もこのデッキについて解説する前提知識を持たない。そういうわけでここは、作った本人に事情を伺った方が一番わかりやすいだろう。

というわけで、このデッキを作った「ういんど」氏にインタビューをしようと思う。氏はこの連載を読み、Twitter上で筆者に「40ドルで統率者デッキを組みました!」と報告してくださった読者の方だった。

コミュニティで細々とやっていたハウスルールが浸透していってうれしい限りと思っていたが、報告を受けたその日のうちに、なんと「デッキ総額が25ドルになりました!」というとんでもない報告を受け、この度インタビューする次第になったというわけである。

それでは、インタビュー開始だ!

2.なぜこの統率者を選んだんですか?

まず前提として、デッキの値段を低く見積もるために《アナックスとサイミーディ》を選んだわけではありません。

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皆様は「速攻殴りジェネラル」というものをご存じでしょうか。早い段階で統率者を展開し、その圧倒的なパワーで人を殴り倒すことを目標とするデッキです。

今回、「速攻殴りジェネラル」型のデッキを組んでみようと思い、条件に合うような統率者を探していたところ、手元のカードのうち、該当するカードは《アナックスとサイミーディ》がありました。

このカードはスタンダードでも使っていたカードであり愛着もあったため、このカードを統率者に据えてデッキを組もうと思ったのがきっかけです。

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前回の記事で少し話題になっていた、「統率者の組み方」に照らし合わせてみると、今回は明確に《アナックスとサイミーディ》が使いたいという意図があり、その統率者を十分に活かしきるカードを中心にデッキを組んでいったという経緯から、このデッキは「トップダウン型」の構築に分類されると思います。

3.構築で注意した点はありますか?

先に述べたように、このデッキ、特に値段を気にして組んだわけではありません。

ですが、結果的に安く組むことができました。

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どういうことかというと、アナックスとサイミーディ》を活かすカードのほとんどが、彼らを強化するコンバットトリックとオーラ呪文で構成されるためです。実際にデッキを組んだことのある方なら経験があると思いますが、これらのカードは強力な能力を持っていても、そこまで高い値段で取引されていないことが多いのです。

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元々このデッキの値段は47ドルであり、値段が高かった《拠点の守備兵》を抜けば40ドルになるということがわかり、それならもう行けるところまで行った方がいいなと思い、結果的にこういうリストになっています。

ですが、この「安い」コンバットトリックですが、当然様々な選抜をしています。

まず、赤白という色はカードを引いてくることが苦手な色です。そのため、碌に考えもなくコンバットトリックを撃ち続けると、すぐに手札が空になってしまいます。

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それを防ぐため、「カードを引く」能力を持つもの、いわゆる「キャントリップ呪文」と呼ばれるコンバットトリックを出来るだけ採用しています。

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また、手札を減らさない工夫は、何もキャントリップ呪文だけに頼る必要はありません。例えば、上の《巧みな起動》のように、「反復」を持った呪文も選択肢に入ります。

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最近のカードだと《贖いし者、フェザー》も選択肢に入るでしょう。コンバットトリックを再利用できるクリーチャーとして活躍していたことは記憶に新しいでしょう。今回も同じことをやってやればいいんです。

要は、呪文を切らさずにアナックスとサイミーディ》を継続的に強化してやればいいのです。

…といったものの、やはりカードを引きづらいというのは結構高いハードルです。色々試行錯誤していますが、まだ調整段階ですね。

4.このデッキの魅力を教えてください

「安い!早い!打点がでかい!」このデッキの魅力を一言でまとめるとこうなるでしょう。

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うまくいけば《アナックスとサイミーディ》に各種強化コンバットトリックを唱え、オーラを貼り付け、あっという間に相手のライフを刈り取ることが出来るのです。この爽快感は他のデッキに変えられないでしょう。

基本的に相手に介入することはなく、自分のやりたいことを押し通したいと思っている人に最適のデッキといえるでしょう。

また、統率者に高い打点を持たせることで、ゲームに勢いと緊張感も持たせられます。エキサイティングなゲームを好む人にとっても、胸を張って進めることが出来るデッキですね。

5.終わりに

氏はまたこう続ける。

「色々考えて作ったデッキなのですが、実のところまだ調整の余地があるデッキと考えています。先に挙げた「いかにして《アナックスとサイミーディ》を継続して強化するか」という問題と向き合いながら、更なる鋭さを求めて調整していく予定です。」

置かれた現状に満足せず、更なる打点を求めていくういんど氏。彼の調整の行く末には、きっと今以上のデッキに仕上がっていることに違いない。これからの氏の健闘を祈りつつ、この記事の締めくくりとしたい。

それでは皆様、よき統率者ライフを!


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