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#全員パイオニアEDH  企画ふりかえり~こんな感じだったよパイオニアEDH~

【編集履歴】
2022.08.09.  ジェネラル名に一部誤りがあったため修正


眞白井エイドです。

普段はVtuber/VPW(Virtual Planeswalker)として、『MULTIVERSE HAS NO BORDER』を合言葉に、Youtube/Twitchにて、MtG(マジック:ザ・ギャザリング)中心に活動しています。

今回は、弊配信「全員パイオニアEDH」の企画レポートです!
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パイオニアEDHとの出会い

自分はMtGのなかでも、【パイオニア】というフォーマットが特別大好きです。
パイオニアは、「ラヴニカへの回帰」から最新セットまで約10年分のカードが使える、一番新しい下環境フォーマット。
モダンやレガシーのような驚異的なカードパワー・ゲームスピードはないものの決して力不足ということはなく、昨今は競技イベントの再開で未開拓だった環境の研究が日々進み、個性豊か・多種多様なデッキが環境に顔を出す、まさに『開拓者(Pioneer)』たちが集う非常に魅力的なフォーマットです。

そしてもう1つ、自分は『全員D&DEDH』をきっかけに、【限定構築EDH】というものにも最近興味を持っていました。
広大なカードプールを売りにする統率者戦/EDHで、あえて限られたカードプールでデッキを組み、勝負をする、いわゆる「縛りプレイ」。
上位互換・最適化をあまり気にせずデッキが組め、普段使わないカードが使えたり、思わぬカードが活躍したり、普段のEDHとは違ったゲームが出来るこれもまた魅力的なフォーマットです。

そんな自分が、【パイオニア】×【限定構築EDH】たる【パイオニアEDH】に興味を持たないわけがなかったのでした。

禁止カード等はEDHに準拠しつつ、パイオニアのカードプール内でデッキを組むという【パイオニアEDH】。
関連記事・動画を見た、自分のわくわくっぷりったらありませんでした。

そして、わくわくしていたのは眞白井だけではありませんでした。
自分がお邪魔していたEDH Discordサーバーでも話題沸騰。
ジェネラルはこれ使いたい、このカード使えたっけと盛り上がるチャット欄と、自分の中のわくわくの高まりを見て、は思ったのです。

「これは自分が企画る(やる)しかあるまい」と。


EDH鯖のスクショ 記憶では1週間後くらいに動いていたつもりだったので、スクショ撮って「こいつ気が早すぎねえか??」になりました

さっそく鯖内メンバーに声をかけ、リラさんにもコンタクト。
心よく企画参加のお返事を頂き、眞白井含めて計13名もの大所帯企画がスタートしました。
個人企画としての関係者は眞白井史上最大人数。
気付いた時、「これ、思ったより大ごとだな???」と一気に緊張が高まったのを覚えています。

やって分かったパイオニアEDHってこんなテンション

ということで、ここからは企画をやってみて感じた、「実際にパイオニアEDHってどんなテンション(環境)なのか」、実際にデッキを組むときにある程度念頭に置いた方が楽しめるかもな的なポイントをご説明できればと思います。
そして、配信のネタバレを多く含みますので、ぜひ配信をご覧になってから見ていただけると嬉しいです!!!



立ち上がりはまったり、出来上がったらガンガン

軽量マナファクトが少なく、パワーカードは基本的に4マナ以上で重め。
なので割と立ち上がりはまったりです。

1マナソルリン2マナ秘儀の印鑑なんてものはない(秘儀の印鑑はある)

だからこそ使いやすい統率者も多く、パイオニアEDHの多様性を支えてくれている良い点です。
自分もパイオニアEDHの速度感なら盤面並べられるだろ!ということで、ヒスブロで楽しかった《ジェトミア》を組みました。

そして、盤面が整ったら一気に話がガンガン進み始めます。わりとおかしいカードパワーのカードも多いので、後半は色々起き始めます。

大型エンチャントも意外とスッと置けるタイミングがある
9マナとはいえこんなに都合のいい全除去ある???(初出:M15)

今回の企画だと、ジェネラル出してから本番の《日向》、並べてから本番の《ジェトミア》、土地の数≒《影生まれの使徒》の数≒ジェネラルパワーの《タボラックス》、いっぱいブリンクしてなんぼの《ヨーリオン》は、この2点の恩恵を強く受けていたなと思います。

ただ、除去・打消しが序盤に構えにくいので、基本的に最高速で突っ込んでくる《ウィノータ》《キナン》《トヴォラー》などが相対的に強く、そして止めにくいという点はあるものの、頑張れば押さえ込めなくはないというのは今回の配信で分かったので、ご参考にしていただければ幸いです。

堂々の禁止カード、流石の風格
ヒスブロTier1 イコリアの人間、強くない?

