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8月16日(水)「未利用魚・アイゴ」

今日の豊田は雨のち、一時晴れ、その後は曇り。
最低気温は25℃、最高気温は太陽が出た時こそ32℃迄上昇するも、昨今の35℃超えにようなコトにはならず。湿度は高く、蒸し暑い一日でありました。
台風一過でスカッと晴れるかと思いきや、まだアトを引き摺ってる感ありますね。さて、

昨日は「醗酵食品・吉田牧場の各種チーズ」について書いて行きましたが、今日は「未利用魚・アイゴ」について書いて行こうと思います。

アイゴ。
最近、我がホームグランド市場であるの西浦鮮魚マーケット一色さかな村で良く見掛ける安~いサカナがアイゴです。大体20~30cm大の魚でも鮮度バツグンのモノでも1匹100円とか50円で売られていて、悲しくなったり可哀想になったりしてしまうサカナなんです。
では、何故アイゴがそんなに安値でしか売られていないのか。アイゴには背びれや腹びれに毒のトゲ(毒針?)があるコト、それが故に獲れても加工に手間暇が掛かってしまうコト、独特の磯臭さがあるコト等によって敬遠されがちな魚であるとされていて、未利用魚に分類されてしまっている、と言うことだと思います。実際、豊洲市場築地場外市場等でアイゴを見掛けるコトは皆無と言っても良いんじゃないかと思います。

じゃあ、アイゴは不味いサカナなのかと言えば、全然そんなコトはありません。確かに、捌いてみると内臓に独特の磯臭さがあるのは事実なんですが、漁獲時の取り扱いがキチンとしてて、且つキッチリと内臓を取り除いていれば、お上品で且つある程度歯ごたえもある美味しい白身魚だと思うのです。特に関東では敬遠されがちではあるのですが、徳島や和歌山等では好んで食べられているようでもあります。
従い、そのような処理のしてある魚であれば、刺身にフライ、煮付に唐揚げ、干物にホイル焼等、殆どどんな料理にしてもイケます。毒針の扱いさえ確りすれば、どんな料理にも合うおサカナなんだと思います。

また、沖縄や奄美地方なんかでは、旧暦の6~8月の大潮の時期にサンゴ礁内の遠浅の海にアイゴの稚魚が大群をなして寄って来るので、コレらを漁獲、下処理して3ヶ月ほど塩蔵・熟成させることで塩辛を作ります(醗酵食品ですね)。この塩辛をスクガラスと言い、大抵は島豆腐(沖縄豆腐)の上に1匹ちょこんと乗せられて居酒屋なんかで提供されますが、コレをちょっと食って泡盛グビリ、とヤレば至福の時を過ごせますよ~。コレまたアイゴ料理の一つとしてはオモシロい食べ方ですよね。チャンプルや煮物の調味料として使うコトもあるのだとか。コレもオモシロい。

更にオモシロと思ったのは、この嫌われ者?のアイゴを、最近では近畿大学と関西の有名な料理人達が一緒になって完全養殖・普及を目指すプロジェクトを立ち上げ、今後食材としてのアイゴの普及を目指して日夜ガンバっておられるのだそうです。未利用魚が利用魚になるコトが出来れば、画期的なコトだと思いますね。

と言うおサカナなので、キチンと処理して食べてあげたいと思います。
この時期の西浦や一色ならば余裕で安く入手可能なんですが、関東近郊でも安価入手可能な場所はあるかなぁ…。探してみます。

と言うことで、本日はこれにて。
明日は「醗酵飲料(ウィスキー)・Ardbeg」について書いて行きたいと思います。


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