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読書・映画感想文

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読んだ本や映画の感想文
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#エッセイ

静寂に身を浸すことで感じられた「小さな声」

ときどき自分の声が小さすぎて聞こえなくなるときがある。 綺麗だと感じていたものへの確かな…

自分を侵す価値観と対話

早いもので9月中旬。来週には秋分を迎えて、一応暦の上では秋に向かっていく。暑さも湿気もま…

傷によって人は繋がれるのかもしれない

自分に特筆すべき感性なんてあるのだろうか。 日々の生活や映画、小説を通して、特別な感情や…

食べものを思い浮かべられること

最近、食べものについて思い浮かべられる幸せがあるのだということに、はたと気付かされた。 …

「ピンとこない」の中にある傲慢さ

「ピンとこない」って便利な言葉だなと思う。その通りではあるのだけれど、目の前にあったはず…

ぼくらが見ているのは"片面だけ"なのかもしれない。映画「やがて海へと届く」をみて

映画「やがて海へと届く」を見た。 東日本大震災によって、東北へ一人旅に出ていた親友の失踪…

愛されることを受け取ってもいい

はっきり言って、自分は「闇」とか「影」のある人間だと思う。できれば明るく平和に生きていたい。言葉を恐れずに言えば誰にでも愛されるような人、幸せそうなものへの憧れもある。 そういった「愛嬌」が自分のなかにあることもわかる。しかし、自分の持つ影や闇の部分により、本当に愛されるに足る人間なのか、自信を持っていいのかグラグラと揺れてしまう。 昨日、書店で手に取った小説「52ヘルツのクジラたち」は影を持つ自分ゆえに共感した物語だった。 主人公である貴瑚(きこ)は幼い頃から母親によ

気になるエッセイ

盛岡在住の作家・くどうれいんさんの「うたうおばけ」というエッセイが気になっている。この本…