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007の研究:(1)Qさんって素敵

正義の味方は嫌いだ。バットマンもガンダルフも格差の勝ち組の味方である。ジョーカーという映画が素晴らしかったのは、悪人やゴミムシ扱いされている存在が実際には格差の社会の中で生まれている事を描いているからである。

一人の富豪を作るには、20万人(?)のゴミ扱いされる労働者が必要だ。そして、その人の能力の差で時給が決まると思い込ませられているのが「格差の方程式」である。

もう一つ大金持ちを作るのは「パブリック」という「公共の為の共通の価値」から少しずつ集めた金だ。特許・著作権、家賃・通信費、金利、「介護・健康・医療・教育」いずれも法律で認められたコストであるが、あまりに大金持ちをつくる。

いつの頃から映画はこうなったのだろうかと思う。007というシリーズを並べてみると分かる。初期の頃はみんな貧乏なのだ。

ボンドカーなども屋根があいて助手席の敵を空に飛ばす程度である。情報部の部長室もどこかの間借りの部屋のようだし出てくる武器も大したことがない。格差が富を上に吸い上げていっている時代の流れを見ることが出来る(笑)

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1989年 殺しのライセンスでは秘密兵器も、こんなに貧乏くさい歯磨き粉がプラスチック爆弾だという(笑)。

東西冷戦を背景にしたり、米中蜜月の時代、メディア王の陰謀、毎回の作品の背景を考えると面白い。

本当の大悪人は国家

昨今の007というのは、国家が独占する利権を横取りしようとする小悪党を捻り潰す物語なのである。

当然、小悪党がいかにひどいやつかという描写があり、「憎し!」と思わせて、残虐な死をもってカタルシスとするのだ。

しかし、いつ頃からそんな穿った見方をするようになったのかなあと思いこの動画を見た。何と驚くことに「007シリーズ」ほぼ全部見ている。

作品を並べて今度見ていこうと思うのだが、中々大変な作業である。とは言ってもネットで見ることが出来るだろうが。

たぶん、デスモンド・リュウェリンさんが居なくなる少し前が分水嶺のような気がする。

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1999年の「ワールド・ノット・イナフ」の中の名セリフ「always have an escape plan」2つの教訓のうちの2つ目である。ここのセリフは素晴らしい。こちらから頂きました

     James Bond : You're not retiring anytime soon - are you?
 Q : Now, pay attention 007. I've always tried to teach you two things. 
  First, never let them see you bleed.
     James Bond : And the second?
Q : Always have an escape plan.

この後で、せり出しが下がり、彼は消える。泣ける。「1.敵に撃たれるな」「2.いつも逃げ道をお用意しておけ」という意味だと思っていた。最近は「引退した後の人生を考えておけ」「人間引き際が肝心」と聞こえるのは、年取ったせいであろうか。

ここしばらく昔のプログラムの直しがきつくて弱音を吐きながら酒が止まらん。飲酒とは緩慢な自殺であるとはよく言ったものだ。
この動画大好き。泣きそうになる。ラストがすごくいい。彼が年取っていくのがわかる。007って、彼のためにあったのではないか?
たしか何かのDVDのおまけに入っていた。僕はDesmond Llewelynさんが大好き。

Qの役の人はこの後、2回くらい変わって今のスマートな青年になるのだがまあ、それもいいのだろうなあ。

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企業の宣伝としての映画

映画はその始まりから金持ちの投資対象である。映画館でかけてお客さんからの入場料を映画業界は運営されていた。

「ネット配信、著作権の広範囲な網の目」は大きくそれを変える。安い時給でスタッフを使い権利者が大金持ちになる。そして、企業がタイアップして広告に使う。その金はリストラや従業員を自殺に追い込んで作った金だ。そして、明日死ぬかもしれないくらい追い込まれている庶民はたかい通信費払ってスマホで映画見ておる。

コマーシャルにもすごく出ている。民主主義が企業に買い取られたように、映画も買い取られたのだろうなあ。映画の企業とのタイアップは昔からあるしね。映画が富を集めるための道具へと変わっていった時代の流れであろう。あまり愉快な話ではない。

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ボンドと寝なかったボンドガール

007って、めちゃ女性とボンドがやらかすのだが、出てきながらヤラない女性もいるのだ。これも調べてみたい。

浜美枝さんって、ボンドの毒牙にかかったのだろうか?オルガ・キュリレンコさんも確かしていない。ソフィー・マルソーさんは恐ろしい「くノ一」のような役であった。ミシェール・ヨーさんも手を出せなかったと見える。

しかし、何のためにそんな事考えとるね。

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厨房研究に使います。世界の人々の食事の価値を変えたいのです。