見出し画像

#全員DnDEDH D&D限定構築 ブリンクダンジョンカラテのすゝめ

眞白井エイドです。
普段はVtuber/VPW(Virtual Planeswalker)として、Youtube/Twitchにて、MtG(マジック:ザ・ギャザリング)中心に活動しています。

今回は、同じくVPWの蒼紅ちかさんの配信「全員D&DEDH」でやらせていただいた『D&D限定構築EDH』のご紹介です!

配信はコチラ👇

第2回 第3回

D&D限定構築EDHとは

「D&D限定構築EDH」とは、元祖ファンタジーTRPG・ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)世界を舞台としたエキスパンション……

  • フォーゴトン・レルム探訪(AFR)

  • フォーゴトン・レルム探訪統率者デッキ(AFC)

  • 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い パック&統率者デッキ(CLB)

のカード「のみ」を採用する限定構築EDHです。
AFC・CLB統率者デッキに収録されている再録カードは使わない有志ルールもありますが、今回の配信では再録カードもアリのルールで構築しました。

CLB統率者ドラフトと異なり、100枚構築で自分の入れたいカードをガンガン入れることが出来る、D&Dの世界観をベースに作られた能力やシステムを思う存分楽しめる、構築では活躍できないカードも活躍できるのが大きな特徴。
特にAFR・AFCで登場した「ダンジョン」「ダイス」はCLBで追加の強化を多くもらっており、1つのデッキとして組み立てられるくらいになっています。

自分は「別フォーマットイベントが成立しなくて渋々参加した人が「スリーブに入れるほどのカードない(笑)」とピックしながらも、最終的に笑顔で「このカード強かった~」と言いながら帰る神フォーマット(※ほぼ実話)」こと「CLB統率者ドラフト」が大好きであり、まだ初心者&ラヴニカ次元シナリオのみですがD&Dプレイヤーでもあったため、今回の蒼紅さんの企画に真っ先に手を挙げさせていただきました。

今回使用したデッキ《至高の刀、オージ》

今回使用したのは白青のレジェンダリー「至高の刀、オージ」。
「気」というエネルギーを使い戦うクラス・モンクのレジェンダリーです。
ちなみに今回のセットのための新キャラらしい。

カラテ!

ETBでライフゲイン2点・占術2は、殴りゲーかつハイランダー構築で有効牌を的確に引き込みたいEDHでは頼もしい能力。
また、CLBで白青に振られている能力・ブリンク(明滅)に関する能力も持っており、AFRの白に割り振られていたシナジー「2つ目の呪文」に対応してクリーチャーを1体ブリンクできます。

そして、白・青に共通して割り振られていたシナジーがもう1つ。
D&Dの前のD…「ダンジョン」です。

AFRでは白に「ダンジョン探索」、CLBでは青に「イニシアチブ(地下街探索)」が割り振られており、そしてダンジョン探索でも地下街に入っていれば探索は進み、イニシアチブ入手でもAFRダンジョンの探索が出来ます。
そして、「ETBでダンジョン探索/イニシアチブ入手」をするクリーチャーが一定数存在します。

オージ……ブリンク……ETB……ダンジョン探索……イニシアチブ……
そう、おわかりいただけましたね。(断定)

ブリンクダンジョンカラテです。


ということでデッキリストはこちら👇

軽めに寄せつつ、ブリンクでおいしいクリーチャーを多数搭載。
基本的には3~4Tにダンジョン探索/イニシアチブ取得クリーチャーを設置、オージを4~5Tに設置して、6T目以降からガンガンダンジョンを回っていきます。
色的に除去担当でもあるので、除去は単体中心に多めに搭載。
D&D環境では貴重な全体除去は《質素な命令》と《強者鏖殺》の2枚にしています。

ちなみに第3回配信では数枚カードを差し替えて《ラサード・イン・バシール》+《ダンジョン探検家》のアナザーダンジョンカラテデッキで参加したのですが、結局ブリンクダンジョンカラテしたのでデッキの紹介は割愛します。

強かったカードたち

配信で活躍してくれたカードたちをご紹介。

《テレポーテーション・サークル》

わるいことをする置物

実は背景エンチャントなのでは???ってくらい引いて、大活躍した置物。
D&D限定構築するか~~~と決まってから景気づけに買ったAFRセトブ3パックから出てくれたので、そういうカードが活躍してくれるのはうれしいですね。
《オージ》自体のヘイトは低いものの、意外と他の盤面を整理するための全体除去に巻き込まれやすく、一方でエンチャント除去は少なかったため、《オージ》2回目出せない間にブリンクカラテをし続けていてくれたのでとても助かりました。
忘れがちだけどマナファクトブリンクでマナが増える。(参照:3回目配信)

《神秘のトリックスター、イモエン》

たぶんダブルクラスを取っているのかな?

