見出し画像

LGBT、ノンバイナリー。ウチへ来た「They」

デンマークでのワークショップでも、
セクシャリティのことは微妙だけど、
しっかり話す必要がある、
と大先生。

参加メンバーの数人が「うちの娘はレズビアンでね」
と話はじめ、
他の人も「うちはゲイだよ」と。

で、LGBTを全部入れると一体何通りあるんだ?と皆でググったら、
今は厳密には25種類以上あるんだそうな。

私個人でいえば、誰にでも条件はあって、それを細かく分けるなら私は手足短い人間、とか、そう言うカテゴリーだって欲しくなるわけだし、LGBT、なんとかかんとか、って分けるのも、本来はもう必要ないなと感じる。 と、思っていたし、そう主張していた。

そんなおり、夫の息子が東海岸から、長年一緒に住んでる子を連れて来るとの知らせ。
婚約者のお披露目だ!とワクワクしていた。
おお!ついに彼女を!と思っていた。
私たちにも孫が出来ちゃうのか?的な。。。
 

 
すると彼は「ノンバイナリーだから、絶対に『彼女』って言う呼び方しないで」


と。
 
『彼ら』(They)って呼ぶんだよ」

 

何をコイてるんだ、義理の息子よ!?。

彼らと言うのは、数人以上のことを言うのではないか?

そもそも日本人の私には、ずっと会話の中や文章中に「彼が」「彼女が」「彼らの」などという言い方なんてなかったワケ。わかる?アイツ、はあってもそれは男性も女性もない。フランス語なんか、男女をお皿や太陽にまでつけて、ラになったりレになったりするわけで、これ、すごくややこしく、アメリカ人は皆、英語において「I drink my coffee, and I wrote my opinion with my pen」的に言うモンだから、何気に必ずつけるワケ。なんてしつこいんだ!と思いつつ、、、でも、そこには「私の!」とか「彼の!」と言うようななんの主張もないのだけれども。。。

いや、待て。
私はそれらにようやく慣れるのに20年かかったワケよ。それでようやく無理なく「her face, his picture, your cup」となったのだ。

うーん、それらが崩壊するのか?
こんなことなら、これらの言い方に慣れなきゃヨカッタ、と思ったよ。

夫と話し合った。

一人なのにthey(彼ら)っていうのも不思議だよね?
じゃあ、何も言わないようにすればいいね、日本語みたいに。
所有格をわざわざつけなきゃいいんだ!と。

一生懸命つけてきた所有格。
それを今度は言わない訓練。

かなりハードルが高かった。

ってか、もういいじゃん。そんなさー、自分の権利だけ主張してもね、私だってわざとやってるわけじゃないし、失敗して女の子、って呼ぶことあると思うけど、アンタだって慣れなさいよ、って言ってやるわ!って思ってた。

その子が来るまでは。。。


で、その子が来た。

とても美しい子だった。

そこには女性と男性の区別がないような、
そんな美しさのある透明な子だったのね。

17歳の傷つきやすい美しい少年にも見えた。
特にジャージを履いた時には
BTSにトキメクのと同じモノを感じた程だった。

そんな二人をみた途端
「この子たちは、エッチする関係として
 愛だの恋だの、そう言うところで
 一緒にいたいわけではない」

と即座に思ったし
完全にツインソウル、双子みたいに見えた。

「自分がノンバイナリーである」
っていうのを、言う、言わない、関わらず

「ただ、そう存在する」
そのために生まれてきたみたいな子で

その存在感に
私は圧倒された。


時代は変わったと完全に思ったね。

私たちの時代は
基本的には
男と女しかなかった。

それ以外は「変」だという話になった。

それが今は、

何が本当かもわからないし
何が本当でもいいし

無理やり男と女に分けたり
無理やりカテゴリーに入れたり
すること自体が
ものすごく無理があるんだと思った。

それに、来ている星が違う。


私はその「they」と
とても仲良く、
ご飯を食べたり(この子は絶対に作らない。それはそれでいい)
いろんなアートを一緒に作ったり
タロットを教えたり
クリスタルの話をしたり

ある意味、スターシードとして
するべきことをした気がする。

夫の息子は
洗濯、掃除、お買い物、
甲斐甲斐しく全てのことをTheyに向けてし、
私たちが何かすると
「they」の気持ちを考えて
それはやめてくれとか、も言う。

「They」には一人の時間が必要だから、
しばらくtheyを一人にしてくれ、とか。

んー、ウチなんですけど。
と言う疑問は置いといて。。。

ま、そういう関係性。

でも、夫の息子は
Theyの奴隷でもなく下僕でもなく
Theyは夫の息子を尊敬していた。

が、息子がTheyをケアする
それは一貫していて、
夫の息子は
それで幸せであり、
彼はTheyがいることで
自分の存在が幸せになるのだから
そして、それ以外はとても対等で
いやTheyは全てに対して平等で対等で
心地よかったから
私たちは
そんなモンなんだと思う以外に
何も思いつかなかった。

明らかに面白いエネルギーだったなあ。
とてつもなくピュアで
そして知らない星から来たThey

きっと二人は私たちが想像する子供ができるsexのようなものは求めておらず、義理の息子ももう10数年童貞だと言っていたし
そう言うカタチも今後多くなっていくんだろうし
私たちが心地いいのは
それを特別視せず
ただ、必要な時に一緒にいる、ってこと。


面白い体験だったな。
そして、私たちはThey(Them)を大好きになった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?