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7月27日(木)「未利用魚・セミホウボウ」

今日の北陸地方は晴れ。
最低気温は25℃、最高気温は37℃くらい迄上昇してたみたいです。
ホント、暑い。今回の旅ではクルマでの移動が多いので、車中でクーラー掛けてりゃあ熱中症になる心配はありませんが。さて、

昨日は「醗酵食品・東宝茶屋のサンマの馴れ鮓」についてお届けしましたが、今日は「未利用魚・セミホウボウ」について書いて行きます(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

セミホウボウ。
フツーのヒトであれば、ホウボウの名前は聞いたコトがあっても、セミホウボウとなると聞いたコトも無ければ、見たコトもないでしょうねぇ。斯く言う自分も、現在のホームグランドの一つである一色さかな村通いを始める迄は、日本全国色んな市場・漁港巡りをしていても、見たコトは無かったですから。
棲息域としては全国ドコにでもいる感じですが、ドチラかと言えば暖かい地域に多く棲息するようです。まぁ、ホウボウのお仲間であり、海底にへばり付いているサカナなので、漁獲方法としては底曳網のようす。だから、深海底曳系の多い一色で良く見掛けるのでしょうかね。
また、ホウボウと名が付くのでホウボウ科のサカナかと思えば然に非ず。セミホウボウ科と言う独立した科に属するおサカナなのであります。確かに、肌の色が赤っぽかったり、大きな胸鰭を持っていたりして、ホウボウとの共通点は多いので、そのように思えてしまうのも無理はないかとは思います。ただ、カオが全然違いますね。名前が示す通り、何となくセミに似た顔つきをしているようにも思えるし、見方によってはヨーダのように見えるし、E.T.にも見えるかも知れません。何れにせよ、ブサイク系ですね(笑)。
更に言えば、ウロコが全く違うんです。ホウボウは細かいウロコで包丁などで簡単に剥すコトが出来るのですが、コチラは硬いトゲ状のウロコにビッシリと覆われていて、ウロコ引きや包丁等ではとても歯が立たないホド硬いんです。従い、この捌く際には皮ごと引っ剥がすか、もうウロコを引くことを諦めるかの2択です。刺身にしたいのであれば、皮を引っ剥がすしかありません。

で、肝心のお味の方はと言いますと。淡白な白身系。ホウボウは甘みと旨味のある味ですが、コチラは然程でもありません。まぁ、特別美味いワケではないけれども、マズいと言うワケでも無い。可もなく、不可もなく、かな。Wikipediaには「身に独特の酸味があり不味とされる」なんて書いてあったりもするけれども、個人的にはそのようには思いませんでしたね。
一色の魚屋のオバちゃん推奨の食べ方としては、ウロコは引かずにそのまんま焼いて、食べる時に皮を剥して食べるんだとか。この方法で調理すると、ホド良い蒸焼状態になって、元々が淡白な白身なので美味しく食べられるんです。実際、まずまずの塩焼でした。塩が通らないので、醤油に付けたりして食べましたが。

まぁ、とっても美味いサカナでもないし、中々入手困難なおサカナでもあるので、敢えて取り寄せて食べなきゃ!と言うモノではありませんが、珍魚好きの方や、食ったコトないもの食いたい派の方がおられれば、お出ししても良いのかも知れません。

と言うことで、明日は「醗酵食品・喜多品老舗の鮒鮓」についてお届けする予定です。


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