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東大生アイドルがうつ病になった話

どうも。ましろです。
今日は私の病気について書きたいと思います。
現代社会で100人に約6人が生涯のうちで一度はうつ病になるそうです。最近病気を公表する芸能人や著名人の方も増えてきて、うつ病への理解が世間的にも広まってきたのかなと思います。

でも、うつは地獄です。その地獄の一部を綴りたいと思います。
大学のストレス、アイドル活動での疲労、家族との関係、色んなものが積み重なってのことだと思います。やることだけが山積して前に進んでいる実感がない研究、こなさなければならない実習や課題、試験。並行してアイドル活動のためのレッスン、そしてライブ。家族も体調を崩したりしていました。漠然とした焦りや不安が毎日を圧迫していました。

そんな日々の中、まず自覚症状としてあったのは不眠でした。明日が来ることを想像しただけで苦しくなって涙が出て、眠ることができなくなりました。明日はまた普通の生活をしなくてはならない。そんなことできない。全部投げ出したい。そんなことを考えているうちに夜が明けて、強制的に明日になってしまう、そんな日が続きました。

次に全てのことに対して気力が起きなくなりました。朝大学に行くために家を出ようとしても、玄関先でなぜか身体が重くなって、涙が止まらなくなって、一歩も動けないのです。大学を休んで家にいても、時間は持て余すほどあるはずなのに何も手につかない。つけっぱなしのテレビの内容も頭に入らないし、いつも習慣のように見ていたSNSも見ようという気になりませんでした。論文や教科書を読もうとしても活字が追えない、どうしても頭に入りませんでした。

脳は全く働いていないように感じるのに、なぜか自分を責めることだけはできました。
何もできない自分に、何も頑張れない自分に価値はない、早く死んでしまえ。生きてるだけで誰かに迷惑をかける。他の情報は頭を通り過ぎていくのに、死ぬ方法だけは真剣に探せました。早くこの世から消えてしまいたい。そんなことばかり考えて、泣く。そのうち泣く元気すらなくなって、漠然と死にたい、とだけ思うようになりました。外を歩いているとき、通り過ぎる車を見て「あの車に轢かれればよかった」高いビルを見ると「ここから飛べば死ねるかな」電車を待つホームで無意識に線路に足を進めようとしていることもありました。自分が自分じゃないみたいでした。そんな思考になっている自分が恐ろしかったです。

この時私は同時にパニック発作と思われるものを頻繁に起こしていました。うつとは異なるものですが、こちらもかなりつらい症状でした。自分でも分からないタイミングで突然息が苦しくなって、吐き気やめまいが襲ってくるというものです。電車などの閉塞された環境、「逃げられない」環境で起こることが多かったです。いつ発作が起こるかわからず、外出することが恐怖になりました。


ここで精神科を受診することになります。病名は鬱病、パニック障害。告げられた時どこか安心感を覚えました。私を壊しているのは病気なんだと、治療すれば今までのような生活に戻れるかもしれないんだと、ほっとしたのを覚えています。

ここから私は通院を始めます。毎日抗うつ薬、抗不安薬、そして睡眠薬を飲んで過ごします。薬の飲み始めは吐き気が酷く(抗うつ薬SSRIの代表的な副作用です)、辛かったです。これは副作用か分かりませんが、乗り物酔いもしやすくなったような気がします。それから、うつ状態のときに全く無かった食欲が戻って体重も増えました。(これはアイドルとしてはかなり辛い、、)

通院を始めた2020年の秋頃から今まで1年半ほど経ち、以前のような酷い症状がずっと続くことはなくなったものの、今でも体調や精神的な波があります。比較的活動的になれる日もあれば、全く身体が動かない日もあります。発作が起こることも頻繁ではないですが、あります。この病気は少し治療しただけで治るものではないと、身に染みて実感しています。

これらの病気に対して、偏見は少なくなってきたと言えど、まだ生きづらさを感じることがあります。「あいつ病んでる」「メンヘラ」といった言葉を聞くと胸にチクッとトゲが刺さるような気持ちになりました。このような言葉をかける人はうつの苦しみを知らないのだろうけど、この絶望的な苦しみを、軽い言葉で受け流されることに複雑な感情を覚えました。悲しかったです。

この発信がどれくらいの人の役に立つかわからないけど(役に立たないかもしれないけど)、うつという病気の恐ろしさ、そしてそれと向き合って闘っている人がこの世には存在するんだということを知ってほしくて、文章にしました。

共感はできなくても、想像することはできます。苦しむ人がいること、その苦しみはとても重いこと、想像してくれる人が増えれば、この世はきっともっと生きやすくなるんじゃないかと思います。

私はまだ寛解状態とは言えませんが、一歩一歩、元の生活を取り戻すために闘っています。長い付き合いになりそうですが、少しずつでも良い方向に向かうように治療を続けていきます。

最後まで読んでくださってありがとうございます。重い内容になってしまって、気分を悪くされた方がいたら申し訳ありません。

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