マナ加速の価値が高い

ある程度序盤がまったりだからこそ、マナクリーチャーやランパン呪文を中心としたマナ加速の価値が価値が高いです。

マナ is パワー

今回の企画も、マナ加速を搭載したデッキが過半数。(《日向》《タボラックス》《トヴォラー》以外)

まあ3マナで《不屈の独創力》ぶっぱするんですけど…
まあ使徒6体+黒1マナでなんでもデーモン出るんですけど…
え、真っ向勝負オレだけ…?(カードはとても引く)

《水蓮のコブラ》の上陸で瞬発的にマナを伸ばして高速着陸できる《ヤロク》や、各種マナクリの他に墓地を活かしながらマナ加速も狙える《死儀礼のシャーマン》搭載の《ネスロイ》、あるいはクリーチャーの数=盤面の強さな《ジェトミア》なんかは、特にマナクリーチャーの価値が高いデッキですね。

フェッチが無いからPiだけ使えるのに、PiEDHだとフェッチと同居するんですね~~~

《永岩城の修繕》第1章と《白蘭の騎士》ブリンクでの《ヨーリオン》のマナ加速、墓地肥やしからの探査で1マナ《タシグル》着地も強力でした。

「探査は強い。お前もそう思わないか?」のポーズ

あるいはアーティファクトコスト軽減や招集・即席で行動回数を増やした《ジョイラ》も、軽量アーティファクトが少ないという制限を課せられながらも、あわや無限からの《霊気貯蔵器》砲連打まで近づけていました。

PiEDHでも無限コンボのお供です

《キナン》《梓》は言わずもがなの強さですね。というか普通にEDHの強統率者なんだよな…。

なんで2つ追加しちゃうんでしょうね

殴れるときに殴れ!

卓メンバーやデッキ傾向にもよりますが、打消し・リセットが少なく、「殴れるときに殴る」が重要と感じました。
最終局面では数点のライフを争う戦いになることが多いです。
そして意外にコンボや思わぬ死が多いので、殴り先はちゃんと考えないといけない……!

思わぬ死の例①エンドに《しげ樹》で《約束の刻》が墓地から帰ってきてメイズエンド完走
思わぬ死の例②《選定された行進》+《神聖なる訪問》持ちジェトミアを殴ったら《霜剣山》魂力で突然4/4飛行が4体出てくる

全員で最後の数点を削り合い、耐え凌ぐヒリヒリ感は、通常EDHとは違った感覚がありました。ここはステゴロEDHヒュージリーダーズと近しい楽しさがあるかもしれませんね。

ちなみに《衝撃の震え》《鍛冶の神、パーフォロス(旧パーフォロス)》《虐殺のワーム》のバーンは雑に強いです。覚えておきましょう。

ETBも強いけど常在型能力も強い!

《迷路の終わり》普通に強い説

一体だれが配信トータルで3回も迷路完走が出ると思っただろうか???????

ということで《ケンリス》で地道に走ったyowatokiさんと、《エシカ/虹色の橋》&《耕作する巨躯》で爆速で走ったくとぅるふさんが見事迷路を完走してくれました。何がしかの人生の実績にしていいと思います

「土地しか引かない」ってそう言う事かよ!!!(《虹色の橋》誘発解決中)

真面目に考察すると、土地セット権が増えていれば毎ターン確定ランパンが出来ると考えると、《迷路の終わり》はかなりパイオニアEDHでは強い土地の部類に入ります。
特殊勝利を消せる《不許可》《物語の終わり》はあるものの、強い打消しが少ない都合上、普通の打消しとして使われる方が多い&フルタップになりやすいため、スキを突いて完走してしまいやすいのも追い風。
ランデスも他の二人に土地を渡してしまう《廃墟の地》くらいしかありません。

と《虹色の橋》+《耕作する巨躯》コンボは打消しが無いとかなりやばい(かなりやばい)ですが、とはいえ普通に走る(普通に走るとは??)ぶんにはフィニッシュが10ターン以上のデッキになるので、結構ちょうどいいのではと思います。

パイオニアEDHでメイズエンド、決めよう!!!

短距離走になるか長距離走になるかはあなた次第…

眞白井的パイオニアEDHの魅力

パイオニアEDHの魅力については、既に先述の記事でも取り上げられているので、ここではそことは違った視点で眞白井が感じた【パイオニアEDHの魅力】について語りたいと思います。

フォーマットの魅力というのは、少し抽象的な表現になりますが、「箱庭の中でどれだけ自由に飛べるか」にあるのではないかと自分は思います。

どんなフォーマットもカードプールという「箱庭」の中なのだ

自分が鳥だとして、限られた空の広さの中で、どれだけ自分の好きな飛び方が出来るのか、あるいはどこまで高い所に行けるのか。
具体的に言えば、限られたカードプールの中で、どれだけ自己表現ができ、どこまで強さを目指せるのか。

色んな飛び方をしていいし、
好きな高さを目指していいのだ。

D&D限定構築EDHをしているとき、「好きな飛び方」=自分の好きなカードを使う、好きな戦略を使う、あるいは好きなD&Dのフレーバーを再現する(これをするには自分の知識が足りませんでしたが)ことが出来る点にとても面白さを感じていたのですが、「飛ぶ高さ」を求める人には強く響かないフォーマットだろうな……というのはうっすらと考えていました。
もちろん高く飛べないからと言って、D&D限定構築がつまらないフォーマットということは全然ないのですが。

