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liner note___ep.3「折」



絶え間なく荒んで
歌い出したら消えて
明日までになってしまう様な

焦りか 忘れていた
飼いならす時間に泣いても

遠く流れていく
また振り出しに戻る
くだらねえな いつまで続く??
ぼやいた面倒くさい風

どこかで聴き飽きたパターン
今まで見てきた歪んだ罅の様で
また捨てて大した擬態で
笑わせて笑わせて

赤い吐息 酔いに溺れていく
秋風に無理もなく色を足すの
甘くなった午後に煙る なぜか遠くに
立ち上っていくの
一秒に老いていく
寝て起きたら枯れて
もう夜になってしまっている
息冷ます暇に

どれだけ流しても
何も変わらないよ
「くだらねえ」はいつまで続く??
愛したい今を削る

いつしか聴き飽きた歌
意味なんて置き去り 手探りで拾った朦朧に
大した事じゃない
君だけにわかってほしい

いつかは聴き飽きてしまうだろうけど
淡くて情けない様なプロップスで
重なる出逢いを鮮やかに彩らせて

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音楽を作ること、芸術、太宰治、ODD TAXI、Papers,Please。
ひたすらに巡り巡っていく事。

新しいを探す事の卑しさ?よく行くラーメン屋はjpopの有線をずっと流していて、それは未聴感もない、ほとんどが聞いたことのある展開だったり。

こんなくだらなくてやるせない、なんなら意味のない事がここまで続いていく事。これからも続いていく事。
そこに対して、ちょっとだけ笑ってる事。「馬鹿らしくて最高だな!」と思っている事。

あんま語ることないですね、この曲に関しては。聴いていればわかるでしょう?
僕の奥にある絶望と光。


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聴いて欲しいポイントも記します。
まずはとにかくリズム隊2人のグルーヴ。Dr.がSo Kannoさん(from BREIMEN)、Ba.がオオツカマナミさん。楕円形のボールが転がっていくような、不均質でどこにもとどまらないリズム。極力弾かない事による無、を弾いてくれました。この2人の音に耳を傾けるだけでも楽曲がどんなことを伝えようとしているか、充分に伝わるほど、歌ってくれています。本当にありがとう!

そしてフルート奏者として尾崎勇太さん(from Khamai Leon)にも参加してもらっています。レコーディングは同じくKhamai Leonのbejaさんの家でイメージ共有しながら具体的なフレーズまでじっくり詰めていきました。
その上で聴いて欲しいのは2番のBメロ(2:30〜)でのフルートで、昔の曲をテープで流している感じの音に加工しています。何年も昔のものが今も聴かれ続いていることや、その馬鹿馬鹿しさや切なさみたいなものが、歌メロに呼応するフレーズとなって支えてくれています。フルートソロも圧倒的で耳を持っていかれますが、2番Bメロの裏で流れる対のメロも洗練されていてとても聴き応えがあります。

編曲に関しては音数が少ないからこそ、歌い方やウワモノ(ざっくり言えばドラムベース以外のこと)の重心みたいなことは考えていました。揺蕩いながら進み、最後は楽曲の意思を尊重しながら、少しずつ軽く飛んでいくような、、ね。



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読んで頂きありがとうございました。最後に参考楽曲を。

Running Outta Love (feat.Tori Kelly) / ジェイコブ・コリアー
cheeze (feat.Andrew Kang) / サラ・カン
The Root / ディアンジェロ

上記三曲の参考楽曲とその制作に携わった方々に、多大なる感謝を。

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