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育ててくれた故郷の為に考えた商品の開発秘話①

僕は小学校時代、清水の三保というところで6年間過ごしました。三保は海から近く、風がとても強い。でもその風を防いでくれていたのは「松」でした。しかし、松は枯れます。その枯れた松は校舎に庭に溜まり、放課後は常に熊手で枯れ松葉を掻いていました。もう30年以上前の事ですが・・・

中学は草薙という場所で過ごしたのですが、高校は縁あってまた三保地区(手前の折戸という場所)に通うことに・・・。ここも海から近くやはり周りは松に覆われていて、枯れ松葉をよく清掃していました。もう20年以上前の事ですが・・・

大学と就職で東京に行き、しばらく「松」ともご縁がなかったのですが、ほどなくして「三保松原」が世界遺産の構成資産になることに(2013年)なる。その後地元の新聞社で役員を務める大学の先輩が「ふじさん部」という活動を始め、若手社員で枯れ松葉を掻くボランティアを始めた。しかし、活動から5年が経過した時にその活動は終止符を打つことになったと会食の席で何となく伝えられた。

私はその時に学生時代に過ごした、また折角世界遺産となった私のサードプレイスともいえる場所がまた枯れ松葉という問題を抱えてしまうことに心を痛んだ。そこで、自分の経営するお店で何か出来ないか考えていた時に、鰹を藁で焼いているメニューがあることに気付いた。

あ!これだ!

どうせ藁を買って鰹を焼くならな、社員で松葉を掻いてそれで焼けば地域貢献になるのでは!と思いついた。そこで、市に駆け寄り、料理に使う許可をもらい、それから一気にこのプロジェクトを進めることになる。当時はまだSDGsという言葉は知れ渡ってはいない時期だったが、これこそが地域貢献につながると考えた。

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・ 社員で松の清掃をする

・ 松原焼きという商品をメニューに載せて、お客様に提供する

・ その売り上げの一部を保全活動施設に寄付をする

この循環を作れば三保松原の持続可能な保全活動につながる事を確信しました。

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こうして今でも月に何度か社員で清掃活動をして、この商品をグループ5店舗で提供しております。また、昨年は売上の一部の20万円相当の目録を保全施設に寄付することができました。

こうしてちょっとしたきっかけとアイデアで地域に貢献できる活動と商品が生まれたのです。

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