ダンジョンシナジーじゃん~で雑に入れましたが想像以上に強かったです。
ぶっちゃけ、3回目配信はイモエン+白背景にしようか迷うレベルで強かった。
「終了ステップの開始時にイニシアチブがあるなら」なので、《テレポーテーション・サークル》でのイニシアチブ入手には間に合わないのですが、それでもイニシアチブをあらかじめ取っておけば、《オージ》で占術したカードをぽんぽん引けるのが強い。
ヘイトは稼ぎやすいですが、《イモエン》⇒イニシアチブ取得クリーチャーという流れにすれば、序盤ならほぼ確実に除去られずに1ドローまで行けるので、統率者に設定するならなおさら強そう。
また、AFRの白を絡めることで、探索が楽な「ファンデルヴァーの失われた鉱山」を探索してから、イニシアチブで地下街に入ると言う事も出来るので、2ドローの条件も思ったより満たしやすかったです。

《イレニカスの不快な複製》

イレニカス氏の名前が「ジョン」なの、やってることの割に平凡ネームでじわじわ来る

伝説を失わせる系コピーは雑に強い。はい。
《オージ》を増やすだけで4マナライフ2点ゲイン占術2なのでだいぶ強かった。
ブリンク先よりブリンクできたり、ダンジョン系のシステムクリーチャーを増やすのがよさそう。
飛行トークンが出るので、イニシアチブを守るブロッカーとしても使えるのがいいですね。
青いデッキなら雑に入れていいと思います。

《ティアのグレートソード》

でっかいぞ!つよいぞ!

神ゲー(CLB統率者ドラフト)の時点で強いと思っていたカードでしたが、構築でも強かったです。
ブリンクを多用するので若干このデッキとは相性が悪い部分もありますが、それでもイニシアチブを強引に取りに行けたり、単純に打点を挙げられるのはD&D環境では重要。
配信では出来なかったですが、《ユアンティの呪われしもの》や《無私のパラディン、ナダール》あたりに付けられると宇宙になりそう。
白いデッキなら雑に入れていいと思います。

《モンク・クラス》

ちなみにこのポーズはルルブに乗っているモンク・クラスのマークと同じなのだ 好き

今回の最推しカード。
《オージ》は職業モンクですが、その通り、《オージ》との相性がめちゃくちゃにいいのです。
レベル1時点の2つ目の呪文のコスト軽減は言わずもがな、レベル2は相手の脅威を手札に戻してお茶を濁すことが出来ます。「土地でないパーマネント」なのがマジでえらい。
そしてレベル3は、EDHでは「土地がめくれなければ毎ターン2つ目の呪文以降限定の手札が増える」を意味しており、そしてその「土地がめくれなければ」は《オージ》のETBの占術2で調整が出来ます。
そして《オージ》のブリンク発動条件は「2つ目の呪文」であり……

神のデザイナーズコンボか……???

これはD&D限定構築でしか実現できないシナジーで、もしかしたら開発としてもD&DのカードメインでEDHをすることを想定して作られたのかもしれません。
……もしかしたら、各クラス・エンチャントとシナジーするように他のレジェンドも作られていたりする?(まだ調べてない)
ともかく、この《モンク・クラス》は本当にD&D限定構築というフォーマットが奥深く、とても楽しいことを体感させてくれた1枚です。

ここが楽しいぞD&D限定構築

ということで自分のデッキの説明を長々としていましたが、ここの辺りで「D&D限定構築」自体についても触れたいと思います。
色々魅力は尽きませんが、「D&Dの知識がまだ浅い、MtGメインのプレイヤー」として強く感じた魅力をピックアップしてみると、

① 普段使わないカードの思わぬ強さに気づける楽しさ

これは限定構築全体に通じる魅力だと思いますが、普段使わないカードが思いもよらず強かった、あるいは普段見られないシナジーがみられたというのは、やはりカードゲーマーにとっては新鮮な楽しさであって。
もちろん構築で強さの最適解を目指すのも楽しいのですが、それとは違った、「上限がある楽しさ」「箱庭ならではの楽しさ」があります。

そして箱庭の中では箱庭の中でのパワーカードがあるため、決してカードパワー不足・物足りなさを感じることは、少なくとも自分にはありませんでした。
一体どうして《復讐する狩人》の5/4トランプルに頭を悩ませる日が来ると思おうか。

マジでコイツ強い 5/5/4にイニシアチブを付けるな

あるいはどうして《小さきものの呼び手、カディラ》の兎の群れへの対処を全員で緊急相談する日が来ると思おうか。

マジで2T放置すると兎が止まらなくなるし、もしここに《頭蓋骨締め》があれば…(今回のルールではリーガルカード)

除去も少ない環境なので、「コイツ、強いのかな…?」と思ったカードがのびのびと働いてくれる可能性もけっこう高めです。
特に再録カードを使わない完全D&Dカード限定ルールだと、全除去が卓にない場合すら考えられるので、「定着したら強い」カード(それこそ《モンク・クラス》や《テレポーテーション・サークル》のような)は大いに活躍してくれることでしょう。

