羞恥心のない生活
私は〝女〟を忘れたのだろうか。それとも〝男〟になったのだろうか。いや違う〝恥ずかしさ〟を忘れたのだ。
お風呂上がりに半裸で彷徨う事は普通だ。小さい子どもがいる家庭ではごく当たり前の光景だと思う。
ちょこまか動き回る小さい人たちをパンツ+ブラトップ+ババシャツ+上下のパジャマできっちり正装した後に捕獲するのは困難だ。
風呂上がりの母は常に半裸だ。もしくは全裸の事もあるだろう。自分の装いになんか構っていられないのである。
そういう事を繰り返している内にどうでも良くなってくるのだ、半裸だとか全裸だとか。
いつだったか、一人でお風呂に入るタイミングで娘に呼び出され、全裸のままでリビングに向かい、イスに腰掛けたら、汚い!と言われた。?!汚いだと?!アンタがお風呂の直前に呼び出したんだろが!…まぁ、全裸でリビングに向かう母の方がおかしいのかもしれない。
それでも、恥ずかしさがびた一文も無いんだ。それを夫に見られても、ああ見てたんだね、アハハぐらいにしか思わないんだ。
脳がおかしいのか?恥じらいを持っていたあの頃にはもう戻れないのか?
別に戻らんでいい。私はこのまま死んでいくのだ。羞恥心のないまま。女でも男でもない、ただの人間だ。
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