【本気で楽曲制作に取り組みたい人向け】私的各DAWの特徴と選ぶポイント

今回は、私が実際にライセンスを所有しているDAWと、私的なDAW毎の特徴、選ぶポイントをまとめました!
これから本気で楽曲制作に取り組みたい方向けの記事です。
何番煎じやねん!って感じの記事になると思いますが、お許しください笑

私が実際に所有しているDAWは以下の4つです。

  • Steinberg / Cubase

  • Presonus / StudioOne

  • Ableton / Live

  • AVID / Protools


DAW選びで重要なこと


作業範囲

まず大前提として、各DAWで得意・不得意はあるので、自分一人でどこまでの範囲の作業をするかが重要になると思います。
作曲だけであれば、どのDAWを使ってもさほど変わりはありません。もっと極端なことを言えば、どのDAWでも楽曲リリースまでの全工程の作業を行うことはできますが、作業効率がDAW毎で全然違います。

予算と優先順位

本気で取り組むならあってないようなものですが、どれくらいの予算感、順番で機材を揃えていくかを考えることが大切です。
DAWは楽曲制作においては、全てをまとめる基幹システム的な役割を担っているので、選んだDAWの操作性や機能が必要機材や機材投資の優先順位に影響を及ぼします。
大体の人は、湯水の如くお金を使うことはできないと思うので、よりコスパの良い機材にお金をかけるべきですし、必要機材の最安値とセール時期は最低限把握しておくべきです。

ちなみに、楽曲制作で初心者だろうが熟練者だろうが関係なく、お金をかけて一番恩恵を得られる機材はPCだと思います。

制作環境

部屋が狭いor広い、賃貸or一軒家、出先の作業が多いor少ない、机が大きいor小さい、ディスプレイ1つor複数、PCスペック等々制作環境は人によって様々です。そのため、自分の制作環境に合った機材を揃えていくことが重要です。
制作環境に関しては、試行錯誤して自分好みに作り上げていくしかないのですが、そういった後々のことも考えてDAWを選ぶことで、ある程度失敗を減らせると思います。

そもそもの楽曲制作の工程について


楽曲制作と一口に言っても工程がいくつかあるので、それを理解した上でDAWを選ばないと、自分のワークフローに合わなかったり、制作に余計な時間が掛かったりして後々後悔します。
楽曲制作の工程は人によって様々ですが、厳密に切り分けるとしたら大体5つの工程になると思います。

作曲 → 編曲 → 作詞 → ミキシング → マスタリング

DAW上で行う作業内容的に考えるとこれらの工程を、2つに分けることができます。

◆ 作曲・編曲・作詞
◆ ミキシング・マスタリング

この2つに分けた工程の作業の操作性や、そもそものワークフローに対してDAWが与える影響は大きいです。
そういった内容を加味した上で各DAWの選び方を説明していきます。

各DAWの特徴と選ぶポイント


Cubase

デフォルト画面

-特徴
日本シェアNo.1!圧倒的多機能なDAWで、大体何でもカスタマイズできてフレキシブルに対応できます。プロ作家でも使っている方が多いです。
ソフトの安定性と動作速度に不満を抱える人が多い気がしますが、総合的に見てよくできたDAWだと個人的には思います。
これ以上特に書くことがないです笑

機能性 ◎
オーディオ編集 ◎
MIDI編集 ◎
DAW標準音源 ◎
DAW標準プラグイン ○

-デメリット
・動作が重い
・操作性が煩雑で複雑

-グレードに関して
最低でもArtist以上のグレードを選ぶべきです。

-こんな人におすすめ!
バランスが良いので誰にでもおすすめできます。
作編曲、ミックス・マスタリング一通りできます。


StudioOne

デフォルト画面

-特徴
元々Cubaseの開発に携わっていた方が独立して作ったDAWです。そのため、Cubaseと似たような操作性で、Cubaseでの不満点を改善した上位互換みたいなDAWに仕上がっています。

じゃあ、Cubase選ばなくていいじゃん!と思ったと思いますが、Ver.5くらいまでは色々と機能が足りていなかったり、操作性が微妙なところがあったりしたので、Cubase優勢だった気がします。今はほぼ互角だと思いますが、StudioOneに比べるとCubaseの方がDAW標準音源のクオリティが高いことやピッチ補正ソフトのViriAudioが優秀なこと等ちょくちょく優位な部分があり、どのくらい外部音源・プラグインにお金をかけるかでどちらを選んだ方が良いのかが変わる気がします。

あと個人的な意見になりますが、エンジニアライクな設計になっている気がします。

機能性 ◎
オーディオ編集 ◎
MIDI編集 ◎
DAW標準音源 ×
DAW標準プラグイン ◎

-デメリット
・DAW標準音源のクオリティがイマイチ

-グレードに関して
Professional一択です。
Presonus製品や初音ミク買うとArtist付いてくるので、そこからのアップグレードもおすすめです。

-こんな人におすすめ!
基本どんな人にもおすすめできますが、音源のクオリティがイマイチなのでソフト音源への課金が必須になると思います。
※近頃は、基本的にソフト音源への課金が必須なので関係ないといえば関係ないのかもしれませんが…。
作編曲、ミックス・マスタリング一通りできます。


