魚料理のサイエンス[19.6.2020]
今日もマシュマロから.「好きな本」という話なので,前にも話したことあるけど成瀬宇平「魚料理のサイエンス」を.
古くからある魚介類の家庭料理や郷土料理の味の科学的考察というのがコンセプトなんですけど,「料理店の水槽の餌を食べてない活魚は身肉が痩せていて決して美味しいものではない」みたいな足で稼いだ情報も玉石混淆でぶっ込まれてくるのですごく楽しい.イカの焼ける匂いはイオウ化合物というの,この本で初めて知った.
各章で題材になった魚にまつわる句が末尾にポンと置かれているのもすごく嬉しい.魚と食と生活にまつわる選句みたいなの,まさか料理本(?)で読めるとも思ってなかったので.
生活情報の本というのは,ある人をハブにした,その人しか集められない本になっているのが醍醐味だなーと思います.「スモークサーモンにレモンが合うわけ」とか,目からウロコだったので,どこかで見つけた人は読んでみてほしい.
武藤良子さんのカバーイラストも好きです.
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