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Poetry Lab

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むかし遊びで書いた詩を、ちょっと恥ずかしいのですが時々載せています。あまり気にしないで下さい。
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2014年6月の記事一覧

「寓 話」

「寓 話」

(それは罰でしょうか
それともただの汚辱でしょうか・・・・・・)

樹の幹につと掛けられた梯子に登ったのは
愚かさでしょうか
それとも下卑た好奇心でしょうか
いえいえ
それはほかならぬ
あなた(でありわたし)です

暗い森の樹々の梢に
白く清らかな月が懸かり          
あなたの胸をきつく締めつけた
けれども樹々は意地悪くも
空を覆い隠してしまったのです
白い光が欲しくてあなたは
だから樹

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「端 末」

「端 末」

反転された文字列から入口を探す
隠された仮想領域のことばを狩りに
ほの白い闇に明滅する極小級数の記号は
ところどころ渦を巻いてわたしを惑わせる
黒色星雲の配置にならい なぞるカーソル
の上に立ち現れる闇

変換されるものと されないものの間で
蠢いている見えざる手の記憶
投影された形をさぐる端末の上に
おぼろげに凝固していく死人の輪郭
蒼白の顔面に針を突きたて
開閉動作を不規則に繰り返しながら

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