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8月22日(火)「未利用魚・ギマ」

今日の豊田も晴れ時々曇り。
最低気温は25℃、最高気温はまたしても36℃。
そろそろ、立秋も終わりの時期なんだけど、まだまだ全然秋の気配が感じられませんですねぇ。さて、

昨日は「賞味期限・消費期限について考える」について書いてみましたが、今日は「未利用魚・ギマ」について書いて行きます。

ギマ。
殆どのヒトは聞いたコトもないし、冒頭画像のようなサカナは見たコトもないんだろうと思います。マイナーですからねぇ。自分自身も、市場で見るコトのあるのはホームグランドの西浦鮮魚マーケット一色さかな村だけで、他の地方市場・漁港で見た記憶は殆どありませんので。
尚、この近辺ではツノギマとかタチギマとか呼ばれているようです(因みに、カワハギはホンギマ・ウマヅラハギはウマギマと呼ばれているようです(笑))。魚類で、冒頭写真のように立つサカナってのは、コレ以外だとマツカサウオ位しか思い当たりませんが、その立ち姿は中々バエますね(笑)。

ギマはフグ目ギマ科に属するサカナで、カワハギ等とも同じモンガラカワハギ亜目に属しているのですが、カワハギ科ではなくて単独で独立した科に属しているヒトなんです。棲息域としては、南日本の太平洋側、北日本の日本海側の沿岸部の浅瀬や漁港などにもいるらしく、堤防釣等の外道としても掛かるおサカナのようです(自分は釣ったコトないけれど)。
このおサカナには腹びれと背びれに大きくて硬く鋭いトゲがあるコト、大量の粘液を出すコト等もあり、釣り人や漁師からは嫌われてしまっている存在なのであります。そりゃあ、冒頭写真を見ても分かる通り、まな板の上に立っちゃうホドのトゲで、コレが結構鋭いとなれば、漁獲時の取り扱いは面倒に違いなく、また調理時にもこのトゲと粘液は厄介であるが為に料理人としても面倒なので、買いたがらないでしょう。従い、市場にも殆ど出回らないし、出たとしても価値が低いのも理解出来ると言うモノです。

ただ、その鋭いトゲをハサミ等でパチンと切り落とし、粘液だって多少我慢してこそげ落とせば、カワハギ等と同じようにベリべリと皮を剥ぐコトはカンタンなので、言うホド面倒なコトはありません(ハラ側の身が薄いので、皮と共に剥がれてしまうのが難点ではありますが)。
基本はカワハギの仲間でもあるので、味は悪くない(と言うか、良い)ですよ。肝も美味いので、薄造りにして肝和えにしても良し、煮付けても美味いし、焼いても、揚げてもイケるおサカナなのであります。

まぁ、東京近辺の市場やスーパー等では売られている可能性は低い(ほぼ皆無)とは思いますが、堤防釣の外道で釣れたりしたとしても捨てずにお持ち帰り戴き、是非一度賞味して貰いたいと思うサカナですかね。
夏のこの時期には、ホームグランド市場ではちょくちょく出ているようなので、将来的に東京でお店をやる際には、ホームグランドからお取り寄せしてご提供出来たらオモシロいかな、と思う魚種の一つであります。

明日は暑い暑い立秋も今日で終わりとなるので、明日から始まる「二十四節気処暑(しょしょ)」について書いて行こうと思います。
 

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