ヒット曲の法則で作る作曲法〜プロが教える作曲法〜
「音楽」に正解はありません。
「作曲」方法も人それぞれ正解はありません。
正解がないからこそ
何から手を付けていいのかわからなくて
先に進めない人がたくさんいます。
この記事は、僕の作曲方法や考え方が
作曲される方々の背中を押す
きっかけになればと思っています。
僕は長年メジャーでたくさんの作曲を
提供してきました。
そこで感じたこと、経験したことを
「note」に書いていこうと思います。
第1章 「基本用語と役割を覚える」
まずは作曲の基本用語の意味を
把握(はあく)していると
説明がわかりやすいので
僕の作曲方法に入る前に基本用語について
簡単に説明したいと思います。
01 すべての基本「音階」
「音階」は作曲をするにあたって
知っておきたい基本です。
わかりやすく「ドレミファソラシド」で
説明していこうと思います。
全てのスケール(音階)コード(和音)は
「ドレミファソラシド」を基準に考えると
わかりやすいです。
アルファベットに置き換えて
「ドレミファソラシド」→「C D E F G A B C」
という描き方、読み方がたくさん出てくるので
これは必ず覚えなければいけません。
普段私たちが耳にする音楽は
「12音階」でできています。
低い「C(ド)」から高い「C(ド)」まで
12音に均等(きんとう)に
分けられていることを「12音階」いいます。
音は波形(振動)でできています。
「C(ド)」(主音)を基準にして
5度上(完全五度)の音
(12音分けた音でいうと7つ上)
の「G(ソ)」の音が波形で
一番相性の良い音のなります。
波形振動比がちょうど
「3 : 2」になり綺麗に響き合います。
この要領(ようりょう)で
「G(ソ)」を(主音)にした時
5度上の音が「D(レ)」
「D(レ)」を(主音)にした時
5度上の音が「A(ラ)」
「A(ラ)」を(主音)にした時
5度上の音が「E(ミ)」
・
・
・(くり返すと…)
・
・
「A#(ラ#)」を(主音)にした時
5度上の音が「F(ファ)」
「F(ファ)」を(主音)にした時
5度上の音が「C(ド)」
一周して1オクターブ上の
「C(ド)」になりました。
出てきた音を並べると12音になります。
この方式でできたのが「12音階」です。
02 「度数」で和音を知る
コード(和音)を把握(はあく)するために
度数を覚えましょう。
また基本の「ドレミファソラシド」
で説明していこうと思います。
度数とは主音(しゅおん)に対して
どのくらいの高さ音が離れているかを
表した数値です。
主音を1度として、2度、3度‥
と上がっていきます。
主音:ド(1度)
レ(2度) ミ(3度) ファ(4度) ソ(5度)
ラ(6度) シ(7度) ド(8度)
正式には
ド(完全1度) レ(長2度) ミ(長3度)
ファ(完全4度) ソ(完全5度)
ラ(長6度) シ(長7度) ド(完全8度)
となります。少し難しいですが
さらに覚えなければならないことがあります。
「レ」「ミ」「ソ」「ラ」「シ」には
フラットがあるので
「2度」「3度」「5度」「6度」「7度」の
もう一つの読み方を覚えなければいけません。
♭レ(短2度) ♭ミ(短3度) ♭ソ(減5度)
♭ラ(短6度) ♭シ(短7度)
言葉で読むと難しいので
鍵盤を見ながら理解していくと良いです。
ギターの指板(フレット)だと
鍵盤の白鍵と黒鍵を順番に並べているので
さらに理解しやすいかもしれません。
これは音楽をやっていく上で
絶対に覚えおいた方が良い表記なので
分からない人はとりあえず
暗記でも良いので覚えておくと
あとで必ず役に立ちます。
03 度数のあだ名「長・短」「完全・減」
半音高さが近いか遠いかという違いで
「長・短」と「完全・減」を
使い分けて表記します。
「4度」と「5度」と「8度」が
なぜ「完全」という表記をするかというと
それは音の振動の相性が良い
ということなんです。
振動数の比と完全度数の関係は以下になります。
「完全8度」は 2 : 1
(主音を「ド」にすると1オクターブ上の「ド」)
「完全5度」は 3 : 2
(主音を「ド」にすると「ソ」)
「完全4度」は 4 : 3
(主音を「ド」にすると「ファ」)
上記の3つ音は完全なハーモニーになります。
それ以外の振動数の比は割り切れません。
12音階の中で完全にハーモニーが良い
「完全4度」「完全5度」を
「完全」つけて表記します。
これから音楽を作っていく上で
この5度(ドミナント)と
4度(サブドミナント)が
かなりキーワードになっていきます。
作曲の数を熟(こな)していくと
度数の関係性が分かってくるので
「長」と「完全」の違いも
感覚で分かってきますが
最初は覚えるしかないかもしれません。
04 なかよしコードの「平行調」
「平行調(へいこうちょう)」とは
調号(楽譜のト音記号の右に付く#の数)が同じ