② 普段使わないシステムを全力で使い倒す楽しさ

使嗾、無尽、ダンジョン、ダイス、イニシアチブ……D&D限定構築には、EDHならではの、そしてD&D世界観ならではのシステムがたくさん詰め込まれています。
そして実は、これらのシステムを全力で使い倒せるように設計されています。

全員で取り合うイニシアチブはもちろんのこと、使嗾エンチャントは(メインは赤黒ですが)各色に割り振られ、そして使嗾を使えば自分のイニシアチブを守ることができ、しかし無尽のトークンはそれを貫通し……という関係性もとても面白いです。
イニシアチブは誰かが発生させれば、奪って自分も使うことができ、そしてその地下街のなかに使嗾を発生させる部屋があるというのも、デザインが素晴らしい。
ダイスを使うカードもAFRから追加されており、ダイスシナジーの新しい候補、統率者《辺境の刃、ワイル》もいます。

今回のルールでは再録カード中心でデッキを組むことも可能ですが、それでも否応なしにD&Dならではのシステムに巻き込まれ、そしてそれを活用しなければ勝利が遠くなる、そんな塩梅になっています。

(パウパーでは活躍しているらしいですが)普段のEDHではあまり出番の少ない、これらの「D&Dらしいシステム」をどんどん使って遊べるのは、D&Dにそれほど詳しくないプレイヤーでもワクワクします。

③ もっとMtGを、もっとD&Dを知りたくなる楽しさ

個人的にカードプールが広い再録カードOKルールの利点だと思うのですが、このルールをやると血眼で対象カードリストを漁り、本来他のシナジーのために用意されたカードを何とか採用できないかと頭を巡らせることになります。
例えば今回だと、《隠道のセフリス》構築済みに入っている《熟考漂い》をブリンクし続けて悪さ出来ないか?あるいは《モンク・クラス》下で2つ目の呪文として唱えて2マナ2ドローに出来ないか?と採用してみたり、あるいは企画参加された他のプレイヤーさんの話ですが、どうしてもD&D限定構築では門を7個しか用意できないので、《アストラル・ドラゴン》で門を増やして《九本指のキーネ》の9枚ドローをしよう!とか。

こうしてカードプールを前に頭を捻らせていると、普段の大会で勝ったコピーデッキを回すことが中心のMtGとは違う楽しさが生まれ、どんどんMtGの知らなかった顔が見えてきて、MtGがもっと好きになっていきます。

そして、D&Dの方も「このキャラはどんな人なんだろう?」「このアイテムって元ネタあるのかな」と、自然とどんどん知りたくなっていきます。
やっぱり使ったカードの元ネタって気になりますよね。
自分も気になり過ぎて、知人のMTGA大会の手伝いの謝礼で「バルダーズ・ゲート1&2」を貰いました。やるのが楽しみです。

きっと、このMtG・D&D双方の世界の広がり方は、言葉を選ばず率直に言ってしまうと、「カードパワー」と「カードの値段」しか考えていなかったら見えなかった世界だと思います。

もし、ここまで読んでいただいたみなさんの手元にAFR・CLBのカードが眠っていたら、せっかくなのでそのカードを使ってみませんか?
あるいは、同じようにカードが眠っている人と、ちょっとした遊びでやってみませんか?

全ての人にとって面白いと言い切るのは無責任なのでしませんが、少なくとも自分の周りには「面白い!」と思って3回も日付超えるぎりぎりまで配信している人たちがいます。
駆け出しの自分でよければ、デッキの相談にも乗りますので、お気軽にDMしていただければと思います。
Twitterはこちらです。よほどのことが無い限りDMは解放しています。

ちなみに

そんなこと言って~~~実際は結構高い遊びなんだろ~~~とお思いの方もいるかもしれないので、デッキ構築に掛かった費用を公開しますと

  • CLBドラフト3回参加 2000円*3(白青、白青、白緑青でピック)

  • ご厚意でCLBアンコモン以下1ボックス分入手 使ったカードだけカウントすると500円程度

  • バンドル1BOX 7000円

  • シングルカード購入 6020円(最高額:アストラル・ドラゴン 980円)

なので全体投資としては2万円くらいです。意外とかけてるな……

とはいえ、買ったシングルカードはAFR・AFCのアンコモン以下カードが中心ですし、再録カードも多かったので持っている方は持っているのではないかと思うので、もっと安く組もうと思えば組めると思います。

  • ちなみにD&D限定構築カードプールだと、シングルスターさんが非常に品ぞろえが良く、価格も手に取りやすかったのでオススメです。(全部ここで買いました)
    けっこうAFCのカード、なかったりするんですよね…


ということで、長文になりましたがお読みいただきありがとうございました!
少しでもD&D限定構築に興味を持って頂けたのならうれしいです。

それでは、また!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?