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スーパーリーグの環境考察<S7>

いつもお世話になっております.ailes07です.
本記事では,スーパーリーグにおける環境の変化について述べます.
S7後半のスーパーリーグでは飴XLを使ったポケモンの増加による影響なのか,「テンプレパーティ」と「パーティの構成手法」に変化が表れているように感じます.
本記事では自作の統計データを基に,以上2点の考察を行います.また,記事の最後には,新たに流行している新規テンプレパーティと今後の展望について紹介します.

なお本記事では,リーダーボード上位帯の環境に基づいて話を進行します.紹介するパーティはすべてリーダーボード帯のものです(自分で記録したものに限り上位100位以内).予めご了承ください.

☆パーティリスト及び統計データ

まずは,現環境(シーズン7後半:スーパーリーグ2週目)の環境について共有します.上位帯120試合の使用パーティと統計データをご覧ください.
なお,パーティリストは私ailes07が記録したものの他,上位海外配信者によるものも含みます.また,パーティリストの太文字はパーティの重複を表し,統計データ(使用率)の使用数1回以下のポケモンは省略しています.

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☆ムキムキポケモン(飴XLを用いて育成したポケモン)の台頭

データからわかるようにムキムキポケモンの使用率が増加しています
使用率ランキングの上位4体をご確認ください。すべて,ムキポケである可能性を含みます.
育成難易度からまだ数の少ない「ヤミラミ」や「ベロリンガ」、「トリデプス」なども今後のイベント状況次第でますます増えてくるでしょう.
ムキポケで有無で格差が生まれるのは,ハイパーリーグに限らず,スーパーリーグも同様であると言えます.
また,使用ポケモンの変化に起因して,流行パーティや根本となるパーティ構成手法にまで,明確な変化が発生しています.

☆テンプレパーティの変化

従来のテンプレパは消えました.みんなが大好きな次のようなパーティはいなくなってしまったようです.非常に残念で,悲しいです.

・Gマッギョ/ペリッパー/トロピウス(フシギバナ)
・ミュウ/エアームド/ズルズキン
・デオキシス/ブラッキー/マリルリ
・エアームド/Sカイリキー/マリルリ
・トリデプス草草 

このように流行パーティが変化する原因は主に2つあると考えています.

1つ目はムキポケの台頭です.特に使用率第2位のチャーレム増加の影響は大きいと考えています.チャーレムの増加により,格闘に強いマリルリやヤミラミが増え,これらに強いフシギバナが増加して…という感じでしょうか.
反対にGマッギョは極端に使用率が減少しています.
このように1匹のポケモンが増えるだけで,環境は極めて速いスピードで巡り回っていくものであると感じられるでしょう.

2つ目はテンプレパーティが対策されることです.特に,上位帯で非常に高い勝率を維持して生き残るためには,オリジナリティが必要になります.
裏が読まれるパーティは対策され,一定のラインまでしか通用しません.
私を含め上位では,所謂テンプレパは必ず何かしらの対策をしていることが多いからです.裏がわかった時点で瞬時に終局図が浮かび上がります
あくまでこれは上位帯の話です.レジェンド到達が目的であればテンプレパを使っても十分勝てると思います.ただし,私はこれまでいろんなゲームをプレイした経験がありますが,相手の思考の裏を突く独自のアイデアは非常に有効的に働きました.頭の片隅に入れておくと良いかもしれません.

以上より,GBLにおける環境というものは移り変わります.そのため,環境に適応したパーティを臨機応変に使用していくことが理想です.
しかし,手持ちポケモンの制約や「そもそも環境がわからない」,「パーティを固定して立ち回りを確立した方が勝てる」といった各自の意見もありますので一概には結論付けられません.

☆パーティ構成手法の変化

パーティの構成手法についても変化が見られます.具体的には「ギミック型」が減り「バランス型」が増えてきています.
(パーティ構成の種類についてはこちらに記載さておりますので,是非ご一読ください)

少し前の私はギミック型の構成を基本として考えてきました.出し負け時に少しでも捲る確率を上げるためです.しかし,最近では「出し負け時に捲るのではなく,そもそも出し負けなければいいのではないか」という考えを持つようになりました.それが今増えてきている「初手に中性的なポケモンを置いたバランス型:役割破壊バランス型」です.
具体的には初手にヤミラミやブラッキー,ベロリンガ,ミュウを置き,裏に相性補完の優れる2匹を置いたような構成です.

