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10月26日(木)「有害鳥獣・キョン」

今日の豊田も快晴。今日は全国的にドコも快晴だったようですね。
最低気温は10℃台、最高気温は24℃台。
朝方は寒い位になってますが、日中はまだまだ暑いですね。さて、

昨日は「漁師料理・鯛めし」についてお届けしましたが、本日は「有害鳥獣・キョン」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借致しました)。

キョン。
我々の年代だと、小学生頃に流行ったマンガ「がきデカ」の主人公こまわり君が言っていたギャグの「八丈島のキョン!」と言うフレーズを思い出すヒトも多いのではないでしょうかね?(古過ぎて、若者にはワカランか…)
で、そのキョン。
元々は中国南東部や台湾等に棲息する小型の草食獣である鹿のお仲間ですね。小型と言ってどの程度かと言うと、犬ほどの大きさだと思えば良いと思います(全長1m、体重10㎏が成獣)。
最初は、伊豆大島の飼育施設と千葉の南房総にあった「行川アイランド」と言う観光施設で飼育されていたワケですが、ソイツらが脱走・野生化して大繁殖して現在に至る、と言う状況です。直近のデータに拠れば、伊豆大島には約2万頭弱が、千葉には4万頭強が棲息しているのだそうです(八丈島では自然繁殖してない…(笑))。
彼らがこの数十年で?大繁殖した理由は彼らの繁殖能力の強さがあるようです。一産一仔であるにも拘らず、キョンの繁殖力の強さのヒミツとしては、①生後半年で妊娠可能となるコト、②妊娠期間が210日(まぁ、コレは然程短いとは言えませんが)、③季節的な発情期が無く年間を通して繁殖可能、しかも出産後スグにでも発情可能…場合によっては年に2回出産!(人間以外で発情期の無い動物がいるとは、オドロキ)等によるようです。駆除しても駆除しても、増え続けている…。ある意味スゴいコトです。

そんなキョンですが、実は環境省が鳥獣保護管理法に定める狩猟鳥獣(狩猟で捕獲しても良い鳥獣、現状では鳥類28種・哺乳類20種)に指定されていない為、そもそも狩猟では狩るコトが出来ません。ただ、畑の農作物を荒らす農業被害やら、犬にも似た「ギャー!」と無く気色の悪い(?)鳴き声による騒音被害、糞尿による生活環境被害、そしてヤマビルの媒介等、様々な獣害を齎すが為に、有害鳥獣指定を受けています。従い、狩猟は出来ないけれども、有害鳥獣駆除はOKと言う、以前ご紹介のカモシカのようなコトになっています(カモシカの方が可也限定的ですが)。

そしてまた。
自分はまだ食べたコトがないのですが、どうやらキョンはジビエの中でも可也美味い部類のお肉をお持ちのようです。まぁ、体重10㎏にしか成長しないので、取れるお肉の量は大したコトガ無いために解体の手間ばかりかかって、やりたくない仕事にはなってしまいますが、脂は少ないものの、クセの無い赤身肉なのだそうです。
ソレが故に、美味い肉を皆が食べたいばかりに、現状では伊豆大島と千葉県のみの自然繁殖しているヤツらを、嘗てのブラックバス放流のように(この場合は食いたい為ではなく、釣りたい為でしたが)、保管や生きたままの移動・野外への放出が禁止されているにも拘らず、やってしまう輩がいないとも限りません(因みに、キョンは「特定外来生物」に指定されている為、上記禁止事項が付いているのです)。尚、数ヶ月前には千葉のお隣の

などなど、上述の理由により、環境省は封じ込める目的もあってキョンを狩猟鳥獣にしていしないし、千葉県等も出来るだけ他県に流出させぬよう防衛線を張り巡らしたりして努力をされている模様です。

以前から偶にお会いする「猟師工房ドライブイン」の原田祐介さん等はキョンの駆除活動と利活用に大変ご尽力をされておられます(勿論、キョン肉の販売も!)。

常備する積りはありませんが、矢張りキョン肉ってのがどんなモンなのかは興味ソソられますし、他の方々にもお召し上がり戴きたいとも思うので、偶には原田さんのトコロに注文して取り寄せし、お店でもご提供出来れば良いな、と現在では薄ぼんやりと考えています。

明日は「培養肉・培養魚について考える」をお届けしようと思いますが、明日から週末に掛けて少々バタバタする可能性あり、もしかしたらスキップしてしまうかも知れません。
悪しからず、ご承知置き下さりませ!


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