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結婚式の「馴れ初めの話」で「友達の紹介」っていうけど実際それって合コンだよねw【1500文字小説】

結婚式の「馴れ初めの話」で「友達の紹介」っていうけど
実際それって合コンだよねw

かくいう、私と夫の結婚式でもそうだった。
だけど、本当の本当は、私たちの出会いは不思議なものだった
そんな話を聞いてほしい。

大学時代の話。
私は神戸出身で、大学は東京だったので、一人暮らしをしていた。
そして、大学の4年の時友達の家で宅飲みをすることになった。それがいわゆる合コンのようなもので、そこで彼と出会った。

男子3人女子3人が1Rの部屋でお酒やご飯を持ち寄りちょっとしたパーティのような雰囲気だった。
当時みんなニックネームで呼び合っていたので、全員「〇〇」って呼んでくださいと自己紹介をした。
ちなみに、私のその時のニックネームは「もっちだったw」

その中の男性が一目見た時から気になっていた。
別にイケメンでもなく、優しそうだがめちゃくちゃモテるタイプではなさそうだが、どことなく雰囲気が懐かしく感じ安心感があった。

彼は、東日本の震災が起きた時に帰省で宮城にいたらしい。
そして、その時の体験から、将来は困っている人を助ける仕事をしたいと言っていた。
実際、よくわからない(こんなこというと怒られるけどw)NPOに就職が決まっているようだった。
そうやって照れくさそうに、夢を語り笑う彼の笑顔には正直「きゅんです。」だったw

彼も私のことが気になっているような雰囲気で、そんな2人の空気を察知したのか、周りのみんなが気を使い??(笑)
罰ゲームで、「手をつないで買い出し」に行かされることに・・・

私たちはブーブー言いながらも内心嬉しかったw

そして、外に出た時に彼が「じゃあwはい。」と照れくさそうに笑って手を差し出してくれた

その手を握った瞬間に、私はあることを思い出した。

そして聞いた「ねえ。私たち昔あったことある??」


彼は驚いた表情を見せて
「おれも同じこと考えた……だけど、なにかの偶然だと思ってた……」
と言った。

私も驚いた。偶然でしかないんだろうけど、まさかと思って私が思い出したことを話した。


私「昔、神戸で震災が起きた時に、神戸に住んでたの。それで、震災が起きた時、お母さんとお父さんとはぐれちゃっって1人で泣いてたんだ。

その時に、大学生くらいのお兄ちゃんがそっと優しく声をかけてくれて、今みたいに手をつないでくれたんだ。

彼が大丈夫だよと声をかけてくれたり、東京の大学に行っているんだけどたまたま帰省して帰っているんだよ。と話してたんだ。
だけど、話し方がなんかお父さんとかお母さんみたいじゃなくてすごく優しかったのを覚えている」

その時、彼は立ち止まってしまって、つないだ手で私は後ろに引っ張られた。

「おれも実は、1年前の大震災で君みたいな女の子にあったんだ。その子は地元の子って言ってたのに関西弁だったんだよね……」

私は鳥肌がたった。東京の夜のはずなのにその時は、車の音も聞こえず、シーンとなり2人の時間が止まったように感じた。

2人ははっとして、声を揃えて言葉が出た。
「名前聞いてもいい……?」

その時まで、ニックネームしか知らなかったので、改めてお互いのフルネームを応えた。その名前は、私が震災の時に一緒にお父さんとお母さんを探してくれたお兄ちゃんの名前だった。

2人は、「こんな偶然あるんだね。」とつないだ手を強く握った

という不思議?な馴れ初めでしたw
結婚式でこんな半分オカルトな体験は話せないから、「冒頭の友人の紹介(笑)」という紹介に落ち着きました。

私の娘が、神戸の震災が起きた時の私の歳になってそんなことを思い出したのでここに書き残しておきます。

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