サイドチェインとは?〜効果的な使い方〜 [vol.022]
サイドチェイン(Side Chain)
入力信号を切り替えて、その信号に合わせて、音量をコントロールすることです。
音がぶつからないようにすることで音割れを防いだり、音を聴きやすくする効果があります。
DTMのミックス作業ではとても効果的な技法です。
ダッキング効果のサイドチェイン
サイドチェインはいろいろな効果的な使い方がありますが、基本的なしくみはダッキング効果と同じです。
ダッキングとは、ボクシングのダッキングと同じで、パンチをしゃがんで避(よ)けるように、音が入ってきたらその分音量を下げる効果を言います。
よく使われるのがドラムのキック(バスドラ)とベースです。
この2つの低域は被ってしまうと、音割れの原因になってしまうことがあるので、キックの入るタイミングに合わせてベースにサイドチェインをかけて音量を引っ込めるという使い方をします。
設定の仕方は、サイドチェイン専用のプラグインもありますが、コンプレッサーで設定することが多いです。
信号が入力されると、そのタイミングで圧縮する数値を設定します。
キックとベースで設定する場合はまず、キックの出力をBus(バス)に割り当てます。
例えば、Bus 15に割り当てたとします。
ベースのトラックにコンプを挿します。
鍵(カギ)マークの入力信号をBus 15にします。
アタックが重なって欲しくないので、コンプのアタックは最速にします。
リリースも早めに調整します。
処理後のベースはキックのアタックの箇所が音量が押さえられています。
これによってキックもハッキリ聴こえて低音が安定します。
歌以外にもサイドチェイン
他のパートでよく使うのは、歌の美味しい帯域(1〜2Khzあたり)の上モノ(ギターやピアノなど)をサイドチェインをかけて歌を聴きやすくするという使い方です。
歌が前に出てきて効果的です。
サイドチェインの調整はやりすぎると、不自然になり聴きにくい楽曲になってしまうので要注意です。
ノリを作るためのサイドチェイン
上記で説明した、ぶつかる帯域をコントロールする使い方の他に、サイドチェインでノリを作るという使い方もします。
EDMなどでよく聴く、4ビートに合わせてうねるベースやシンセです。
これもやり方は一緒でキックの4つ打ちを入力して、リリースを調整してグルーヴを作ります。
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『サイドチェイン』をもっと詳しく知りたい方はこちら
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