メジャースケールとマイナースケールの
関係性のことです。
代理コードとも言われます。
平行調同士はスケールを
弾き始める音が違うだけで
使っている音は一緒です。
メジャースケールの短3度下
(12音階で分けた3つ下)
から弾き始めると
平行調のマイナースケールになります。
C(シーメジャー)の平行調は
Am(エーマイナー)になります。
[ Cメジャースケールの他のコードの平行調 ]
D = Bm
E = C#m
F = Dm
G = Em
A = F#m
B = G#m
曲を聴いていると
「コードの音は合って聴こえるけど
何かイメージが違う」
と思うときなど
平行調のコードに置き換えると
しっくりくるということがよくあります。
ということで「平行調」は
よく似ているなかよしコードと言えます。
05 性格の違いの「同主調」
「同主調(どうしゅちょう)」とは
同じルート音の
メジャースケールとマイナースケールです。
C(シーメジャー)の同主調は
Cm(シーマイナー)になります。
[ Cメジャースケールの他のコードの同主調 ]
D = Dm
E = Em
F = Fm
G = Gm
A = Am
B = Bm
メジャースケールの曲中では
主調(曲のkeyのコード)が
同主調のマイナーになることは
ほとんどないですが
属調(ドミナント)と
下属調(サブドミナント)が
同主調のマイナーになることが
とてもよくあります。
Keyが C の場合
属調 はG は
下属調は F になります。
06 真面目な「ダイアトニックコード」
「ダイアトニックコード」という言葉を
よく耳にすると思います。
「ダイアトニックコード」とは
「ダイアトニックスケール」(全音階)で
使われる7つの音だけ使って
作られるコードをいいます。
Cメジャースケールで
とても分かりやすく説明すると
「黒鍵」を使わなず
「白鍵」だけ使ってコードを作ることです。
[ Cメジャースケールで例えると ]
C(M7) = ド・ミ・ソ(シ)
Dm(7) = レ・ファ・ラ(ド)
Em(7) = ミ・ソ・シ(レ)
F(M7) = ファ・ラ・ド(ミ)
G(7) = ソ・シ・レ(ファ)
Am(7) = ラ・ド・ミ(ソ)
Bm(7)-5 = シ・レ・ファ(ラ)
全て「白鍵」しか使っていません。
規則の中の音でコードを作るので
「ダイアトニックコード」は
とても真面目なコードと言えます。
曲を聴いていると
「これはダイアトニックスケールではない音
(ノンダイアトニックスケール)を使ってる」
と気づけるようになります。
07 ムードメーカー4和音「セブンス」
4和音(音が同時に4つ鳴る)で
一番使用されるのが「セブンス」です。
「セブンス」とは
3和音(メジャーとマイナーコード)に
ルート音から7度上の音を
加えた響(ひび)きをいいます。
1オクターブが8度上なので
7度上ということは1度下の音の
1オクターブ上ということです。
Cで例えると「B(シ)」の音です。
ド・ミ・ソ・シ の4和音は
「CM7」になります。
そこでセブンスの種類ですが
「M7(メジャーセブンス)」
「7(セブンス)」
「m7(マイナーセブンス)」
「mM7(マイナーメジャーセブンス)」
の4つに分けられます。
[ Cで例えると ]
CM7(シーメジャーセブン)
= ド・ミ・ソ・シ
C7(シーセブン)
= ド・ミ・ソ・♭シ
Cm7(シーマイナーセブン)
= ド・♭ミ・ソ・♭シ
CmM7(シーマイナーメジャーセブン)
= ド・♭ミ・ソ・シ
「mM7(マイナーメジャーセブンス)」は
味付けや経過コード的な使い方をしますが
あまり頻繁(ひんぱん)には使われません。
「7(セブンス)」
「M7(メジャーセブンス)」
「m7(マイナーセブンス)」
は非常に多く使われるので
覚えることは必須です。
7度の音の入れ方によって
メジャーな雰囲気(明るい印象)や
マイナーな雰囲気(暗い印象)も作れるので
「セブンス」を理解して
アドリブなどに組み込んでいけば
とても感情をコントロールできると思います。
曲中に使用すると
深みやオシャレ感が上がります。
とはいえ、ただ入れれば良い
というわけでもないのですが
効果的に使うと
「音楽わかってる感」が出ます。
また、「ダイアトニックスケール」に
沿ったセブンスの使い方と
「ノンダイアトニックスケール」の
音を使ったセブンスの使い方で
曲にアクセントが付き
非常に重要な役割を果たす場合があります。
「ビートルズ」の曲を聴いていると
「面白いセブンスの使い方をするな」
と思う時がよくあります。
<POINT>
まだまだ基礎はたくさんありますが
これを把握(はあく)した上で
僕の作曲論を読んでいただくと
さらに理解していただけると思います。
第2章 「ヒット曲の法則で作る作曲法」
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