私が考える役割破壊バランス型が強い理由を4点述べます.

・主流な構成であるギミック型に強い
こちらは出し負けが少ない中性ポケモンを置いているため,裏が読めない相手が基本的に先に引いてくれます.つまり対面を取れることになります.
裏のどちらかで完璧に追った後,自分のラス1が苦手な方に中性ポケモンを当てれば勝ちとなります.有利にゲームが進むことが多いです.
・ギミック型のような働きができる
役割破壊バランス型は多少不利な相手でも基本的に突っ張ります.たいていの場合,相性補完の取れている裏2枚のうちどちらかが苦手なポケモンの相手をするため,初手で削ればそのポケモンの一貫に繋がることになります.
・裏が読まれない
中性ポケモンの裏を読むことは難しいです.何が来ても不思議ではないと感じてしまいます.そんな思考を相手は持てば,ゲームをこちらのペースで進行できます.相手がギミック型等で引っ込んでくるなら上記の流れで行きますし,突っ張ってくるなら裏2枚との関係を見ながら,「裏がしんどいから全力で削ろう」や「無理やり対面が取ってしまおう」,「ここまで削ったら切って,裏の起点にしよう」等と自分基準で自由に選択できるのです.この選択肢の多さは他の構成にはない唯一の強みでしょう.
・裏のどちらかで起点にできる
基本的に初手のポケモンは切ることが多いです.シールドアドを取れればラッキーで後は裏の起点にします.マリルリやAガラガラなど汎用性の高いポケモンで起点にできれば相手視点は相当苦しいはずです.その上シールドアドを取れているならばほぼ勝ちでしょう.ただし,ここで注意したいのは,初手対面の後,相手が引いてこない程度のHP(裏2枚のうち苦手なほうでもなんとかなりそうな程度)に調整することです.大幅にHPを残して対面を操作されたら負けが確定するからです.経験上,HPゲージの1/4以下くらいにしておけば捨ててくれる可能性が高いです.

以上のように,役割破壊バランス型は環境に合った強い構成であるとご理解いただけたかと思います.今後もこのような構成は増えていくでしょう.

☆新規テンプレパーティの紹介

ここでは最近流行し出している流行パーティをご紹介します.是非参考にしてみてください.

・チルタリス/Sスリーパー/レジスチル
日本人に多い構築.Aガラガラを釣るギミック型でしょうか.
非常に戦いにくかった記憶があります.
・ズルズキン/トリデプス/チャーレム
所謂〇×〇構成.初手に格闘かフェアリーが来たらボコボコにされるように見えます.私は初手甘える族で信じられないくらいに圧倒的に勝てましたが,このパーティの使用者は上位に長期間滞在し,かつ他にも上位で使ってる人が結構いたため強い構築なのでしょう.
・ベロリンガ/マリルリ/チャーレム
完全ムキポケパーティ.役割破壊バランス型にも含まれます.極めて高いSCP軍団であるため弱い訳がありません.ただし,育成難易度は高いです.
・ヤミラミ/エアームド/マリルリ(メガニウム)
役割破壊バランス型の一種.同様な構築が多かったです.かく言う私も日本一達成パーティの前はヤミラミ/マリルリ/Aガラガラを使用していました.
今後一番増えてきそうな典型です.
・ネギガナイト/マリルリ/エアームド
スーパーリーグ最終日,2位と圧倒的に差をつけて1位を常にキープしていた人のパーティ.私は1度対戦しパーティ相性で勝てましたが,その日のリーダーボードで+5戦+20と記載されていた時は非常に驚きました.極めて高い勝率を持っていることは自明なため,何か強い理由が隠されているのでしょう.実は私も裏で絶賛練習中です.

☆今後の展望

以上の考察をまとめますと,今後スーパーリーグでは,
・ムキムキポケモンの増加
・テンプレパーティの移り変わり,オリジナルパーティの出現
・ギミック型の減少,役割破壊バランス型の増加

がさらに加速すると私は考えています.かく言う私も上記の特徴に沿った
Aキュウコン/マリルリ/Aガラガラを用いて日本一を達成できました.
移り変わる環境に順応し,オリジナリティを持って試行錯誤することが重要になっていくかもしれません.


☆おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました.皆様にとって少しでも参考になれば幸いです.引き続きGBLを楽しんでいきましょう!

今後ともお付き合いのほどよろしくお願いします!

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