Live

セッションビュー
アレンジメントビュー

-特徴
ダンスミュージックに強いDAWと言われているが、何故そう言われているのか説明できない人は多い。
基本的にLiveは名前の通り、リアルタイムレコーディングを主体として、サウンドデザインを行いながら曲を作っていくワークフローを想定しているため、機能や操作性がシンプルで、他DAWに比べると複雑なミックス・マスタリングや、キースイッチを多用するオーケストラ系楽器の打ち込みには向いていません。
ダンスミュージックに強く、ループから曲に発展させていくアプローチのセッションビューは、Liveの大きな特徴の一つです。

DAW標準の機能性はそこまで良いとは言えないですが、Liveの機能を拡張できるMax for Liveというものが、Live Suiteに付属します。自分でプラグイン等を自作することができ、Live API上の制約はありますがアイデア次第で様々なことができます。
キースイッチ打ち込みの問題に関しては、自分でツールを作って解決しました。
下の記事に色々まとめてありますんで、ついでに読んでってください笑

機能性 ○
オーディオ編集 ◎
MIDI編集 ◎
DAW標準音源 ◎
DAW標準プラグイン ◎

-デメリット
・高価
・他DAWに比べて足りない機能が多い

-グレードに関して
Suite一択です。Suiteを買っておけば、追加で何も買わなくて良いくらい標準音源やエフェクトが優秀です。

-こんな人におすすめ!
ダンスミュージックを作る人
楽器が弾ける人
作編曲できます!ミキシング・マスタリングはあまり得意ではないです。


Protools

デフォルト画面

-特徴
スタジオに高確率で導入されているDAW。
基本的に録音とオーディオデータの編集に特化しており、色々ハード機材を揃えるとほぼ0レイテンシーで録音ができたりするプロ向けDAW。主にエンジニアやポスプロ関係者の間で使われている印象が強い。
プロ作家の中にはエンジニアとのデータのやりとりのためだけに使っている人もいるとかいないとか…。
MIDI編集に関しては、他DAWに比べるとおまけ程度の機能性だと思います。※使えなくはない…。
いずれにせよ、プロユースのDAWです。

機能性 ○
オーディオ編集 ◎
MIDI編集 ×
DAW標準音源 ×
DAW標準プラグイン ○

-デメリット
・高価
・アップデートの度に、どこかしらバグが出る

-グレードに関して
楽曲制作用途ならStudioで十分、ポスプロ用途ならUltimateという感じです。それ以外のグレードは機能制限が厳し過ぎるのでおすすめしません。

-こんな人におすすめ!
音楽業界やポスプロ業界、エンジニア等を目指す人は、ほぼ必須で持っておいた方が良いDAWです。
逆に趣味でやる人がわざわざ選ぶ理由はないです。
あとは、スタジオレコーディングをする人くらい。
作編曲は別のDAWの方が効率が良いです。ミックス・マスタリングは問題なくできます。


その他のDAWに関して


Logic

MACユーザーのみ使えるApple純正のDAW
価格がお手頃で使い易いらしいです。
私はMACのPCを使うことはないので、何も分からないです笑

Digital Performer

私が、導入するかめっちゃ迷った(今も迷っている)DAW
MIDI解像度の高さと、複数のプロジェクトデータの扱いに長けていることが大きな特徴だと思います。
特に以下の3つの機能が魅力的です。
・分解能
MIDI解像度がめっちゃ高いって話です。リアルタイムレコーディングや打ち込み、オートメーション・CC書き込み等で絶大な恩恵を受けることができます。
・チャンク
通常だと1プロジェクトにつき1曲のデータとなりますが、DigitalPerformerの場合、複数のプロジェクトを一括管理できる機能としてチャンク機能があります。また、V-Rackという各プロジェクトから、V-Rack上に作成したラックにアクセスできる機能もあります。
・PRE-GEN
プラグインをプリレンダリングし、マシン負荷を効率的に制御する機能です。イメージ的には、他DAWでいうところのフリーズ機能を内部処理的に行っているようなイメージだと思います。

FL Studio

Liveと同様にダンスミュージックの作成に強いDAWだそうです。安価でアップデートが無償なことと、FLちゃんを踊らせることができる点が良いなぁと思います。日本語非対応らしいので注意が必要です。

あとがき


いかがだったでしょうか?参考になったでしょうか?
色々書きましたが、結局最適なDAWなんて人それぞれ違うし、私自身3回メインDAW変えているので実際使わないと分からない部分も結構あったりするのですが、振り返ってみるとその経験から得られたものもあったりするので無駄ではなかったかなぁと思ったりします。
毎回そうですが忖度なしに記事を書いているので、純度100%の個人的主観をまとめた記事になっております。
この記事が皆様の参考になれば幸いです笑

ここまで読んでいただきありがとうございます。
次回もお楽しみに!
皆様のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。


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