ですが、パイオニアEDHの空は、「好きな飛び方」も、「飛ぶ高さ」も、どちらも同じくらい追及させてくれる、なんともええ感じの空でした。

本当に居心地の良い、ええ感じの空

yowatokiさんの「ゴロスが使えたらそっち使ってた」《ケンリス》with《迷路の終わり》、蒼紅ちかさんの「相棒のオリカを使いたいんよ」な《日向》、RagushDKさんの「主催とジェネラル被ると思わなかった」な《ジェトミア》のリストや動きを見たときの楽しさは忘れられません。

ゲームスピードのほどよい緩やかさが実現してくれた自己表現の場。
「こんなに色々組めるんだ!」と目がキラキラする多様性がそこにはありました。

デッキテスト中、金華さんの「昔入れてたカードが戻って来て感動した」ネスロイ、重寝累花さんの「組めないことはなさそうです」のウィノータ、根絶さんの「何とかデッキになりそうな黒単デーモン統率者」のタボラックスが並んだ卓も忘れられません。

決して少なくないパワーカード、ユニークカードたちが実現してくれた追及の場。
「これカードプール的にフルパワーじゃないんだよね??」と呟きたくなるほど熱いぶつかり合いがそこにはありました。

同じフォーマットの中で、「好きな飛び方」も「高さ」もどちらも追い求められる。
これがパイオニアEDHの大きな魅力だと、自分は思います。

どっちもやれちゃう贅沢

自分はMtG歴も浅く(エルドレイン出身)、知らないフォーマット・知らないカードも多いからこそ体感できる楽しさというのもあるかもしれません。
それでも、自分よりずっと長くMtGをしてきた先輩プレイヤーの方々が、こんなに楽しそうにデッキを組み、回していた様子を見ると、自分の感じた「自由に飛べる楽しさ」は、全くの勘違いというわけでもないのかなと思います。

なので、ぜひ「限定構築」という言葉に聞きなじみのない方・ピンとこない方にも遊んでいただきたいです!

ちなみに……「飛び方重視」なのか「高さ重視」なのかについては、今回の企画でもday1・2を中心にある程度の配慮は行いました。
ですが、あまり配慮に重きを置かなかったday3がつまらないゲームになったかというと(少なくとも主催視点では)そんなことはなく、デッキや色の相性はあるとしても、両者は同居・同卓出来る範疇ではないか?と企画をやってみて感じています。
自分としては、本当に自分の好きなようにデッキを組んで、こんなに色々出来るんだ!・こんなに強くできるんだ!という「驚きの交流」を楽しみながら、遊んでいただきたいなと思います!

そして何より、パイオニアEDHの禁止カードはEDH基準。
スモールスタートでパイオニアEDHを組んで、そのままカジュアルな通常EDHに潜りこむこともできますし、もっと強くなりたいと思ったらパイオニアEDHの中で強化を繰り返すことも、そしてパイオニアEDHの枠を超えて強化を広げていくこともできます。
途中から飛び方を変えたり、いっそ箱庭を飛び出しちゃってもいいんです。

進化して、変化してよいのだ

1on1フォーマットとは違う楽しみがある多人数フォーマット。
その入り口として、あるいはちょっと変わった別口として、個人で・お友達で・お店で、ぜひパイオニアEDHを遊んでいただきたいです!

もし、パイオニアEDHの輪が広がったら、ヒュージリーダーズのように、大型イベントで集まって遊べる日が来るかもしれない…???
そんな日が来たら嬉しいですね。

おわりに

自分としては、今回の企画で終わりではなく、今後ともパイオニアEDHについて発信を続けていけたらな、と考えています。
また、普段からEDHでないパイオニアについても色々発信しています。

今回をきっかけに眞白井エイドを知った方、ぜひ、チャンネル登録&Twitterフォローをしていただけると嬉しいです!!!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!🙌
そして改めて、企画にご協力いただいた皆さん・パイオニアEDHを教えてくださったリラさん・発起人のるすとんさんに御礼申し上げます!

それでは、また!

おまけ:配信で出てきた面白カードたち

お前んち全員マナクリ!《ジェトミア》の警戒付与との相性がヤバイです
パイオニアEDHの貴重な2マナファクト インスタント・ソーサリー主体の方は是非
ぜひ覚えて帰ってください(ほぼ4マナバニラです)
最大14/14フライヤー!? しれっと結構でかくなります
「えんがわ」ではなく「みどりそば」 あと《迷路の終わり》は門ではない
ラスゴもクリーチャーも全部瞬速! アンコモンってマジ?
キアロヒ「《鼓舞する彫像》はバグ」
すごいカラデシュ感あるけどM15のカードです 上とは逆みたいなカードですね
お前ローウィンのカードでは…⁉ あっ、マジックオリジンでしたか…

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