オブジェクト指向誕生以前の歴史

そもそもなぜオブジェクト指向という考え方が誕生したのだろうか?
オブジェクト指向プログラミングが誕生する前のプログラミング言語の主流は、機械語、構造化プログラミングでした。
黎明期には、コンピュータは二進数で書いた機械語しか解釈できません。
そのため、1940年代には、プログラマ自身が機械語を使って1行1行プログラムを書かなければなりませんでした。プログラミング言語の最初の1歩は、アセンブリ言語です。アセンブリ言語では、無機質な機械語を人間がわかりやすい記号に置き換えて表現します。
1960年代後半にはNATO(北大西洋条約機構)の国際会議で「20世紀末には世界の総人口がプログラマになっても、増大するソフトウェアへの需要に追いつかない」というソフトウェア危機が宣言されました。このソフトウェア危機に対応するために、注目を集めたのが構造化プログラミングです。
構造化プログラミングの基本的な考え方は「正しく動作するプログラミングを作成するには、わかりやすい構造にすることが重要であるというものです。具体的な方法として、ロジックを順次処理、条件処理、繰り返しの三つの構造だけで表現することを提唱しました。これら三つを合わせて基本三構造と呼びます。この構造化プログラミングの課題としてグローバル変数問題と貧弱な再利用があげられる。
グローバル変数は、潜在的にプログラムのどこからでも使われる可能性があるため、何らかの事情でグローバル変数を変更するときには、影響範囲を確かめるために、ロジック全てを調べなければなりません。プログラムのサイズが大きくなればなるほど、このグローバル変数の問題は深刻になる。
貧弱な再利用は、共通部品として作れるのがサブルーチンだけだったことが大きな原因でした。
このような問題を打ち破るのがオブジェクト指向なのです!!

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